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 さてさて、今年最後のライブレポでございます。

 実は私、水・木と風邪をひいて仕事を休んでしまうほど熱や頭痛と咳がひどく、それでも金曜は出ないと仕事が片付かないからと強引に出てみたものの、翌日にはその分ぶり返してしまっておまけに腹も下してという最悪の状況だったので、大掃除のために最後の出勤日だったにも関わらずまたもやダウン。おかげで年内は給料を手に出来ないという悲惨なことになってしまった(T_T)
 で、この晩は前職の先輩たちと忘年会をするつもりだったのだが、そんな体調の上に他の人たちも遅くなる人やら奥さんがインフルエンザやらで、結局そっちも中止。ひたすら部屋で休養ということに。

 さて、明けて昨日も完全に回復したわけではなく、いつもならその翌日に帰省するための準備に取り掛かるのだが、元々今の調子じゃ1日で何もかも片付けるのは無理と判断して(例年通り)30日帰省ということにしていたけど、昨日も結局掃除を少しやったくらいであんまりはかどらなかったなあ…

 それでも夜は毎年恒例のライブ(兼・忘年会)ということで出かけることに。
 その前の腹ごしらえがこれですが(笑)

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 やよい軒の「坦々ごま鍋定食」、この季節にはお馴染みの鍋定食シリーズで一番好きなもの。

 また無駄話が長くなってきたので、そろそろ本編行こう。

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 場所も毎年恒例の「DOORS in HEAVEN」、SOMAと同じ並びで、ちょっと歩けばALIVEやJANUSがある、ライブハウス密集地帯なんだけど、その中でもこじんまりした場所。開場時間ほぼピッタリに到着、すぐに中に入れた。
 まだ風邪も治ってないので序盤はビールも少なめで…後々そうじゃなくなるというのはほっといて下さい(笑)。開演までのⅠ時間、他のお客さんや出演者の皆さんと談笑して時間まで待ち、7時に開演となった。

 今回のメンバーは、鈴木広美(Gt.)、猫山ニシン(Ba.)、星子ヒロミチ(Dr.)という、リズム隊も初顔合わせなら鍵盤なしという編成も初という、まさに異色づくめ。だからどういうライブになるのかと興味津々だったわけ。

 まずは「ROAD CHANGE」「THE SUN STONE」という、1stアルバムからの曲を連発。やはりこの編成だとまずは小手調べ?で元から鍵盤なしだったそこからになるよね~なんだが、続いて3rdからの「THE PATHS」「URBAN NIGHT TO SHINE CALMLY」というのはかなり驚きの展開で、鍵盤が大きなポジションを占めていたこれらの曲が、まるで別の曲になってたんだからびっくり。鍵盤の音が不可欠な部分は打ち込みを使っていたものの、基本的には主旋律全てをギターで奏で、これが凄く新鮮だったんだよね。
 途中のメンバー紹介で、ニシンさんは最近YOU'S ALIENでも弾いてることとか、星子さんが元はジャズの人でロックを叩くのは珍しいとかの話。まあ最近はジャズの人でも元がロックだったとかいう人も多いし、だからこの人も全く違和感なくはまってたし、初顔合わせにしては見事なコンビネーションだった。そして再び1stからの「ANDOHWA」で第1部終了。

 しばしの休憩をはさんで第2部が始まるが、こちらは更に新旧入り乱れての選曲。2ndからの「WHAT IS LATER?」に始まり、4thからの「SCENERY 30 YEARS AGO」と、これらもまるで別の曲のように生まれ変わっていたのだから驚き。そして時間をさかのぼるかのように、2ndの「BLUE SCREEN」、1stの「COSMIC SPACE WALK」…本当にいろんなタイプの曲をやってたことが改めて実感された。
 続いてはライブのハイライトとなる場面で披露される「CRUDE」(2ndから)、そして4thからの「RUN THROUGH IT NOW!」で本編は終わった。
 そしてアンコールは2ndからの「A LIGHT BATTLE」、これで全編が終了となった。

 何だかどの曲がどのアルバムからという紹介だけになってしまったようだが、それにしても今回は音のバランスも良く、リズム隊とのコンビネーションもバッチリで、このメンバーで次のアルバムも作ってほしいと思ったくらい。鍵盤なしのギター・トリオ(しかもインスト)と言えば、足立さんのYOU'S ALIENや三宅さんのSTRANGE,BEAUTIFUL AND LOUDと同じなんだけど、編成は同じでも出てくる音はそれらと全く違うし、その辺はやはり広美さんの個性の強さゆえだろう。欲を言えば打ち込みも使わずにトリオだけの音を楽しみたかった気もするが、それはまた今後の課題ということかな?
 それに広美さんのギターはやっぱり手元を凝視しててもその技巧はよくわかるんだけど、やっぱり音色が耳に心地良いね。

 さて!その後はそのまま飲んだくれ…とは言っても私にしてはセーブした方なんだけど、皆さんといろんな話が出来て楽しかった。気が付けば日付が変わりそうな時間になってお開きとなったんだけど、やはりこれがないと年は越せないという恒例行事になってきてるし、それにふさわしいライブの内容だったと思う。

 以上、ほぼ走り書きではありますが、今年のライブレポは全て終了です。明日は帰省だから、無理のないように気をつけつつ、その準備もぼちぼちとやりますよ~。

 本当は1日ずつレポする予定だったんだけど、昨日の朝は疲れを少しでも抜くために休養してたので、そのツケが今日に回ってきました。今日・明日で別々に書いてもいいんだけど、今回は勢いで一気にいきます!

 まずはこっち。

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 6バンドしか記載されてないけど、8バンド出演。毎年のことながら足の痛みと空腹に対する忍耐力が要求されるイベントなんだけど、今回もまた濃い~顔ぶれだから耐久レースは覚悟してた。そしてそれは予想通りになった。

Adrastea

 まずは名古屋からの、女性ヴォーカルのバンド。予備知識がなかったから予習のために3曲入りシングルを購入して既に聴いていたが、これがなかなか良かった。よくあるメロスピ系と言われればそうだけど、歌にも演奏にも何だか「これは!」と思うものを感じ、それは今回のライブでも良い方に感じ取られた。まだまだ発展途上ではあろうが、伸びしろは十分ありそうだし、これからに期待出来そうだった。

ROSARIO ARK

 滋賀のバンドで、大阪でも人気上昇中。パワフルな女性ヴォーカルと剛直な演奏が見事にマッチしてて、もう何回か観てるが、日を追うごとにパワーアップしているように思った。

Red-rum

 元VOLFEEDのヴォーカル・山本朋子を擁する東京のバンド。実は8月に大阪での初ライブが同じ場所であったんだけど、その時は体調不良で観れず悔しい思いをしてたので、今回はリベンジとなる。VOLFEEDのCDでも味わえた赤尾さん直系のパワフルな歌声は、こちらも既に入手してた3曲入りシングルで「相変わらずええ感じやな~」と思えたんだが、生で聴くと更にそのパワーはより確かなものに感じられた。むしろ昔より凄みが増してたような。また演奏陣も特にオルガンがいい感じで、それじゃまんまTERRA ROSAやん、とも言えそうだが、単なるフォロワーに終わらない個性も発揮しており、個人的には今回最大の収穫だったと思う。

EMERALD AISLES

 ギタリスト・三谷哲也率いるこのバンド、メンバーの入れ替わりが激しくて特にヴォーカルはこのところずっとゲストを迎えてなんだが、今回はDEAD EYED SPIDERの千田忠彦。はい、ここ数年JILL'S PROJECTでも歌ってる人です。しかし、ちょっと前に迎えてたBLINDMAN(当時)の高谷さんと言いこの人と言い、三谷さんのギターにはこういう野太い声が合うようで。三谷さん自身のギターも速弾きが目立つとはいえ、よくあるネオ・クラシカル系とは違ってもっと野性的なものがあるのも好印象。

WINDZOR

 このイベントではほぼ常連で、私もこちらからのお誘いで来たのだが、例によってヴォーカル・Kinoppyのマシンガントークで始まり、サンタの衣装に身を包んだメンバーが登場して演奏が始まった。今回のサポート鍵盤はakkoさん。彼女の鍵盤がまたこのバンドとは相性がいいみたいで、前からいるかのような馴染みっぷり。以前、私が無理言ってお願いしたBLUE SYMPHONYのライブでは複雑なインストもこなしてたし、その多才さには舌を巻くばかり。そしてハイテンションな喋りと打って変わったパワフルなKinoppyの歌声も、ここ数年の躍進ぶりで更に自信を増していたように思う。

CROSS VEIN

 今回唯一メジャーデビュー済みのバンドなんだけど、透き通った女性ヴォーカルと洗練された演奏のメロスピ系バンド…最近よくあるタイプのバンドやな…ただ、良くも悪くも「毒気」が感じられず、逆にその点がメジャー向きなのかもしれないが、私にはガツンとくるものが感じられなかった。
 で、実は私、1曲目が終わったら外に出てしまったんです。別にこのバンドが悪かったわけじゃなく、狭い会場に人がいっぱいで息苦しくなってきたので、ちょっと休憩しに。つーか、WINDZORが終わった時点で退却すら考えてたくらい体の方が辛くなってきてたんだけど、次は観とかんといかんから思ってもう少し残ることに。で、CROSS VEINはラスト1曲もどうにか通して聴けた。
 ※外で「今やってるバンド、何?」と聞かれて嘘を答えてしまいました。「サンク・エレメント」じゃございません、「クロス・ヴェイン」ですm(__)m 最近は女性ヴォーカルのバンドが多すぎてよくごっちゃになってしまうんです…

CRYING MACHINE

 今回、男性ヴォーカルのバンドはさっきのエメアイと、このクラマシだけ。で、ご存知の方も多い通り来年2月で解散が決まってるので、もう残された時間は少ないし、今観ておかないと後悔するからと、ちょっと踏ん張ってみた。いい感じで人気も上昇してたし、今回もそれだけ盛り上がってたから本当に勿体ないと思う。2月のワンマンも、出来ることなら行きたいな。有終の美をこの目と耳に焼き付けておきたいから。

 …えー、次はPerpetual Dreamerだったんですが…私の体から発信され続けてたNGサインがピークに達し、遂にここで退却となりました(T_T) 別にパペドリが観たくなかったわけじゃないんですよ。そりゃアイドルちっくなノリとか野暮ったいふるまいとか、苦手な部分はあったけど、先月のメジャーデビュー決定後初のライブでは一皮むけた感じで凄くええ感じに思えたし、だから観たいことは観たかった。でも翌日もあるからと、涙をのんでの退却だったんです(ほんまかいな)。

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 続いては翌日のこちらです。

 本当は10月に開催されるはずだったんだけど、台風で流れてしまってその振り替え。ただ、その時予定されてたバンドの大半はスケジュールが合わずに今回はほとんど違った顔ぶれになっていた。でもね、やっぱりこの日はAZUMIさん復活と吉田レオさんや岡垣さんを拝みたいから、今日のことはあんまり考えずに来ちゃいました。

ミユキニシューラ

 10月に出るはずだった女性バンド「BEAM」のギタリストのソロ・プロジェクト…なんだけど、実態はBEAMからヴォーカル抜いてギタリストが歌う形になっただけとのこと。でも、派手さは無いものの実直な歌と演奏はなかなか良かったと思う。ギターも歌も特別上手いというわけではないが味があったし、リズム隊もしっかりしてていい感じだった。

SCRUM SYRUP

 スラッシュ系だけどラップやレゲエも取り入れたようなバンドだったが…すいません、私には合いませんでした。なのでちょっとホールから出てましたm(__)m

VARMETALON

 出番は早いけど、今回の主役・AZUMIさんのバンド。彼女とはかれこれ4年くらいの付き合いになるのかな?その割には先月の金谷さんのEBONY EYESの時にコーラスで出演した時初めて彼女の歌声を聴いた…というのはその時にも書いたけど、メインで歌う姿を拝むのは本当にお初で、それがこういう形でってのは複雑な心境だった。
 前回は濁した書き方だったけど、ズバリ書いちゃうと彼女は事故で右腕を失い、私でも同じ目に遭ってたらこの世の終わりみたいに落ち込んでたろうに、女性とあれば余計にそれがどんなに辛かったことかと思えば、それを知ってしばらくはFBでも彼女の投稿に何もコメント出来ないくらいだったから。
 でもこうして人前で歌おうという前向きな姿勢には涙が出そうなくらい胸を打たれた。TERRA ROSAとかMARINOとかのカバーを歌ってたんだけど、その歌声は力強くて凄く気迫が感じられた。彼女を応援しに来たのに、こちらが励まされた気持ちになったくらいだった。

秀光

 またまたスラッシュ系。さっきのと違ってもっとエネルギッシュでカッコ良かったんだけど、あの爆音には今の私の健康状態では耐えられず、またもやホール外へm(__)m

LEO project

 吉田隆(Vo.)、喜志堅(Gt.)、岩城保夫(Ba.)、角谷考宣(Dr.)の4人でGRAND FUNK RAILROADのカバー。これがまたカッコ良くってねえ…DEEP PURPLEやRAINBOWのカバーを歌うことの多い吉田レオさんだけど、それ以上にこっちの方が見事にはまってるように思った。GFRの曲はそんなに知らないけど、「HEARTBREAKER」くらいはわかります…井上陽水「傘がない」の元ネタだから(笑)というのは置いといて、ほんまにねえ、こういう泥臭い感じの歌を歌うレオさんも新鮮で良かった。ギターの人も凄くいい味を出してたし、EBONY EYES EXCELLENTからのリズム隊が、いつものギター×2の分厚い音じゃなくこういう適度に隙間のある音だとその実力がくっきりはっきり感じ取れた。

Jill Okagaki&Friends

 いよいよトリ、岡垣正志(Key.)、三宅庸介(Gt.)、宇都宮清志(Ba.)、堀江睦男(Dr.)、濱哲哉(Vo.)でDEEP PURPLEをたっぷりやるセッションバンド。幕が開くなりオルガンに乗りかかって膝グリグリの岡垣さん!しかし、1曲目からいきなり「AND THE ADDRESS」って誰が想像します?1stアルバムの最初の曲、しかもインストですよ?2曲目で濱さんが入ってきて、ようやく想定内?の「SPEED KING」。岡垣さんと三宅さんのソロバトルがもう凄くってねえ…次が「HUSH」で、その次は宇都宮レオさんのベースソロが見せどころの「FIREBALL」という、掟破りの連発。その上に本編最後が「MANDRAKE ROOT」って…5曲中3曲が第1期って、それだけでも異色なんだが、この辺は「実は第1期も大好き」という岡垣さんが好き勝手にやらせてもらったとのことで、ひょっとして一昨年のリベンジ?と思いましたよ。一昨年…ジョン・ロード・トリビュートとは言いながらX-RAYの曲が多かったあの日、私は「きっと岡垣さん、本当はもっとPURPLEやりたかったろうに」と思ってたんだが、この時はまさしく「これを待ってたんですよ!」と言いたくなるくらい、おもくそ深い深い紫の世界を満喫出来た。
 アンコールでは前日ブランニューに出てた千田さんも呼び込まれ、「BURN」「LADY DOUBLE DEALER」という、やっとこさ皆が馴染んでる曲に。それで全編終わったんだけど、7曲で1時間オーバー…凄い聴き応えがあった。

 …まあ、2日間を強引に1回でレポするためにかなり端折ったが、吉田レオさんのMCでは愛弟子であるAZUMIさんに対する深い愛情が感じられたし、岡垣さんからも来場の皆さんへという形で、先日イアン・ペイスと同じステージに立てたことを「若い頃には実現するとは思わなかった夢が叶ったし、長く生きてればいいことがある」という言葉が贈られたが、特にそれは彼女に言いたかったんだなと思った。
 そう、私も少年時代にいじめられたり社会に出てもいろんな苦しみを味わって、生きることが辛いと何度も思い、今だってそう思ってる。でも、今まで生きてきたおかげでTERRA ROSAもVOW WOWもその復活を拝めたし、昔は雲の上の存在だった人たちと接することも出来、それがとても幸せだと感じてる。
 それに、人は「その時」が来るまでは死ねないようになってらしい…それぞれに役目があるから生かされているんだと。私のこんなレポでも評価して下さる方、元気づけられる方が多くいらっしゃるようだし、ならばそれも私に与えられた役目なんだなと。

 私は以前AZUMIさんに「パンドラの箱から災厄が飛び出した後に残ったのは『希望』…貴方ならこの苦難を乗り越えられるはずです」との言葉をひねり出して贈ってたが、エレベーター前の寄せ書きには何も書けなかった。吉田レオさんと岡垣さんにはとてもかなわないと思ったので。でも、今この場で書きます。
 
 「10月にアライブというパンドラの箱は台風という災厄を吐き出したけど、12月に希望を残してくれた。そしてその希望はこうして大きく花開いた。待ってくれた人が大勢いる貴方は幸せです。まだまだ困難な道は続くだろうけど、希望を胸に抱いて精一杯生きて、歌い続けて下さい!」

 当日は話らしい話が出来なかったので、この場をお借りして。

 さあ、さっそく書きますよ、昨日のレポ…勢いで。そんで、まだ東京の武道館2回が残ってるから注意書き!

武道館に行かれる方は読まないで下さい!

 曲目やMC(覚えてる範囲で)まで詳細に書く予定です。バンマスである旦那様・山下達郎御大がご自身のツアー中に「ネットにセトリをアップする奴は機関銃で銃殺してやりたい」などと物騒なことを言ってたそうなので、これから行かれる方はとりあえずブックマークだけでもしておいて、終演後にお読み下さい。そんな危険な橋を渡らなくてもいいのにと言われそうだけど、既に行った人で感動をもう一度味わいたいとか、行ってなくてどんな感じだったか知りたい人もいるだろうからとにかく書かずにはいられないんです。

 そんじゃさっさと行くけど、まず昨日は衆議院選挙だったから朝の内に投票を済ませ、しばらく部屋でゴロゴロしてから出発した。そして、12月14日は…そう、赤穂浪士の討ち入りの日なので、腹ごしらえはこれ。

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 まあ、だからどうしたって感じですが。私にとって今年の討ち入りは選挙よりもまりやさんのライブですので。
 
 外は天気予報の通りにクソ寒く、大阪城公園の駅に到着してからも風は冷たかった。で、お馴染みの矢沢永吉ライブだったら正面入り口からの入場になるのだが、グッズ販売のコーナー、そして入口も裏側だったので寒空の下をまた歩く羽目に。おいおい、風邪ひくぞ~。

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 どうせ今回はパンフしか買うつもりなかったし、それはサクッと買えたからいいんだけど、CDを購入すると夫婦のサイン色紙が貰えるからと、そっちの方には長蛇の列。どうせほとんど持ってるし、この列じゃ色紙は残らないだろうなあと最初からそっちは諦めた。
 入場には本人確認のために身分証明書が必要だったのだが、免許証を見せてすぐに入れた。転売チケットでの入場防止のためらしいけど、あんまり意味がないような。

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 これは4年前の写真だろうけど、あの時55歳だったにしては若々しいなあ…基本的に「本職・専業主婦、たまに気が向いたら歌います」というスタンスの人なのに、同世代のおばちゃんたちと比べたら全く所帯じみてないし、どうしたらあんなに若々しくいられるんだろうね?

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 これがパンフですが、2800円という値段の割に中身は充実してます。半分写真集、半分ディスコグラフィとかデビュー以降の経歴とかで、他の人のパンフとは一線を画してます。そもそも旦那様が「他の人のパンフってほとんど写真集みたいなもんでしょ?僕のパンフに写真いっぱい載せても誰も喜ばないからそれ以外の内容を充実させてるんです」という意図でご自身の方はその通りに読み応えのあるパンフになってるんだが、奥さんの方もなかなか立派な内容。それでいて写真が半分くらいでも絵になるものばかりなんだから、今まで買ってきた中でこういうのが許される50歳過ぎた女性というのはこの人と浜田麻里くらいなもんですよ。

 さあ、ここで写真も全部使ったからあとは怒涛の文章攻撃行きます!

 そもそも私の初・生まりやさんは4年前の同じ場所。だって結婚前にライブしまくってた頃に私は田舎の中学生だったから行きようがなかったし、00年にも東京・大阪のみでやってたけど当時はサービス業でその日が休み取れるか読めない仕事だったからチケット取りたくても取れなかったか、後で知ったかのどちらかだったと思う。だから4年前に先行予約が当たった時は大感激でしたね~。あの時は2枚取ってもう1枚どうしようか思ってたら(当時)現役大学生の後輩君が譲り受けてくれて、彼もとても喜んでた。そしてライブも素晴らしく、初めて生で聴く歌声にゾクゾクし、若い頃と変わらぬ美しいお姿にも感激、もう涙が出そうなくらいだった。あの年最高に思い出に残ったライブになったと思う。
 だから今年もやるって聞いた時はまた行きたいと当然思ったし、でも争奪戦も熾烈やろな~、当たったら勿論嬉しいし、外れても4年前の思い出があるから、私の分は前回行けなかった人にチャンスを譲ったと思えばいいやというつもりで申し込んだが、ステージサイド席ながら当選。あの感激がまた味わえるって、そりゃ嬉しいに決まってるじゃないっすか。というわけで喜び勇んでこの日まで指折り数え、ついに当日を迎えた…というわけ。

 前回は平日だったから仕事が終わってからダッシュして来たんだけど、今回は休日だから開演までゆったり待っていられた。席は確かにステージ真横方向(念のため、下手側)で見えにくいことは見えにくいだろうが、それでもまだ前の方だったから、まりやさんがこちらに来た時にははっきり顔を拝めるだろうというくらいの感じだった。これならステージサイドでも悪くないぞ~。

 さて、前回はオープニングアクトとして杉真理率いる「BOX」の出番が30分くらいあったんだが、今回そういうのは無し。何度も注意事項のアナウンスが流れ、その間に席はどんどん埋まっていく。そして定刻を10分近く回った時、場内が暗転、ついに開演した!

 まずは達郎が前方に出てきてギターを弾き、主役のまりやさんが登場して歌われたのは「アンフィシアターの夜」。いきなりノリノリ。続くは前回のオープニングだった「家に帰ろう」。あの時はこの曲のイントロが終わって歌に入ったとこでウルッときそうになったもんだが、2回目ともなるともう慣れっこ(笑)。でもやっぱり感激だな~。そして「マージービートで唄わせて」と、いきなり景気のいい3連発ときたもんだ。これが来年還暦のおばさんと、何人かは既にオーバーしたバンドの歌と演奏ですかい?もうここまででボルテージは上がりっ放し。
 簡単な挨拶を挟んで「Forever Friends」が歌われ、この後にMCが入る。大阪は夫婦そろって思い出深い場所であるとか何とかかんとか。そして亡くなった加藤和彦から提供されたデビュー当時の歌を2曲…「戻っておいで私の時間」、そして「ドリーム・オブ・ユー」。後者ではステージ前をこちらまで来てくれて、はっきりお顔が拝めましたよ。うーん、相変わらず美しい!そして長身でスタイルも良い!

 次は本人と達郎、ギターの佐橋さん、サックスの宮里氏だけでの「五線紙」が披露されるが、ある程度予想はついてたが佐橋さんが奥さんである松たか子が懐妊のためにその辺をネタにされていじられてた。まあこの辺はその場にいた人は「そうそう」と思ってニヤリとして頂いて、これからの方はその時のお楽しみにしておいて下さい。
 それから最新アルバム「TRAD」の宣伝を前振りにしてそこからの「たそがれダイアリー」。続くは懐かしい「OH NO,OH YES」。これは元々中森明菜に提供した曲、というのは有名だが、結婚して子供も生まれて、それからしばらくは人前で歌うこともままならなかったから他人に楽曲を提供することが増えたという話。そして薬師丸ひろ子に提供した「元気を出して」…この歌も私は作者バージョンの方が馴染んでいるんだが。

 その後はおやじギャグやらなぞなぞやら早口言葉を各メンバーに振るコーナーだったが、面白かったかどうかはちょっとビミョーです。

 続いてはしっとりと「ウィスキーが、お好きでしょ」。これがしみじみ歌われた後は、まさかの「告白」「シングル・アゲイン」2連発。私はそれぞれ好きな曲ではあるんだが、これらが入ったアルバム「QUIET LIFE」が出た当時は失恋で落ち込んでて、特にこの2曲を聴いたら死にたくなるくらいだったもんで…そんでも、どちらも内容的に肝心な2番を端折った短縮バージョンだったのが救いでもあり歯痒くもあり。まあ、どっちもフルで歌っちゃうと重くなりすぎるからこれで正解だったかも。
 次はその重さを緩和するかのように「象牙海岸」、その後は再び落として「駅」。でもね、これはフルで歌われたんだけど、マジで鳥肌立つくらいに感動した。ベストアルバム選曲の際の人気投票で1位だったそうだけど、いや確かに名曲だわ。これも元は中森明菜に提供した曲なのに、あっちがあんまりな出来だったから(まりやさんは評価してるらしいけど。達郎は「あれじゃダメ!」と怒ったらしい)というのもあってか、やはり作者本人の歌うのが実に心に染みた。

 そして1人1人丁寧なメンバー紹介…最後に「いつも忘れそうになる」と言いつつ達郎を持ち上げる…の後にはノリのいい曲が続く。「幸せのものさし」、続いての「プラスティック・ラヴ」ではまさかの達郎がリードで歌うパートまで!終盤のスキャットまでその圧倒的な歌声を聴かせるが、ほんまにねえ、いくら旦那様だからとは言えあの山下達郎をバックに従えてるというだけでも凄いのに、その歌声が思いがけないとこで聴けるって、こんな美味しいことありますか?女性にしては声の低いまりやさんと男性にしては異様に声の高い達郎(しかも2人とも声が太い)のデュエットは、それはそれは素晴らしかった。そして「Sweetest Music」でアップなコーナーは終わった。
 その後はしみじみとしたMCで、曲もしみじみ「静かな伝説」、そして「人生の扉」で本編は終わった。

 さあ勿論アンコール。コーラス隊3人との「すてきなホリデイ」がアカペラで披露されるが、3人ともソロやバンドでのキャリアを持つ人たちだけに聴き応え十分。その後はバンドが再登場しての「不思議なピーチパイ」そして「September」。後者ではまたまたまりやさん、こちらまで来てくれました!そして「J-BOY」でノリノリのアンコールその1は終わった。

 そんでアンコールその2。今度はコーラス隊3人と達郎も一緒に「リンダ」。これは結婚前にアン・ルイスに提供した曲だが、私はいまだにアンのバージョンを聴いてない(笑)。ここでは低音パートに専念してた達郎と、続く「LET IT BE ME」では2人きりでデュエット。4年前にも聴けたけど、先程の「プラスティック・ラヴ」に続いて達郎の歌も聴けるなんて、本当に得した気分。そしていよいよ本当の最後、まりやさんのピアノ弾き語りで「いのちの歌」。これで本当にこの日のライブはしめやかに締めくくられた。

 …しめて3時間弱?それでも途中トイレに中座したいとも思わずに聴き続けられたのは、選曲の良さもさることながら、やはり本人の歌声の力ゆえだろう。元基さんもそうだけど(グレン・ヒューズはまた別にして)この年でこれだけの歌声を維持出来てるのは、本来なら歌手として最も活躍するべき時期をのんびりマイペースで過ごしていたからか?そう考えたらそれも悪くないものかもしれない。
 4年前は約2時間で今回は約3時間、衝撃度は前回に譲るけど内容の充実ぶりは今回の方が上だったかも。まあその辺はVOW WOWの「アックスの奇蹟」と「VOWの総て」の違いくらいなもんだと思う。
 
 終演後に外に出たら中が熱気で充満してた分、寒さが身に染みたけど、でもとても充実した気分で帰途に就いたのでした。次があるのならまた行きたいし、無くてもいい思い出になったから良しってことよ。

 今回も大阪の方は両日とも都合が悪かったため、昨年に引き続き名古屋での参戦となりました。日曜にmixi限定でアップしてましたが、ライブ後1週間無事に出勤出来たのでこちらにも上げます。いやあ、「体調悪いのに名古屋なんか行くから熱出すんだ」なんてことになってたら困るからね。

 まあ、そんなこんなで長いこと心身の不調を抱えているため、今回も非常に不安だったのだが、とにかく行こうということで、まずは腹ごしらえの「山本屋総本家」の味噌煮込みうどん。

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 やっぱり名古屋の冬はこれですよ。いつもは「矢場とん」のトンカツが多いけど、現地に到着したら雪が降ってたくらいだし、体の芯から温まるためにはこれが一番!関西人にとってはうどんの腰があり過ぎて「硬い!」と感じてしまうけどね(笑)。でも2回目ともなるともう慣れっこ。私は濃い味が好きなので、美味しく食べることが出来た。
 その後はCDショップを数ヶ所回って収穫もあって(あり過ぎて)結構散財したんだけど、グッズ資金と帰りの交通費と当面の生活費くらいは何とか残すことが出来た。

 というわけで、ガイシホールのある笠寺に到着。駅に着いたらすぐに会場が見えます。

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 到着は結構早めだったんだけど、既に結構な人数のお客さんが入場待ちしてた。そしてグッズ売り場もこんな感じ。

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 今回もパンフのみの購入。タオルは相変わらずいろんな種類が揃ってて、今回はサイズもいろいろあったんだけど、私は当面、長いこと愛用の一張羅で通すことにしてるので、そちらはスルー。

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 近年であれこれ増えた注意事項。後方を向いての永ちゃんコール禁止ってのはどうかな~と思うんだけど。あれも永ちゃんライブの名物だし、あれがなきゃ始まんないもんね。まあ、そんでも始まったらあちこちで(前を向いての)永ちゃんコールが起きてたけどさ。1人で何度も繰り返す人もいたりして、見ていて面白かった。
 今回の私の席は、昨年に引き続き「フリージア」…アリーナとスタンドの中間に該当するちょっと半端なポジションなんだけど、段差が付いててアリーナ後方より見やすいし、まあまあの席じゃないかな?いつもの大阪城ホールと比べたら会場の規模は小さめだし、そっちのアリーナ真ん中辺を考えたら良い感じじゃないかと。まあ、私は今まで永ちゃんのライブでアリーナというのは1度も無くってずっとスタンド席だったし、今のところ1度きりの武道館も天井近く、日産スタジアムに至ってはおもくそ後方だったし。でも一昨年は1週間前にチケット取ったのが逆に幸いして?ステージサイドだったけどステージにはかなり近く、永ちゃんが近くまで歩いてきた時は至近距離で観れたという利点もあった。
 さて、去年も今年も会場数自体が少ない関係でどこも軒並み激戦、だから今回も先行販売でどうにか取れたんだけど、のんびり構えてたらチケットそのものが取れないということを考えたら早めに取ってて正解だったと思う。

 さあ、開演時間が迫り、永ちゃんコールもどんどん熱を帯びて最初はまばらだったのがそこらじゅうで聞こえるようになった。注意事項のアナウンスが何度も流れていたが、ステージ上のスクリーンに映し出された後に客電が落ち、場内は総立ち、永ちゃんコールは会場全体に広がった。そしてほぼ時間通りに開演!

 セットリストは既にあちこちに出てるし、大阪も済んだことだからもうわかってる方も多いし、文章の中で曲目を書いていってもいいんだけど、まだ武道館でやってる最中なので、それは控えさせて頂きます。
 いきなりの粋な演出から始まって、バンドと永ちゃん本人がステージに姿を現す。それだけで大歓声。去年は全体的にわかりやすい選曲だったが、今回は渋めの選曲で来たな…と思いきや、それは序盤だけで、その後は美味しい選曲が続く。前回が初心者向けとすれば、今回は中級者向けか?マイクターンもしっかり決まったし、まずは幸先のいいスタート。
 で、いつもならこの辺でバラードだろうな~と思うくらいの曲数をこなしてもまだノリノリの曲が続く。お、永ちゃん今年は飛ばしてるね~と、心身の不調でいつもよりおとなしくしてた私も気分はすっかり高ぶっていた。まあ、これが大阪城ホールだったら周囲からの凄いエネルギーに圧倒されてしんどくなってたかもしれないが、この規模だったら十分許容範囲。とは言え、やはり場内の一体感はここでも同じで、やはりこれこそが永ちゃんライブの醍醐味と言えよう。本当に、観客の心が一つになって同じ方向を向いてるライブってのは気持ちいいねえ。

 序盤から飛ばしてきたと言ってもやっぱりキリのいいところではバラードが入るわけで、ここで観客は潮が引くように席についていく。さんざん飛ばしてきた後だからか、実に心に染みた…と思ってたら次のMCで笑いを取るのもこの人らしいところ。今回面白かった話というのは、レコーディングにコンピューターを導入し始めた頃の話とか、バンドのメンバーはいろんな国籍が揃ってるが、やはりドラムとベースはアメリカやイギリスから連れてきた方がいいとか(実はこれ毎回気になってたんだけど、やっぱり意図的だったのね)、でも日本には○○があるとか、まあその辺は既に行かれた方は「そうそう!」と思ってニヤリとして頂いて、これから武道館が残ってる方はその時の楽しみにして下さい。

 その後もアップテンポとバラードを織り交ぜてバランス良くいい感じに続くが、メンバー紹介で今回は半分くらい入れ替わってるのが改めて知らされる…って、最初から見てりゃわかるんだけど、お馴染みのトシさんとスネイクと秋田さんはいいとして、今年は恭司さんのスケジュールがあちこちでこのツアーと被りまくってるから今回不参加なのはわかってたけど、その代わりに初参加のギタリストであるジェフ・コールマンというのがなかなかの注目株。まだ若いだろうに、随所で切れ味鋭いプレイを聴かせてくれていた。リズム隊もジェフ&エドではなかったが、やはりどっしりした重みを感じさせたのは欧米人ならではか。
 で、若い初参加のギタリストも良かったが、やはりトシさんのプレイは味わいが深い。恭司さんと並んでも見劣り聴き劣りはないのだが、さすがにアメリカでも活躍しているだけのことはあり、(実は私と同い年なのだが)既に風格さえ感じさせていた。

 さて!終盤の聴きものはよく知られた曲のメドレーで…どの曲とどの曲とかは書かないけど、これなかなか良かったでござんす。そして再び盛り上げて本編は終了した。

 アンコールは3曲やったんだけど、ド定番の2曲は今回両方やりました。他のとこはどうだったか知らないけど、これは久しぶりだったので燃えたなあ…というわけで、本編2時間、アンコール15分と、いつもよりちょっと長め…これはここ数年そうなんだけど、でもやっぱり「もうちょっと聴きたい」で切り上げるのがこの人のいいところかも。

 終演後は駅が笠寺しかないし、列車もそうすぐには来ないからホームは人で溢れ、当然車内も混み混みになったんだけど、心地良く帰途に就くことが出来た。
 心地良く…その要因の1つなんだけど、今だから言えるが去年は煙草の吸い殻のポイ捨てが目立ち、大阪城ホールではそれで嫌な思いをすることもなかったのに、それが残念に思えたものだ。まあ、喫煙所を増やしたからかもしれないが、今年はそれもほとんど無く(全く無かったとは言えないが)、それも非常に気分良かった。
 
 今の私の状態で名古屋まで行ってしかも永ちゃんだからちょっとキツイかなと思ったけど、いい感じで元気をもらえたと思います。
 それに、考えてみれば今年は私が初めて永ちゃんのライブに行った年から丁度20年。行ってない年も何度かあるので今のところ13回目だが、今年で永ちゃんは65歳、ということはあの時の永ちゃんの年齢を今の私の方が上回ってしまったわけで…そう考えたら感慨深いものがありました。
 

おまけ:その1

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 今年のツアーパンフ。観音開きのユニークな作り。去年みたいに「取扱注意」ではありません。中身はただの写真集だけど(笑)、少なくとも日産スタジアムの時より立派です(笑)(笑)。

おまけ:その2

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 「美味いビール飲んで帰ってね」と言われた通り、帰りの車中で今回はプレモル行きました(笑)。

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 昨日はあちこちでいろいろ被ってて、最終的にこちらを選ぶまでに随分悩んだんだよね。まずは矢沢永吉大阪城ホール公演が土日2DAYS、更に別件の用事が日曜に入ったもんだから、久しぶりに土曜にするか?と思ってたらこちらのイベントが発表になった(どっちの発表が先だったか、もう正確には覚えてないが)。じゃあ永ちゃんはまた去年と同じく別の場所(現時点では「大人の事情」で書けませんが)で観ようということになり、29日はこちらに決めた。
 さあそれからが大変で…前々からあちこちで書いてる通り、ZEPP TOKYOでイアン・ペイスを迎えて恭司さんや岡垣さん、島さん、更にはジョージ紫御大まで出るってんだから、うわ、こりゃ凄い!観たい!と思いつつ、既にこちらのチケットを購入した後だったから断念せざるを得なかった。先日、名前の挙がってる某出演者の方に「東京でのライブ頑張ってきて下さい!」言ったら「あれ?来ないの?」…そりゃあ行きたいですよ。でももうこっちのチケット買ってるし今年既に東京には3回行ってるし、更にはここしばらくの健康状態の悪化で翌日(つまり今日)の用事もキャンセルしている有様。さすがに現状で東京遠征はキツイです。実は東京でもこの日はあちこちで被ってて、永川さんのソロユニット…はいいとして、クラブチッタでのANTHEM…私が東京在住だったら悩んでたろうな…そう言いつつ結局ZEPP行ってたと思うけど。
 まあ、それでなくても今回のイベントはとても貴重なものだから、もう行くしかないって決めてたんだよね。なんせMARINOとHURRY SCUARYの共演を観るのは11年前の渋谷AXでの「HARD ROCK SUMMIT」以来のことだし、MARINOは翌年に1回観てるけど、それから10年空いてしまったので、久しぶりの復活とあればもう、見逃すわけにはいかないってことで、本当に楽しみだった。

 というわけで、本題行きます!

 開場から開演まで1時間あったので少し遅れても大丈夫かと思ってゆっくり目に到着したが、やはり既にそこそこの人数は入っており、開演が迫る頃には結構な入りになっていた。今でこれだから、この後どうなんの?と一抹の不安が。そんな中で先日のろまんさん50歳記念ライブ中の爆笑MCで会場を沸かせたカッチンさんが司会担当ということで登場。相変わらず笑わせながらも、いろんな懐かしい思い出話の数々を。そんな中で、まずはオープニング・アクトの出番となったのであった。

TRUSH

 このバンドはもう3回目くらいかな?単純にメタルと呼んで良いのかどうかビミョーな、やや混沌とした音像が特徴。それでも勢いのある演奏やグダグダなMC(笑)で十分楽しませ、良い景気づけになったと思う。

MEDUSA

 ここからがメインの3バンド登場となるわけで、場内の人も増えてきたことだから、私は早めにトイレと煙草を済ませてきたんだが、今回のイベントを企画したというこのバンド、なんと楽器を持たないヴォーカルが2人という珍しい編成。ヒップホップ系には珍しくないようだが、まさか今回そんなことをやるわけもなく、実は3人入れ替わったヴォーカルの中で初代と3代目が一緒に出たということ。じゃあ、ANTHEM25周年の時の坂本&森川ツイン・ヴォーカルと同じように考えたらいいわけだ。さすがにあの2人ほどの凄い強力さはないものの、よくまとまった演奏の上で2人の歌のコンビネーションもなかなか良かったと思う。音はメタリックでかなりカッコ良かった。

HURRY SCUARY

 この辺からは人がどんどん増え、外には入り切れずにモニターを観てる人も少なからずいるとのことで、「出来るだけ詰めて下さい」のアナウンス。そりゃあこの組み合わせでこの会場…ROCKTOWNは狭い。やっぱりBIGCATくらいでやってほしかったよなあ…

 今回のメンバーは、南安秀(Vo.)、中間英明(Gt.)、西野潤一(Ba.)、出原卓(Dr.)という88年デビュー時のメンバーに、南さんと一緒に加入しながらもデビュー直前に脱退したトミー・ポートマン(Gt.)も加わるということが大きな売りになっていた。実はこのトミー、私の友達の友達です(ということは私からしたらただの他人)。高3の時、神戸からうちの高校に来ていた同級生が、「俺の友達のハーフの奴がデビューの決まってるバンドに入ってん」と言ってて、それがトミーだったんだけど、デビューは遅れに遅れてトミーも脱退、88年の時点で彼の姿は無かったんだけど、その彼が今回このためにアメリカから戻ってきたというのは意義深いものがあった。更に11年前にはサポートで岡垣さんがオルガンを弾いていたのだが、今回も大阪のみ南さんのMUTHAS PRIDEつながりで筒井佳二(Key.)も加わるということで、こりゃあ聴き応えのあるものになりそうだなあと、この日を迎える前から期待が膨らんでいた。
 さて、実際始まってみたら…6人が並んだステージは壮観で、出原さんのパワフルなドラミングに南さんの迫力の歌唱…と言いたいとこだけど、ほとんど中間さんが悪目立ちで、まるで「中間英明ワンマンショー」みたいな状態だったのが何とも歯がゆいところだった。
 そりゃ男前だし長身でスタイルもいいから見映えがいいし、その上に強烈な速弾き連発だから目を惹いたのは間違いない。ただ、ギターの音がデカすぎ。おかげで歌がほとんど聞こえず、いつもなら豊かな声量で魅了してくれる南さんの声はところどころでしかその片鱗を味わえなかった。筒井さんは最初からバッキングのみとわかってたから(11年前の岡垣さんもそうだったし)仕方ないと言えばそうだけどまるで音の聞こえなかった(と言うかかき消されていた)のも惜しいし、せっかくこの日のために出演してくれたトミーの見せ場がまるでなかったのも痛かった。おまけに中間さん、ソロになったら最初から最後まで速弾きの連発で、緩急の対比というものがまるで感じられなかったのも残念だった。
 この後に出演する令文さんや、もっと若い島紀史やSyuだって、速弾きのみならずスローで味わい深いプレイもするし、もっとバンド全体のバランスを考えた演奏をしている。それはF.ROSESの龍矢さんもそうだし、だからあの巨体で派手な動きをしても他のメンバーの持ち味がしっかり生かされているのだ。本当に、そう考えたら恭司さんやタッカン、シャラのバランス感覚は絶妙なんだなと今更ながらに思った。
 11年前にはそんなに気にならなかったはずだが、あれは私のいた場所からステージが遠かったからだろうか?至近距離で観たらどうにも気になって仕方なかったのだ。
 ほとんど不満ばかりぶちまけてしまったようで恐縮だが、これが率直な気持ちなのだから仕方ない。そういうもやもやを押し殺して絶賛だけなんて器用な真似は私には出来ない。「素人が偉そうに」と思われても、不満に思った点ははっきり書く、それが私だ。今後またやる機会があるのなら、先述の点をもっと考えてほしいものだ。
 なお、選曲は中間さんのソロアルバムから1曲以外は全て88年のアルバムからで、ラストの「FEELING HIGH」はやっぱり興奮したなあ。

MARINO

 そしていよいよトリ、この日の目玉。東京では6年くらい前にもやってるけど、そっちには行けなかったし、いろいろ事情もあってなかなか集まれなかったようだが、今回こうして「あの」4人…吉田隆(Vo.)、大谷令文(Gt.)、鎌田学(Ba.)、板倉淳(Dr.)…が揃う、それだけでも期待せずにはいられなかった。
 この頃にはもう、場内は身動きも取れないくらいで、私も後ろから前から押されて不自然な姿勢で観る羽目に。まあ、その分他の皆さんも待ち焦がれてたってことやね。

 まずはよく知らない曲から始まったが、続く「BREAK」「SHAKE DOWN」の連発には圧倒された。私、以前はいつも「SHAKE DOWN」になると頭を振りたくったもんだが、今は体調が良くないので出来ません。でもやっぱり燃えるなあ…PAのバランスがさっきのままだったからか、やはりこちらもレオ(吉田)さんの歌声の通りがイマイチで、令文さんのギターの音がデカく感じられた。でもHURRY SCUARYよりはずっとバランス良く聞こえた。速いところは速く、抑えるところは抑える令文さんだから、彼だけが悪目立ちすることもなく、長いこと一緒にやってなかったにも関わらず、バンドとしての一体感もさすがだった。
 途中で11年前の最新アルバム(あれから出してないから今も「最新」)からの曲も挟みながら、「BRAVE AS A LION」「MIDNIGHT BELIEVER」等の懐かしい曲を連発、各メンバーのソロのコーナーもあったが、これがまた素晴らしかった。
 そして終盤、2曲をやった後にレオさんがメンバー紹介、更に今回の復活に対する思いを述べるが、彼の眼にはキラリと光るものが。本当に感慨深かったのだろう。それに続いて披露されたのは、これが出なきゃ終われない必殺の「IMPACT」!場内の盛り上がりは最高潮、本編は終わった。

 そして当然アンコールだが…えーと、何て曲だったか思い出せません。でも再びガッツリ盛り上がった。その後には主催のMEDUSAのメンバーも呼び込まれ、もう一度感謝の言葉で締めくくられた。

 …終演後は慌ただしかったこともあってさっさと帰ったんだけど、それでも本当に満足出来た素晴らしいライブだった。HURRY SCUARYにいろいろ思うとこはあったけど、あのメンバーが観れただけでも御の字だし、何と言ってもMARINO。本当に久しぶりで待ち焦がれてたけど、これで胸のつっかえが取れたように思う。各メンバーの活動や地域的な条件も考えたらそうそう集まれないだろうけど、また機会があればやってほしい、そう思った。

 先週に入ったらすぐ出勤だったから、日曜から気分を切り替えてテンション上げて仕事に臨むつもりだったのだが…テンション上げ過ぎて発熱、2日間またもや寝込んで実際の出勤は水曜からになってしまった。それから無理なく出来ることからやってみたつもりなんだけど、現在私にしか出来ないこと、納期の迫ってることを一気に片付けたらそこで疲れたのか安堵感からか、金曜にまたもや発熱、結局その週は2日だけの出勤となってしまった。もう有休も残ってないのにこれじゃ先が思いやられる…でも、ここで無理して潰れてしまうのも困りものなので、それはそれで仕方ない、連休明けからまたゆっくりペースを取り戻していけばいいかと開き直った。

 さて、そういうわけで日曜のレポです。

小泉八雲 朗読の夕べ「望郷~失われることのない永遠の魂の故郷~」

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 実は、佐野史郎&山本恭司による小泉八雲朗読会に行くのは今回が初めてではない。2年前に東京で観たのだが、あの時は長編物語だったにも関わらず、直後にKRUBERABLINKAの初ライブがあるからハシゴするために2部構成の第1部で切り上げてそっちに向かったのだった。だから尻切れトンボでもやもやしたまま「あー、また観たい。でも東京と島根だけじゃなあ…」と悶々としてたのだが、今回は今年7月のギリシア公演の凱旋ツアーとして、やや変則的な場所設定ながら国内数ヶ所を回るとのこと。その1つが神戸だというのだから、これは行くしかないっしょってことで、申し込みが解禁になったらソッコーで電話、わりかし早い番号をゲット出来た。

 開場は神戸の「兵庫県公館」。こ、公館?何だこの名前は?間違ってない?と思ったら合ってたようで、普段は使われない迎賓館的な建物なんだそうだ。異人館でお馴染みの神戸らしい古い洋館のような建物で、ある意味こういう朗読会にはいいかもしれない。私は関西でやるなら奈良や京都の寺の境内がいいなと思ってたが、なぜ神戸なのかはその後わかってくることで。

 入場無料ということもあってか、300人入るという会場は満席。そして恭司さんが出ると言ってもいつもの恭司さんライブとは客層も全く違う。常連さんの顔も見かけたけど、大半はお年を召したお客さん。まあ、今回のイベントの性質を考えたらそれも仕方なしかも。そしてライブ会場限定販売のソロアルバムやカレンダー等の物販もなし。まあ、県が主催の行事だからそれもやむなしなんだけど、終演後に恭司さんのサインをもらうためのカレンダーもあるわけなし、佐野さんのサインも一緒に欲しいなと思って持ってきた、恭司さんもゲスト参加した佐野さんのバンド「sanch」のアルバムも無駄になってしまった(T_T)

 というわけで、いよいよ開演です。

 県の偉い方の司会で始まり、副知事の挨拶や来賓の紹介等、県主催の行事ゆえのお堅い感じで始まる。この辺はいつものライブと違って違和感たっぷりだった。更に今回、もう1人出演者がいて、小泉凡…八雲の曾孫に当たる人だが、司会の紹介では「防災についてお話頂きます」…朗読に絡んでくるのかと思ってたらこういうことで、なぜ「防災」なのかはもう勘のいい方ならお分かりの通り、神戸も大震災からもうじき20年を迎えるから、いまだ復興が進まない東北のことも考慮してこういうことになったと、その時わかった。ただ、実際の話の内容はほぼ八雲の生い立ちや日本に帰化していろんな物語を本にするに至る流れで、最終的に地震に対する備えにつなげた、という感じ。
 で、ギリシア公演は八雲生誕の地であるレフカダ島での開催だったのだが、そこと島根の宍道湖の風景がよく似てて、そこに縁を感じたとかいったところ。

 そんなこんなが1時間近く続いて休憩をはさみ、いよいよ真打の朗読会の始まりとなった。

 主役の2人が司会の紹介とともに入場し、登壇。そしてまずは恭司さんのギターによるインスト曲から始まるという展開がちょっと意外だったかも。そして佐野さんが朗読を始めるが…八雲の随筆や怪談、怖くないけど不思議な昔話等を織り交ぜた短編ダイジェストといったところ。それにしてもこの人はTVドラマの演技でもわかるが表現力が素晴らしく、ナレーション部分の語り口や登場人物の台詞で役になり切るところも非常にメリハリが効いててわかりやすく、物語の情景がはっきり浮かんでくる。怖い話は寒気がするくらい、そしてほのぼのした話では笑わせる、といった具合に、主役を演じることは滅多にないが脇役として時に主役を食ってしまうくらいの存在感を放つ名優たる面目躍如といったところか。ズバリ言っちゃうと、怪談ライブでお馴染みの某イナジュンさんより語り口がはっきりしてるので(あちらさんは何を言ってるかわかんない時があるので私は怖いと思ったことがない)、いわゆる「本当にあった怖い話」でなくても怖い話の怖さがひしひし伝わってくるのだ。全国に同じような話の伝わる「子育て幽霊」(うちの田舎にも伝わってる)の怖さと「若返りの泉」のほのぼのさのギャップも良かったし、何と言っても最大の聴きものは「布団の声」の話だった。あれは本当に鳥肌が立つくらい怖かった。
 そして物語の起伏に貢献していたのが恭司さんのギター。BGM的なメロディを奏でるのみならず、寺の鐘の音や機関車の走る音から赤子の泣き声といった効果音のほとんどをギターで出し、これが見事に物語の場面場面にマッチしていた。そして意外なのは物語の合間に自身のソロ曲をいくつか演奏したこと。「TIMELESS」はじめ数曲をフルで披露したが、いつもの「弾き語り・弾きまくり」ライブでしばらく聴けなかった曲がこの機会に聴けたのは嬉しかった。

 そして一通り用意されていた物語が終わり、2人のくだけた話が始まるが、今回披露したのはギリシア公演と同じもので、現地でも英語とギリシア語の字幕付きで語られた物語は大好評だったそうだ。他にもいろいろ面白い話が出てきて、場内爆笑になる一幕も。そしてアンコール的にもう1話披露することになったが、これが今回神戸で開催した意義を持つ、津波に対する備えを含んだ「生き神」。佐野さんはこれを東北でやるのはまだ難しいと言ってたが、ここ神戸だからこそこの話は深い余韻を残した。

 朗読そのものは1時間半くらい、とても聴き応えのあるものだった。いつか2人の故郷である島根でも体感してみたい、そんな気分になった。既に書いた通り、関西でもどこかの寺の境内でやってくれたらいいなと思う。高野山とか天川村でもいいんじゃない?交通の便は悪いけどさ。

さて、これで終わりじゃありません(笑)。

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 その後、神戸から心斎橋まで向かってアライブへ。今回の目当ては既にチケットを購入していた「MADE IN JAPAN」だった。筒井佳二(Key.)、宇都宮清志(Ba.)、西秀和(Dr.)、永守晃(Gt.)、RAY(Vo.)というメンバーで、筒井さんの発案で一昨年亡くなったジョン・ロードへのトリビュートとしてDEEP PURPLEの「LIVE IN JAPAN」(海外では「MADE IN JAPAN」のタイトルで発売)を完全再現するという大胆な企画である。
 私、トリビュートやコピバン大会には最近あまり足が向かなくて、何度も観たいと思わせてくれたのは今のところKISS?とTHE SONS OF EVE(ELPトリビュート)、Mr.JIMMY→LED ZEPAGAIN、月禿の騎士(GENESISトリビュート)、ABOWWOW(BOWWOWトリビュート)くらいで(あ、この前観たGENESISトリビュートの「復刻創世記」も良かった)、そういう細部まで徹底した人たちや、全バンド陰陽座しばりとかの、本当に好きな人が楽しめるイベントだけでいいと思うようになってた。即席ユニットばかりで一貫性もない、某高架下のセッション大会なんかはよっぽどのことがないとねえ…元基さんや中之島花子=ひなさんみたいに全曲がカバーでも独自のアレンジ等で楽しめるとか、浪漫座やNOVELA2014みたいな質の高いセルフ・トリビュートならいいけど、そりゃ普通はオリジナルやる方を選びますって。
 しかし、今回はメンバーの大半が普段同じバンドで一緒にやってる人たちだから一体感もあるだろうし、なんせ「LIVE IN JAPAN」の完全再現ですよ。一時は細かいフレーズまで暗記するくらい聴き倒したあの名盤の再現だから、興味を惹かれずにはいられなかった。

 会場に到着したら「Electricさん」の演奏中で、これはもちろんウルリッヒ・ロートがいた頃のSCORPIONSとELECTRIC SUNの曲をやってたんだが、特にギターのウルリッヒぶりが素晴らしく、もっと早く着いてたら良かったのになあと感じた。 
 そして待ってました、真打のMADE IN JAPAN!しょっぱなの「HIGHWAY STAR」から本当に細かい部分まで再現、「CHILD IN TIME」と「SMOKE ON THE WATER」が逆だったのは実際にライブで演奏された順番に合わせたからだが、「THE MULE」のドラムソロや「STRANGE KIND OF WOMAN」のGt.とVo.の掛け合い、この日のために買ったという「LAZY」のハーモニカ等、聴き込んだ者には思わずニヤリとさせられる展開だった。
 ほんで本編最後のハイライト「SPACE TRUCKIN'」は後半のバトル部分の手に汗握る展開が本当に素晴らしく、途中で終わるように見せかけてまた始まる部分、あそこで勘違いしたお客さんが拍手をする様子が収録されたのも再現するつもりで私も拍手してみたんだけど、他に同じことを考えた人はいなかったようで、ちょっと恥ずかしかった(笑)。アンコールは「BLACK NIGHT」「SPEED KING」で、全9曲ながら2時間近くに及んだ大熱演は終わった。まーしかし、一番の驚きは筒井さんの弾き倒し&激しいアクションだったかも。いつも物静かに重厚な演奏をしてる印象が強いだけに、これはかなり貴重だと思う。

 神戸から心斎橋のハシゴってのも大変だし、今の私の健康状態を考えたらちょっと無茶かなとも思ったけど、いい気分転換になったし、明日からはまた仕事に精を出せそうです…って、ほんまに大丈夫かよ?

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 引きこもり生活もいよいよ終わりで明日からは出勤なわけだけど、昨日はまたライブだった。本当は箕面の紅葉が見頃っていう情報だから行きたかったんだけど、財布の方が寂しいし、出かけるのが億劫になってるのも影響し、更に風邪ひいたら嫌だしいうのもあって(だって勝尾寺~滝~駅までのルート、1時間歩かにゃいかんのよ)断念、例の如く昼飯食べてから適当な時間に出発して買い物して(誰や財布が寂しい言うてた奴は)西九条へ向かったのだった。

 今回はPerpetual Dreamerがメジャーデビュー決定ということもあって、そちらのファンと思しき方々を中心に開場前から結構並んでいた。受付には有名な方々からの花束が飾ってあったし。そんなわけで入場したら既に最前列は陣取られ、まあそれでも2列目くらいは確保出来たかな?という感じだった。

Ciel Nocturne

 ちゅうことで、まずはオープニング・アクトとして東京のバンドなのにここブランニューがホームグラウンドかいっ!ていうくらいよく出てるこの人たち。前回(と言うかいつも)ヴォーカルのAIMI嬢の外見の妖艶さゆえに歌や演奏を聴くより彼女を見るのに重点が行ってしまってたが、やはり今回もそれはあまり変わらなかったようで…でも、ノーマルな声からファルセットにデス声まで使い分ける彼女の表現力の豊かさ、そして速い曲でも重い演奏陣にも惹かれた。

VRAIN

 次はもう長いこと見てきてるこのバンドだが、よく考えたら今回出演の(OA含め)4バンドは全部ヴォーカルが女性で演奏陣が男性というバンドばかり。ただ、ヴォーカルのHIROさんはキーボードも兼任してるんだけど、今回から新たにもう1人の女性キーボードが加わっていた。レコーディング作品ではその辺をかなり重ねて録音してる上に鍵盤を肩から提げて歌ってたらソロしかまともに弾けないし(しかも3オクターブしかないし)、バッキングは打ち込みでまかなわれていたから負担を減らすためにはこれが正解かも。かと言って歌に専念というわけではなく、弾きながら歌うスタイルは従来のまま。しかしこのバンドも以前は4人だったのに、ギターが2人になるわキーボードも増えるわで、今や6人ですよ。その分ソロ回しなんかもバリエーションが増えて聴き応えが増したわけだけど。
 今回は新しいミニアルバムの先行発売ということもあり、また持ち時間が長めということもあって新しい曲から最近やってない古い曲までいろいろやっていた。HIROさんの歌声って、やっぱり個性があって耳に残るいい声だ。そしてラストはお馴染み「BELIEVER」。サビでは皆がお馴染みのジャンプで盛り上がり、こちらのセクションは終わった。

Perpetual Dreamer

 今回一番の目玉であろうこのパペドリ、やはり元々ファンも多い上に今回のメジャーデビュー発表ということもあって、先程までは後方でおとなしく見てた人たちが前の方に。ただ私は、今回の出演者で他のバンドほど好みでないということもあって、後方に下がってたけど。
 私がこのバンドにそれほど惹かれなかったというのは、グリム等の童話の残酷性を表現した歌詞が犬神サーカス団を洋風にしたみたいであまりツボにはまらなかったことや、演奏やMCやステージでの振る舞い等の野暮ったさが気になっていたからというのもある。
 だがしかし!今回は違った。NOZOMI嬢の歌声は自信に満ち、バンド全体の一体感も強く増していた。やはりメジャーデビューを控えてるということもあって本人たちも気迫に満ちてたんだろうし、これはシンプルに「進化」ととらえていいと思う。まあ、MCでの天然ぶりと曲中の鬼気迫る語りの切り替わりが見事な犬神凶子に比べたら、「語り」も素の彼女のMCとそんなに変わらないのがアレかと思ったが、その辺は場数を踏んで変わるのか、それともそれを持ち味としてやってくのかは今後次第だろう。
 なお、今後所属するのはキングレコードのNEXUSレーベル。ジャパメタ黎明期からEARTHSHAKERやANTHEM、TERRA ROSA等を輩出し、近年は陰陽座を抱えるレーベルだから今まで通りの世界観を持ったままやっていけそうだと思う。メジャーに行ったはいいがそれがZETIMAゆえに(何せモー娘。の所属レーベルだし)歌詞の表現に制約があって結局インディーズに戻った犬神と違い、好きにやらせてくれるNEXUSだからその辺は心配しなくていいだろう。母体であるキングがAKBや水樹奈々で潤ってる分、不採算部門?であるメタルやプログレのバンドも自由にさせてもらえる、それは大きいと思う。今の感じで今後も伸びていったらやがて大化けする、そんな予感はあった。

APHRODITE

 そしてNEXUSの大先輩である岡垣正志さん率いるAPHRODITE。とは言っても今はインディーズからなんだけど、長いことゲーム音楽のミニアルバムを立て続けに出していたこともあり、そういう細切れじゃなくてまとまったフルアルバムが欲しいと思ってる私には、インディーズであっても自由に出来るわけじゃないのねと感じられた。でもその中からユニットとしてのAPHRODITEが誕生し、それがこうしてバンドになったのは収穫と言えるだろう。それも最初はJILL'S PROJECTの特典…といっちゃ言い方悪いけど…みたいだったのが、こうして単独のバンドとしていろんなイベントに出演してるのは嬉しいことだ。
 いつも通り序曲から「紅蓮の炎」「HOLY,UNHOLY」と続いて「人形愛」を持ってきたもんだから、「前回さんざん引っ張ったから今回はコンパクトにするのかな?」と思いきや、コンパクトなのはMC少なめということだけで、重い「FEAR」から「EDGE OF THE WORLD」へ続いてそのエンディングでは前回同様「SPACE TRUCKIN'」後半のバトル部分を加えていたのには歯が抜けた(「腰が抜けた」でしょ!)。それから「エウリュノメ」「DAY DREAM」で本編が終わり、アンコールはあの曲だなと思ったら、まさかの時間オーバーでアンコール無し。時計を見たら10時半過ぎてたので、それはそれで仕方ないかも。
 それにしてもこのバンド、もう先述の通り「ジルプロの特典」ではなく、単独のバンドとして一段と凄みを増してきている。メンバー各自が確固としたキャリアを持ってるからというのも大きいが、唯一やや畑違いで人脈的にも外れる気がする西村さんがすっかり溶け込んでその力を存分に発揮していることも大きいだろう。実際、岡垣さんとのソロバトルも堂に入ったものだし。そして特筆すべきは堀江さん。元は打ち込みのドラムを生で再現するって、ゲイリー・ムーアの「WILD FRONTIER」ツアーでエリック・シンガーがやってたことと同じなんだけど、この人特有の迫力と演奏力で原曲をパワーアップさせてる様子が素晴らしい。そしてマイさんの歌声も、バックの大音量に負けることなく突き抜けているのが凄い。STARLESSでも初代のジュラ(宮本佳子)さんより万人受けする声に留まらない個性を発揮していたが、こちらでも力強く、また繊細に、時におどろおどろしく歌ったり独自のアクションを見せる様子は、このバンドでも立派に看板シンガーとしてのポジションを確立したと言えよう。そしてアニカツさんは言うまでもない迫力の重低音、岡垣さんは真ん前で見てたら(このところいつも真ん前の気がするけど)その指さばきとアクションの迫力に圧倒される。今年の関西でのライブは(このバンドとしては)これが最後だけど、来年も大いなる飛躍が期待出来そうだ…なんて、ド素人が言うことじゃないんだけど。

 …とまあ、計4バンドということで、持ち時間多めということもあり「あー、30分じゃ全然足りない」という欲求不満を感じることもなく、各バンドの個性をたっぷり味わえたのは良かった。引きこもり終了前の景気づけにはバッチリだったと思う。明日からまた頑張れそう…ってほんまに大丈夫かな?まあ、そっちはなるようになるさ!?

 引きこもり生活からのリハビリも第何弾になるんだろう?昨日は当日の出演者や関係者の皆さんからもご心配頂いて、本当に感激でした。

 さてさて、やっぱり部屋から出発するのはギリギリで、晩飯食べてから会場に到着したのも開場時間少し前。中に入ったらわりかし前の方のポジションをゲット出来たけど、それでも最初から結構な人数が入っていた。それだけ今回のライブには期待が寄せられてたってこと。

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 では早速行きます!

F.ROSES

 メンバー全員が顔見知りで、何度も朝まで一緒に飲み明かしたメンバーさんもいらっしゃるこのバンド、いわゆるネオ・クラシカル様式美に分類されそうだけど、キーボード・辻ジョージさんのヤン・ハマーを思わせる特異な奏法や、ともすれば「イングヴェイ直系」で済まされそうな達矢さんがジェフ・ベックみたいな指ピッキングでブルース調のインストをプレイする等、持ち時間が多めなゆえにいつもより幅の広さを垣間見れたように思う。ラストの方は定番が2曲続いたが、この辺はかなり盛り上がってたし、いい感じで会場を暖めたと思う。
 それにしても、ちょっと前のブランニューではじょんタマさんやakkoさんとともに古株の凄腕鍵盤奏者としてWILD ONEに入ったばかりのCHIZちゃんに「上手い方ばかりで緊張しました」と言わしめたジョージさん、今回は更に年季の入った方々が後に控えておられたから、あの時とは逆の立場で大変だったろうと思った。

MUTHAS PRIDE

 今の編成になってから拝見するのは3回目かな?凛凛しい麗人・MIKOTOさんの後に入った男くさい(良い意味で)南安秀さん、今回もその熱唱で圧倒させてくれた。
 キーボードでリーダーの筒井佳二さんは、どちらかと言えばバッキング中心で物静かにプレイし、たまにソロで自己主張する感じ。どちらかと言えば歌やギターを引き立てる役どころかな?そして引き立てられた1人・ギターのRonnyこと永守晃さん、この人のプレイはなかなか注目に値する。派手な速弾きをメインにしながらも渋い部分もあり、圧倒的なヴォーカルと静かに自己主張するキーボードに埋もれることなくこの人なりの存在感を強くアピールしていた。
 南さんがMCで案内していたが、今月末には阿倍野ROCKTOWNでHURRY SCUARYとしてMARINOやMEDUSAと対バンするというイベントがあり、こちらも大いに期待を持たせた。私としても鍼灸とMARINOが同じステージに立つのを見るのは03年の「HARD ROCK SUMMIT」@渋谷AX以来なので、非常に楽しみだ。
 この後に出るEBONY EYES FINAL FIGHT PROJECT(以下FFP)は5人中3人がX-RAY結成メンバーということで、当時の思い出話を語ったり、南さんが長崎出身ということで被爆した都市の出身ゆえに平和への祈りを込めて作ったとの紹介の後に歌われた歌で感動させてくれた。
 そして最後はガッツリ盛り上げて終了、良い感じのバトンタッチとなった。

EBONY EYES FINAL FIGHT PROJECT

 さあいよいよ今回の大トリ、FFP!同じEBONY EYESから派生したバンドとしてEBONY EYES EXCELLENT(以下EEE)が存在する現状で、EEEは何度もお目にかかっているが、FFPは今回が初めてとなる私であった。
 考えてみれば金谷さん出演のライブ行くようになってから5年くらいになるが、結構よく行ってる割には結構美味しいとこを見逃してる。だってEEEのVo.田中明さんと久しぶりに共演した時も行けなかったし、この前のSECRET JOKEも体調不良で断念したし(SECRET JOKE自体は何回か行ってるんだけどね)、今回のFFPに至っては過去何回かライブやってたにも関わらず、実際拝見するのは今回が初めてなのだ。
 それにしても凄いメンバーで…今回不参加の三宅博文(Ba.)を除いても、金谷幸久(Gt.)、藤本朗(Vo.)、福村高志(Dr.)という、文字通りアルバム「FINAL FIGHT」発表時のメンバー3人に加えてサポートの宇都宮清志(Ba.)、そして岡垣正志(Key.)なのだから。先述の通り、藤本さんは言うまでもなく、ババちゃんこと福村さんと岡垣さんはX-RAY結成メンバーで、だからかなりX-RAYの色が濃くなるのもやむなしかなと。しかし、X-RAY云々と言うより、「オールスター・バンド」、そう呼ぶのがふさわしいことはそれから始まったライブを見たら誰もが思ったことだろう。
 サポートの域を超えて自前のオルガンをメインにした機材でステージ下手に構えた岡垣さんは、以前も書いたと思うが筒井さんの「静」に対して「動」だし、レオ(宇都宮)さんのベースもぶっとい音で存在感をアピールするし、ババちゃんのドラムは相変わらずの迫力。お目にかかるのは一昨年末以来となる藤本さんも、一時音楽から離れて普通の勤め人だったというのが信じられないくらい素晴らしい歌声。

 しかしその中でも今回驚きだったのは、金谷さんのギターがいつもに増して凄みを発揮していたことだ。曲目を詳細に記録するのは今回最初から諦めていたのだが、EBONY EYES時代の曲のみならずX-RAYや今回先行発売のソロアルバムからの曲も披露する中で、自身のソロアルバムの曲は言うまでもなく、他人(湯浅晋)の弾いた曲でもまるで自分が弾き慣れた曲のように金谷節に仕上げており、音色からフレーズから目いっぱい心に突き刺さってくるのだ。こんな感覚はSECRET JOKEでもTRIBAL SOULでも他のセッションでもここまで強く感じたことはなかった。SECRET JOKE、TRIBAL SOULともに力量のあるメンバーばかりだし、そこでの金谷さんのプレイも素晴らしいのだが、やはり全員が同等のキャリアとそれに裏打ちされた高い技量の持ち主ゆえ、水を得た魚の如く持てる力の全てを発揮出来たのではなかろうか?そのくらい今回の金谷さんのギターからは鬼気迫る、という表現が的確なのかどうかはわからないが(だっていつも笑顔だもん)、終始鳥肌が立つくらいの感覚があった。ソロアルバムの曲での岡垣さんとのバトルも凄まじく、マジで呆気にとられるくらいだった。

 藤本さんのMCもなかなか興味深いものが多く、X-RAYの思い出から今回参加した金谷さんソロアルバムでの歌詞にそれまでなかった表現を試みたこととか、これが長いこと一線を離れていた人の話せることであろうか?いや、その間にいろいろ人生経験を積んだからこそというのもあるだろう。

 そんなこんなで本編も終わってアンコールになるが、今回不参加の三宅さんが担当していたコーラスをやってもらうからとのことで呼び込まれたのは、岐阜からこのために駆け付けたAZUMI嬢!私は彼女とも結構前から親しくしてるんだけど、恥ずかしながら歌ってる姿を見るのは初めてで…詳しくは書かないけど(昨日あの場にいた人なら見ればわかることだが)大変な目に遭って今も苦労しているのは痛いほど理解しているつもりだ。私自身は何もしてあげられてないのが悔しいけど。それでも藤本さんと張り合う歌声の迫力はなかなかのものだったし、苦難を乗り越え…てはいない現状だけど、前を見て強く生きてる様子がうかがえてこれも感動した。

 というわけで10時頃に全編終了したのだが、大満足の素晴らしいライブだった。私としても引きこもり生活の良いリハビリになったのみならず、より強いエネルギーをもらえたように思う。まだしばらく休養するけど、前を見て歩こう、そんな気分になれたのだった。

おまけ

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 金谷さんの最新ソロアルバム「CRY FOR THE MOON」にサイン頂きました。「よく知った方にサインするのは照れ臭いですねえ」と、凄まじいプレイとは裏腹にどこまでも腰の低い金谷さんなのであった。
 ちなみに、今回出演の藤本さんと岡垣さんが参加、ベースも金谷さんご自身で、ドラムは今回出演してないけどろまんさん(村中暁生)の叩いたこのアルバム、実に素晴らしい内容です。95年の「EAU ROUGE」も良かったけど、それ以上かも知れない。とりあえず1度聴いたが、まだ何度でも聴きたくなりそうな、そんな作品だった。

 今、精神的にかなり深刻な状態のために約半月のお休みを頂いて引きこもり中というのは前にも書いたと思うけど、ずっと引きこもってても気が滅入るばかりなので、外の空気も吸うために?出かけてきました。

11/6(木)「下山武徳的夜会」 at 湊町S.O.Ra

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 これは元々予定してなかったんだけど、どうせお休み中だし普通に出勤してても翌日は社員旅行のための休日だし、遅めのスタートだから仕事済んでから出かけたという設定にして問題ないと判断して出かけた。
 それでもやはり引きこもり生活が続くと、部屋を出るにも踏ん切りが必要になってしまうんだよね…

 さて、狭い会場は開演時間が迫るにつれてどんどん埋まって行き、定刻の7時半を少し過ぎて開演した。
 今回は第1部で昭和歌謡を多くやるとの言葉通り、山本リンダやら世良公則やら和田アキ子やら、おまけに小坂明子の「あなた」まであの声で歌うんだから。そもそも歌が始まる前からもう1人のギターとして今回参加しているASUKAさんとの掛け合いトークで結構時間を取ってて、それまで回った場所によっては40分くらい喋ってからようやく始まったとか。それを思えば早く始まった方だが、それにしてもいろんな面白い話が聞けた。二井原さんの下ネタ、大内さんがいつものことながら急に「明日出るよ」と連絡してくること、柴田さんの「パワードリンク」の話、木下さんの部屋の話とか、詳細に書くと危ないのでそこは割愛。
 あと、「芸名はASUKAだけどCHAGE似で、一人チャゲアスです」でウケてたのが良かったな。
 昭和歌謡が続いた第1部はEARTHSHAKERの「I FEEL ALL SADNESS」で締めくくられた。

 既に2時間近くなってた第1部の後に休憩をはさんで第2部になったけど、今度は渋めの選曲だったりオリジナルだったりで、打って変わって「聴かせる」方向へ。でも途中のMCではやっぱり笑わせる。そして時間も遅くなってきたからと駆け足で締めくくった。それで10時半くらいになってたかな?

 久しぶりの「夜会」、何年も前に行った時とはかなり雰囲気も変わってたけど、いろんな意外な歌が聴けるのとMCで笑わせるのは相変わらずだった。それにしても翌日は広島行ってANTHEMのライブ終演後にその場で深夜夜会、更にはその翌日高知に渡って下山フェスってんだから凄いタイトなスケジュール。ほんまお疲れ様です。

11/7(金)「ぎらごり2014」 at 難波ROCKETS

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 翌日も部屋から出るまでに時間がかかり、会場に到着したら結構いい時間。でもまあ、最初はDJタイムとかで実際の開演までは時間があったので他のお客さんや出演者と話をする時間はあった。
 
 最初2組に関しては割愛します。奇抜な格好と突飛な内容の歌で、まあ面白いことは面白かったけど、私の好みではなく、イマイチ入り込めなかったから。その辺はまあ、あれですよ。普通と違ったことやエンタメ性を盛り込んだことをやってる人でも、陰陽座とか犬神サーカス団、あるいはGacharic Spinや赤坂タカシとニューコパカバーナはセーフ、聖飢魔Ⅱに人間椅子に筋肉少女帯は昔アウトだったけど最近セーフに、米米CLUBや戸川純やローザ・ルクセンブルクは完全アウトっていう私の感性だから、それを参考に察して下さい。だから出演者の名前も伏せます…って、昨日いた人にはわかってしまうけど。

 だから3組目からは「やっとここから普通のバンドが続くな」ってことでステージ真ん前に陣取った。
 3組目はDERINJAR。いわゆるバッドボーイズ系のロックンロールだが、音の方はメタリックで疾走感もあり。だから意外に楽しめた…ちゅうか、今まで出したミニアルバム2枚とも持ってて、やってる音楽が良いことは知ってたんだけどね。BOWWOWやY&Tと同じツインギター+リズム隊でギターの片方が歌う編成、でもそれらのバンドよりもっと荒々しく、それが意外にはまった。なお、ドラマーが脱退すると発表があり、「うちで叩きたい奴いるかーっ!」とステージから呼びかけても反応なし。まあ、そりゃその場にすぐ返事出来るドラム経験者もそうそういませんわな。

 4組目はDEATH☆LANDじゃなさそう…だから残るもう1バンドかと思い、以前あんまり良いと思えなかったから期待してなかったんだけど、いざ幕が開いたらえらく一体感があるし(つまり問題のバンドには一体感がなかったってこと)、それより攻撃性が増してるし、まるで別のバンドみたい…と思ったら実際に別のバンドで、なんと翌日この会場に出演予定のMAVERICKだった。サプライズ出演のため2曲で終わったけど、機材トラブルのために応急処置はありながらもそれでテンションが落ちることもなく場内を盛り上げて終了。やっぱりああいうトラブルにうまく対応出来るのも技量ってことやね。

 そして今回のお目当て、DEATH☆LAND。何度も観てるから改めて書くこともないけど、疾走する曲が多めなのとステージを動き回るメンバーという具合に、普通なら観てる方も体力が必要な感じなんだけど、彼らを観てると何だかホッとする。天太さんのギターはディストーションをかなり効かせてるにも関わらず音が割れず綺麗に聞こえるし、やっちさんの歌声もクリーンな声ながらあの爆音(リズム隊もかなりデカい音)の中で埋もれることなしにしっかり突き抜けて聞こえるし、この辺は長いことやっててお互いの呼吸がわかる域に達してるんだろうな。

 さて、本当はもう1バンド残ってるんだけど(はい、問題のバンドです)、ここまでで十分堪能したしもう時間も遅くなってたし、ずっと引きこもりになってるくらいの身だからこれ以上いるといろいろ辛くなってくる部分もあるので、私はそこでおいとまさせて頂いた。

 それでも帰って風呂入って寝る頃には午前様になってたけど、楽しめた3組に関しては本当に良かったので、心地良い眠りに就くことが出来た…って、こんな時間にレポ書いてるってことはすぐに目が覚めてしまったってことやん。まあ、でも良い気分転換になりました。そんなわけで、今日ももう一発アライブで金谷さんのEBONY EYESに行って参ります!

 今、体調を崩してというか神経の衰弱が著しく、休みをもらって引きこもり中です。部屋から出るのも億劫なくらいなんだけど、いくつかライブ行く予定は入ってるし正倉院展も行きたいし、たまには外の空気も吸わないと余計気が変になりそうなので予定通り外出してみることに。

11/1(土)「プログレ三都物語」

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 阪急中津駅を降りてすぐのVi-codeというライブハウスにて。キング・クリムゾン、ELP、ジェネシスという英国プログレのコピバン大会。

 まずは「22世紀の遺言者たち」(クリムゾン)。お馴染み「クリムゾン・キングの宮殿」の全曲再現なんだけど、やはりいろんな楽器を1人で担当していたイアン・マクドナルドの役どころの出来る人はそうそういないようで(更にライブでは1人で同時に演奏するのが不可能な部分もあり)、大人数で基本は元に忠実に、若干アレンジも加えながらやっていた。まあ、腕は確かなメンバーながら急造バンドなので若干の危なっかしい部分とかあったけど、それなりに面白いものではあった。

 続いてELPと言えばの「THE SONS OF EVE」。私は今回こちらが目当てで、4年前にSOMAで見た時にそのなり切りっぷりにぶったまげ、見たい見たいと思いつつもチャンスを逃し続け、4年ぶりにこうしてチャンスを得ることになった。相変わらずの鍵盤やその周辺機材の山というか壁で、セッティングにはかなりの時間が。ドラムも銅鑼やら何やら持ち込む徹底ぶり。そして今回は「展覧会の絵」再現をメインにやったのだが、やはり変わらぬエグイ演奏。そしてラストではお馴染みVoyagerさんのナイフ!ナイフ!日本刀!オルガンの下敷きになっての逆さ弾き!本当にあのなり切りエマーソンっぷりは見事の一言。他の2人もそれぞれグレッグとカールを見事に再現してたし(本物のカールよりリズムは安定してたけど)、やはり今回一番光ってたのはこのバンドでしょう。

 そして「復刻創世記」(ジェネシス)。イメージ的にはピーター・ガブリエルが抜けてフィル・コリンズが歌い、まだスティーヴ・ハケットがいた時期か?私はガブリエル在籍時オンリーを期待してたのだが、まあこれはこれで良し。ドラムバトルもなかなかだったし。ただ、アンコールで「SUPPER'S READY」やるってのには目が点になって、体調が万全でなく(というか最後はほぼ限界だった)翌日の予定もあるし終演の時間も気になった私はそれを聴くことなく会場を後にせざるを得なかった。きっと聴き応えはあったろうけど、どうせなら本編に組み込んでアンコールは「WATCHER OF THE SKY」くらいにしてほしかったな~。それなら最後までいられたのに。

 まあ、ELPを真ん中に持ってきたのが押し押しの原因になってしまったわけで、だから今回の組み合わせならあのバンドは最後にすべきだったんじゃない?でも見応え聴き応えは十分だったからいいんだけど。

11/2(日)「正倉院展」

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 次はライブじゃなくてこちら。毎回当たり外れの大きいこの季節の風物詩なんだけど、近年は「外れ」も少なく、特に去年は「大当たり」の部類だった。で、今回私が心配してたのは、同時期に東京国立博物館でも「正倉院の宝物展」が開催されるということで、それならこっちにはショボいものしか残らないんじゃない?ということだったが…
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 チケットや図録の表紙になるのが今回の目玉商品なんだけど、これが目玉ということでなかなか良かったと思う。私はこういう女性が好みというわけもなく(笑)、特に好きな絵というわけでもないのだが、歴史の教科書等でお馴染みの絵が拝めるということは嬉しかった。他の展示物はまあ、いつも通りかなあ?
 ちなみに今回、私が近鉄で奈良に到着した頃には小雨だったのがだんだん本降りになり、そのおかげでさほど待たずに入場出来たけど、待ってる間に外は土砂降りに。展示物全て見終わる頃には止んでたけど、天気が良かったら1時間以上の待ちも覚悟しなければならないだけに、それだけはラッキーだったかも。

 そしてそれだけで帰るのは勿体ないと思った私は、せっかくここまで来たんだし、どうせ境内は横切るしと、興福寺国宝館へ。改装後に来るのは初めてなんだけど、内装が以前より綺麗になり、それまで特別展でしか拝めなかった八部衆全部が一堂に拝めるというのが美味しかった。その中でも数年前に大フィーバー(死語?)を呼んだ阿修羅とはその時期以来の御対面。東京国立博物館に展示の際もこちらの仮金堂に展示の際も大名行列に並んでだったから、ゆっくり拝めたのは御の字だったかも。

11/2(日)「FAIRY MIRROR15周年ワンマン」at 西九条BRAND NEW

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 そして正倉院展の後はこちらへ。ついこの前10周年と思ってたらもうそれから5年、早いね~。今回は対バンもない本当のワンマンで、あの時強烈な存在感を放っていた初代ヴォーカルのSAEKOさんのゲスト出演もなく、現メンバーのみ。しかしこれは逆に「今のFAIRY」をアピールするのには成功だったのではないかと思う。
 ベースのMARIさんが現在東京在住で音楽活動も出来ない状態だから彼女の不在は惜しかったけど(本当に彼女にもこの場所にいてほしかった!)サポートのベーシストもいい感じだったし、新旧織り交ぜながらのセットリストも興味深かった。前身バンド時代のデモテープの曲までやったし、最新作からの「COSMICNATIONS」に旧メンバーでの「SILENCE」という10分オーバーの大曲を2曲ともやったくらいだから。
 それにしても不動のメンバーであるギター2人の持ち味の違い、そしてコンビネーションは素晴らしかったし、何と言ってもJUNOさんの歌唱の見事さ。事あるごとに強調してるけど、本当に今の彼女は日に日に進化してて、もはやその歌声だけで魅せられる領域に達している。彼女が入って間もない頃に音源を発表してた曲も別人のように見事な歌唱を聴かせてるし、10周年の会場限定で販売していたDVDシングルの「AMBER MOON~琥珀の月~」も元々曲自体は良かっただけに、今の彼女の歌声で聴けたのは本当に感激だった。あのライブではまだゲストのSAEKOさんに存在感で及ばなかったが、今のJUNOさんなら(持ち味は違うけど)あの人がこの場に出ていても負けることはなかったろう。いや勝ち負けの問題じゃないし、SAEKOさんはSAEKOさんで今も時々出てきては強烈なステージングと歌声で圧倒させてくれるけど、それとは全く違う持ち味で十分魅了される、そんなものが今の彼女にはある。これからもまだまだ伸びていく、そんな可能性を感じさせてくれた。陰陽座や水樹奈々、果てはサザエさん(笑)といった企画ものを器用にこなす人というイメージのある人も多いだろうけど、やはり彼女の本領はこのバンド、それを改めて実感した。

 終演後はやはり体力の限界でまっすぐ帰ったけど、本当に満足出来たし、いい気分転換になりました。まだしばらく引きこもり生活は続くけど、次は今週末のライブ3連チャンを楽しみに、少しでも気力が回復するように休養してます。

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 最近体調不良が慢性的になってるので今回も走り書きにしようと思ったけど、どうやらそれで済みそうにないようです。とにかく濃い内容だったので…

ZABADAK

 1番手は吉良知彦(Gt.&Vo.)と小峰公子(Accordion&Vo.)のユニットで、鬼怒無月(Gt.)と熊谷太輔(Dr.)がサポート。変拍子プログレから心温まるアコースティック曲、果ては東北民謡までと、非常に振り幅の広いのが印象的だった。主役の2人の個性もさることながら、サポートである鬼怒さんのギター、そして終盤にゲストで呼び込まれた難波(弘之)さんのプレイも素晴らしいの一言。

D_Drive

 プログレのイベントにこのバンド?ちょっと不思議な気もするが、変拍子を多用した曲もあったりしてプログレな部分もあるので、まあそれはいいでしょう。つーかこのバンドとGacharic Spinは「これ!」って言うジャンル分けが難しいので対バン組むのも苦労しそう…でも逆に言えばその分、いろんなジャンルのイベントに出演可能ってことでもあるし。
 冒頭は疾走曲でたたみかけ、中盤からは複雑な展開の曲も用意されていた。しかし、バンドのスタート間もない頃から見てきてるけど、ほんと進化してる様子がはっきりうかがえて頼もしいね~。当初は「若い割にはよく弾けてるな~」くらいに思ってたYUKIちゃんのギターももうすっかり風格が出てきてるし、SEIJIさんとのバトルやハモリだけじゃなくギターで会話してるような場面もあったりで、バンドとしての一体感もますますアップしてるように感じた。もちろんSHIMATAROさんのベースも相変わらず太い音で迫力あるし、驚きはCHIIKOちゃんのドラム。さっきのバンドのサポートの人(男)よりデカい音だったのだから凄い。あの小柄な体のどこにあんなパワーがあるのやら。

BARAKA

 今回の主催バンド。ギター・トリオで全てインスト。つまり、今回出演のバンドではZABADAKのアコーディオンを除けばキーボーディストは難波さんのみ。これもちょっと不思議だよね?3月のクラブチッタでのプログレフェスなんか、新旧のいろんなキーボードの見本市みたいだったのに。
 このバンドはKING CRIMSONから狂気の部分を差し引いたというか美狂乱から和風の部分を差し引いたというか、なんかマイナス要素ばかり書いてるけど、各楽器のせめぎ合いと情景が目に浮かぶような楽曲が魅力。予定の時間をオーバーしたのが気になったけど、なかなかいい感じだったと思います。

SENSE OF WONDER

 いよいよトリ。先週からの豪華鍵盤奏者たちの饗宴の締め…厚見玲衣、岡垣正志、永川敏郎と続いて(三国義貴を忘れるなって言われそうだけど)難波弘之…よくここまで日本のロック界を代表する奏者の方々が関西に集まったもんだと思う。で、先述の3人に比べたらライトな印象のあった難波さんだけど、じっくり聴けばかなり重厚な音を出してることが再認識された。よく考えたら今回、一番多くの機材を持ち込んでたのはこの人だし。玲衣さんは移動の関係やら三国さんに合わせたことでシンプルに1台だけだったし永川さんは元々あんな感じだし、岡垣さんは年代物のハモンドを使ってたけど全体の台数は少なかったし。で、難波さんがライトに感じられたってのはSOWの曲が明るめのものが多いからってのも影響してたんだろうな。いろんな音色を多彩に操り、更には歌まで歌ってしまうのには感服するのみ。
 で、松本慎二(Ba.)&そうる透(Dr.)のリズム隊もやっぱり凄くって、風邪ひきなのにぶっとい重低音を繰り出した松本さんも強力だったが、驚きは多忙のためリハも満足に出来ず(彼の叩いた音のみをバックに他の2人でリハをした日もあったとか)譜面を横目に見ながら叩いていたそうるさんのド迫力。私、このリズム隊は外道の疾走感とSOWの複雑なリズムを見事に使い分けてると感じてたんだけど、こちらでの迫力もさるもの。そうるさんは覚える時間が無かったことさえプラスに作用し、危機感もあったからなのかえらく鬼気迫る演奏で、樋口さんみたいに会場の空気全体が振動という感覚までは無かったものの、腹にケツにズシズシ響く音だった。セッティングは過去2回このバンドで見たような要塞じゃなかったけど、それでも音の迫力から手の動きからもう、尋常じゃなかった。天童よしみのバックでもあんなデカい音で叩いてるのかしらん?その辺はもっと抑えてるんだろうけど、それにしてもこの人、今の日本のドラマーじゃ間違いなくトップクラスだと感じた…って私ごときが言わなくても実際そうなんだけど。

 …終電の時間が気になってきたのでアンコールまでは居られなかったけど、それでも本当に濃い~濃い~内容のイベントでとても満足出来た。やっぱり今回も「豪華鍵盤奏者」という当初の目的より、バンド全体の凄みに目と耳を奪われた感じ。いやほんま、楽しかったっす。

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 それでは昨日のレポ書くけど、何から書き始めたら良いのだろう?
 そもそもこの日は、SCHEHERAZADEをやる予定で会場を押さえていたというのはSTARLESSの時にちょこっと予告されてたのだが、諸事情で(ファンの方ならおわかりのはず)それが不可能になり、こういう形になったというわけ。
 そんで、他にもあちこちでいろんなライブが被ってて、私は元々D_Drive行くつもりだったから、京都の都雅都雅での治外法権40周年パーティも断ってたわけ。そしたら上記の通りSCHEHERAZADEが予告されるし、GALNERYUSも被るし…って、そっちはもう諦めざるを得なかったんだけど、さっき知ったところでは足立YOUさんも同じ日だったそうだし、ほんま凄いことになってた。更には名古屋で原始神母…私は割と最近までそっちに行こうかなと思ってたんだが、今回のSOMAが蓋を開けてみたらこういう形になったので、じゃあ原始神母は神戸にして、18日はこっちにしよう!と決まった、と。じゃあD_Driveは?それは翌週の神戸に行くんです。SENSE OF WONDERが対バンなので、それはそれで美味しいからそっちにしよう、と。
 しかしまあ、考えてみたら日本を代表するロック・キーボーディストたちの名前が続々と出てきてるわけで、原始神母では厚見玲衣さんに三国義貴さん、昨日は岡垣さんと永川さんの対バン、そして翌週は難波弘之さんって、こんな凄いことって滅多にないんじゃないっすか?こりゃもう、17=原始神母@チキンジョージ、18=今回のSOMA、25=チキンジョージにするしかないっしょ?ということでそれに決めたのだった。

 本編行く前に前日の原始神母の続きからだけど、玲衣さんの機材はこの日いつもの要塞ではなく、シンプルに赤NORD1台のみ。三国さんに合わせてそうしたらしいけど、一部オルガンの音色でソロ弾いたりもあったけど基本はバッキング中心で、腕を振り回すこともなくあの人にしてはおとなしい演奏だった。翌日の岡垣さんはいつものハモンド中心のセットを持ってくるだろうし、永川さんはお馴染みのセットだろうから、ヴィンテージなものは岡垣さんだけっちゅうことで、これは単純に比較出来ないな…と言いつつ、実は比較する気なんか鼻っから無くて、単純に私の大好きなキーボーディスト3人を一気に拝めることが嬉しいというので、こういう日程にした甲斐もあったというもの。

 さあ、いよいよ本編です!

 やはり「被り」の影響か、来場者はそんなに多くないな…テーブルも用意されてるし…と思ったら、開演時間が迫るにつれてどんどん人が増え、後方には立見も結構な人数。これはやはり、TOSHI&ANGIEユニットでNOVELAの曲が聴けるというのが大きいんだろうな。ということで、予定を10分くらい押して開演!

APHRODITE

岡垣正志:Keyboards
荒木真為:Vocals
関勝美:Bass
西村守:Guitars
堀江睦男:Drums
 いつもの序曲が流れて幕が開き、演奏メンバーは定位置でスタンバイOK。そして演奏が始まり、マイさんがさっそうと現れる。1発目はお馴染み「紅蓮の炎」。その後「HOLY,UNHOLY」「エウリュノメ」とこれまたお馴染みの曲が続くが、今回も迫力の演奏とヴォーカルで圧倒される。だから私、皆が座ってるので前に行って頭振りたくれないのが辛かったんですよ。そう言いつつ椅子に座りながらも拳振り上げてノリノリになってたけど。きっとステージから見てて目立ってたことでしょう(笑)。
 MCをどのタイミングでやったとか、更には曲目や曲順とかも今回は書き書きしてなくて記憶だけが頼りなので、かなり怪しいです。MCでは「今回は引っ張れと言われてるから長めに喋ります」ってことで、対バンのNOVELA(完全形じゃないからそう呼ぶのは違うんだけど)についての思い出話あれこれ。マイさんが初めて聴いた時の衝撃とか、NOVELA復活ライブを日清パワーステーションでやった時に岡垣さんとCRAZY COOL JOEが前説をやったとか、いろんな面白い話を聞けたんだけど、一部ここで書くのはまずいであろう話もあったので、それは割愛させて頂きます(笑)。レポ1つ書くにしてもいろいろ気を遣うんですよ、ほんま。

 おどろおどろしい「FEAR」の終盤のセリフではマイさんがステージ前方で何かに憑依されたような動きを見せてくれて、「プログレ・ハードを意識してみました」とのことだったけど、陰陽座や犬神サーカス団の歌の人たちもそういうことをよくやってます(笑)。
 次の「EDGE OF THE WORLD」も序盤からセリフを入れてみたりするんだけど、この曲で意外な展開があった。曲が終わる、綺麗にエンディング…と思いきや、なんと「SPACE TRUCKIN'」(もちろんDEEP PURPLE)ライブ・バージョン後半のバトル部分を繰り広げてきた。岡垣さんはハモンドを前に後ろに揺らし、膝グリやら何やらの派手なアクションの上に巧みな指さばき。やっぱりね~、前日の玲衣さんの赤NORDでもオルガンの音は出せるけど、本物のハモンドとは重厚さが違うんですわ。きっとあの人も本当は持って来たかったろうに…それはいいとして、西村さんもリッチーがやらないタッピングを交えながら見事なソロを披露、そしてそれを支えるリズム隊の迫力と、予想だにしていなかったがこれが凄く良かった。リハの時には15分かかったというこれも「引っ張るため」だったらしいけど、ただの時間稼ぎであれだけのことは出来ませんって。改めて彼らの演奏力の高さに驚いた。

 そうそう、DEEP PURPLEの名前が出たとこで、岡垣さんが11/29にZEPP TOKYOでイアン・ペイスと共演するという告知があって場内が沸いた。これね、ほんまはむっちゃ行きたいんですよ。恭司さんも出るし、他にも凄い名前が散見されるし…でも今年はもう東京まで行けないし、その日は大阪でこれまた凄いライブがあるし…大阪でもペイスのセミナーという形で岡垣さんやマイさんたちも出るらしいけど、そっちも平日だし、これはまた涙をのまざるを得ないだろうなあ(T_T)
 そうそう、昨日は阪神の日本シリーズ進出が決まるかどうかというとこだったので、ステージからの「今、阪神勝ってる?」の問いかけに、スコアまで知らせていたお客さんも。丁度勝ってたし、「勝ちが続くかどうかで演奏のテンションも変わります」って、それいいんですか?(笑) 

 さあいよいよ残すところ2曲。「人形愛」「DAY DREAM」で(座りながらも)私のボルテージは最高潮。ここで終わると思いきや、まさかのアンコール。皆さん座ってても気分は高揚してたのね…で、「REACH FOR THE MOON」で役1時間半のステージは終わった。

TOSHI&ANGIE

永川敏郎:Keyboards
五十嵐久勝:Vocals
日下部正則:Guitars
宇都宮清志:Bass
玉田裕:Drums
 APHRODITEがさんざん引っ張ったということは、こっちはどのくらいの時間やるんだろう?始まるのは9時頃だろうし、春の川崎でリズム隊以外同じ顔ぶれだった時と同じくNOVELA第2期メインでやるらしいけど、「SANCTUARY」1枚再現とかやっても1時間かからないし。
 そう、SCHEHERAZADEが出来なくなった代わりに「NOVELA2014」大阪版ってことで、リズム隊を現地の(アンジーさんとつながりのある)メンバーを呼んで構成したんだけど、やはりギターは平山さんであってほしいんだよな…バーニー(日下部)さんが素晴らしいギタリストなのはわかってるんだけど。
 それでもオリジナルメンバーが2人いてNOVELAの曲をやるということで、ステージ転換の間にまた続々お客さんが入ってきて、やはり完全形じゃなくても「あの歌声」と「あのキーボード」で聴けるのを楽しみにしてる人が多いのがわかった。

 ということで、開演です!

 「あっという間に終わりますよ」というアンジーさんのMC通り、「DON'T STOP」に始まって「調べの森」「ローズ・セラヴィ」という第2期の曲が続いて、まさかの第1期からの「ナイトメア」「時の崖」と、曲は少ないながらも旨みが凝縮されたセットリストだった。
 確かにね、急場でこういう形でやることになってリズム隊を現地調達したもんだから、リハにかける時間が足りなくてたっぷりやれないことはわかるんです。細かい部分で粗さが見受けられたり、川崎の時と比べると完成度の点でアレだけど、それを吹き飛ばすくらいの気迫でカバーしていた。バーニーさんは平山さんを意識してか珍しくSGを弾いてたし、リズム隊も十分貢献していたと思う。特にレオ(宇都宮)さんのベースはここでも独自の存在感を放ってた。
 昔はあんまり喋らなかったけど最近はいろいろ面白い話もするようになったというアンジーさん、「還暦過ぎても原キーで歌う辛さ、わかりますか?」とかなんとかで笑わせながらも、今回このために集まったメンバーやスタッフ、お客さんとして来られてた寿太郎さん、そして来れなかったけどバンドを最初から最後まで支え、これだけ素晴らしい曲を作ってきた平山さんに感謝の言葉を述べてたのは感動した。NOVELA解散後に音楽から離れたメンバーもいるけど、モック(山根基継)が最近ライブをやってるというのは嬉しいし、いつかツインギターのNOVELAもまたやりたいってことも…

 「アンコールはやりません」とのことだったが、やっぱりアンコールを求める手拍子に応え、再びの「DON'T STOP」。そしてこの日は堀江さんの誕生日ということでバースデーケーキが出され、ステージに上げられた堀江さんがローソクの火を吹き消し、この日のライブは全編終了となった。こちらは約1時間、APHRODITEより短かったけど、それでもとても充実した内容だった。

 …私としては前日からの「凄腕キーボーディストたちをまとめて見れる豪華な2日間」というテーマ?で臨んだんだけど、それより各バンドの「音楽」そのものに心を奪われた感じ。本物のハモンドを使ってたのは岡垣さんだけだったから単純に比較は出来ないし、永川さんについて何も書いてなかったけど、機材は新しくても技術と熱気で応戦するのがこの人、まさに「弘法筆を選ばず」といったところですか?こちらも素晴らしい演奏だった。
 個人的に昨日は「たっぷりAPHRODITE」なライブに感じられたけど、いつか平山さんも含めたメンバーでSCHEHERAZADEなり(可能性は低いけど)NOVELAなりを拝みたいと思ってます!

 ※皆さんご存知の通り、阪神の日本シリーズ進出が決まりました。おかげで帰りに道頓堀のひっかけ橋の方を見たらどえらいことに(笑)。

 今月に入ってからもライブ三昧で、1回1回レポしたかったけど時間もなく、まとめて走り書きレポです。

10/4、GERARD at 心斎橋SOMA

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 一昨年、ほとんどカバー曲でオリジナルを2曲しかやらなかったという内容でがっかりさせ、その後も他の場所では寸劇に力を入れたりと、「あんたらもう音楽メインでやんないの?」と疑問符が浮かぶような最近の彼らの活動だったので、昨年は既に先約が入っていた関係もあってついに1回も行かなかった。だから今年も心配ではあったのだが、東京での様子を聞けば再びオリジナル中心の「音楽」メインで非常に素晴らしい内容だったという。で、今回の大阪でのライブだが、最初のソロユニットは1時間もいらんかな~とは思ったが、永川さんとアンジーさんのみで奏でられたNOVELAナンバーはなかなか良かった。そして(凝縮された内容であったにせよ)バンドの歴史をたどるようなセットリストは素晴らしく、満足出来る内容だった。あれなら納得いくし、今後もあの感じでやってほしいと思った。

10/5、「WOMEN'S POWER」 at 心斎橋CLUB ALIVE!

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 ヴォーカルが交替しての新生DESTROSE(何回目の「新生」やねん)に期待と不安を抱きながらの来場となった。既に入手していたミニアルバムでは、新ヴォーカル・里彩の歌声はいいんだけど前任のマリナほどの力強さもなく、何だかな~と感じてたもんで。ほんで、前半の3バンドはアイドル系のノリで馴染めなかったし、4つ目も音楽自体は良かったけど半分お笑い系の外見&パフォーマンスにズッコケてしまい、周囲は盛り上がってたものの私の心象としてはあまり良くなかった。これじゃケツ2つだけ見に来たら良かったかなとか思い、いよいよDESTROSEの出番となったが…これが良かった!里彩の歌声はマリナほどの突き刺さるような強烈さはないものの、それでも十分パワフルだったし、CDで聴くよりも迫力があった。隊長は相変わらず休養中でサポートのギタリストが弾いてたけど、成美も上手くなってたし、これは今後も楽しみだと思った。トリは意外にも雛-hina-だったけど、すっかり自信をつけたようで、こちらも前途洋洋だなと。

10/12、「魁!鋼鉄塾」 at 和歌山CLUB GATE

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 関西で足を伸ばすと言えば京都か神戸で、奈良は近いけどライブハウス自体が少ないし、滋賀と和歌山は遠いということでほとんど出かけることは無かった。なので和歌山は今回で2回目なんだが、イベント自体は非常に楽しかった。出演者もARESZとか金谷さんのTRIBAL SOULとか何気に豪華だったし、大阪では知名度イマイチのためかそれほど注目されてないLOUDSTORMも、主催ということもあって凄く気迫が感じられ、他の地元のバンドも良かったし、これはまた来ても良いなと思った。心配してた台風もどうにか持ちこたえたし。だからその分、翌日のアライブの方が中止になったのは残念!

10/17、原始神母 at 神戸CHICKEN GEORGE

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 「PINK FLOYD TRIPS」のタイトルで過去2回全国ツアー(なぜか平日ばかり)をやってきたトリビュート・イベント、昨年は大阪で観たのだが、暑い真っ盛りで疲れてたのと翌日の仕事に差し支えちゃいかんからと第1部だけで切り上げてきたのだが、今回は最初から最後まで観れた。シャケ(木暮武彦)、厚見玲衣、ケネス・アンドリューというCASINO DRIVEのメンバーを軸に計8人で繰り広げられたステージは圧巻だった。私はPINK FLOYDのアルバムを結構持ってるにも関わらずそんなに聴いてないために、しょっぱなの「ブッチャー」(そんな曲名ではない)とか「MONEY」とか一部の曲しかわからなかったが、凝った照明も含めて聴き応え・見応え充分だった。YESほど起承転結もはっきりしておらず、ELPほどスリリングでもなく、KING CRIMSONほど破天荒でもないFLOYDは淡々と感じられ、酔っ払ってなきゃ聴くのが辛い部分もあったのだが、全員の高度な演奏力で私は終始姿勢を正して聴いていた。姿勢を正して…そう、FLOYDをやるには皆さん上手すぎるんです…という言い方は語弊があるかもだけど、本家の(決して下手だと言ってるのではない。本当に下手で出来るものではない)まったり感と違って斬れ味鋭い感じが、単なるコピーやカバーではなく「FLOYDの曲をベースにした凄腕たちの饗宴」として独自のものに仕上げたのだと思う。

 …以上、昨日までの駆け足レポ(ほんま駆け足やな~)でした。そんじゃ今日はSOMAに行きますので、明日も楽しみにして下さい!

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 先々週のGENKI SESSION以来、仕事の多忙による疲れと体調不良が重なって、行きたいライブは幾つもあったけど全てお見送りということになってしまった。2週間ぶりなら全然久しぶりじゃなかったんだけど、今回は美味しい組み合わせなので是非行こうということに。そしてこういう時に限って他にも美味しいのが被ってたりして、特に某「天国の扉」の方は悩んだんだけど、結局こちらに。そして今回の顔ぶれで悩んだのは「どのバンドさんを見に来られましたか?」にどう答えるかということ。「ど・れ・に・し・よ・う・か・な?」でどのバンドを選んだのかは…内緒です(笑)。
 そして体調も相変わらずすぐれないのでレポも無しだなと思ってたが、終わってみれば実に充実の内容だったため、急遽レポする気分になった。なので書きます!

WILD ONE

 このバンドもかれこれ2年ぶり。3年前くらいはほぼ毎回のように行ってたもんだが、アルバムが出るのと前後してヴォーカル・NAOKI君が諸事情で出られなくなり、前任KOUさんが代役を務めたりして急場をしのいだが、それから長い長い休みに入ってしまった。そうこうしてる内にキーボードの葵ちゃんはMinstreliXに入ってしまい、一体どうなるのやらと思ってたら、NAOKI君が復活、キーボードも後任が決まって再始動と相成った。
 まずは近日発売予定の新作からのインスト曲だったが、ここでまずその技術力の高さに「おおっ!」となる。新加入のCHIZちゃんは葵ちゃんとはまた違った可愛さで…などと書いたら「お前はそういうとこしか見てないんか」言われそうだけど、腕の方もさすがのもの。よくあのややこしいリズムの曲を弾きこなす技量の持ち主を見つけてきたもんだと感心。次の曲からNAOKI君が登場、変わらぬ熱唱を聴かせてくれた。今後のバンドの動向も非常に楽しみだと感じさせてくれた。

GHOST HARLEM

 今回唯一知らないバンド(と言うか知ってるメンバーがいない)だったのだが、激しい曲ばかりでガンガン攻める感じと言えばバンドによって好悪も分かれたりするんだが、このバンドは自然とそのノリに身を任せることが出来た。激しい中にも歌・演奏ともよくまとまっており、ただのうるさいバンドに終わってなかったのが良かったと思う。

Ciel Nocturne

 東京のバンドなのによくこの会場に出ていて、ほぼ毎月のように出ているとのこと。言われてみれば私も今年に入って3回目だな。独特の重みのある演奏(テンポ速い曲でも何だか重い)に乗るAIMI嬢の歌唱も素晴らしく、外見の妖艶さと相まって私の目は彼女に釘付けに。どうやら他の男性客(出演者含む)にも同じような反応の人が多かったようで(笑)。

REGULUS

 前半が若手組で、ここからはベテラン組といった感じか。キーボードのじょんタマさんが体調不良で他にやってる浪漫座を抜けたり「紫の虹」にも出なかったり、ちょっと前に同じ場所で観たROSEBULLETでもコーラスのみだったりだったから今回も心配してたんだが、しっかり彼女のポジションにはいつもの鍵盤群が。そして音の方も以前と同じく聴いてるだけならおっさんが弾いてるのと間違えそうな重厚で迫力のある演奏を聴かせてくれたので一安心。今回はお馴染みの曲は少なめで新曲多めだったんだが、どの曲も出来は良く、ラストの曲もいきなりの三重コーラスが見事だった。歌える人が3人いるというのは強い。Mikkaさんの歌声もいつもに増して迫力と艶があったように感じられた。

F.ROSES

 今回唯一、女性メンバーのいないバンド(笑)。えー、幕が開くなり龍矢さんの衣装に笑ってしまいました。それでもあの巨体であの動きのキレの良さは感心するばかり。そして演奏も歌もいつも通りの高いクオリティ。こちらも新作が完成間近ということで新曲が多めだったけど、やはり良い曲ばかりで新作が多いに楽しみになった。

Daze'N'Addict

 そしていよいよトリ。何だかBOILING BLOODと間違えそうな顔ぶれだったけど、違いません(笑)。メンバーだったりサポートだったりの人がほとんどだったので。で、皆さんそれぞれ本業のバンドが別にある方々だから私はてっきりカバー曲中心かと思っていたが、オリジナル曲ばかりのようでそれがまた知らない曲ばかりなのに(アンコールのボイブラの曲は除く)自然と耳と体に馴染んだ。そして顔ぶれが顔ぶれなだけに歌も演奏もさすがの安定感とそれだけで終わらない聴き応え。いやー、実に素晴らしかった。

 …6バンド出演で持ち時間は30分ずつという、この規模のハコにありがちなパターンなもんで、そうなれば大抵2バンドくらい、最悪4バンドくらいは特に惹かれることもなく体力温存のための休憩時間になってしまうことが多いんだが、今回は全バンドを前列で観ることになったという、最近年のせいでお疲れ気味の私にしては珍しいライブとなった。どのバンドもそれぞれ魅力があり、これだけ「ハズレ無し」というのも稀だし、違った個性はありつつ音楽性も大きく捉えれば一貫しているというのが大きかったと思う。実際、私以外のお客さんも出入りが少なく、最初から最後までいる人がほとんどだったように思うし。こういう内容なら5~6バンドの組み合わせでも満足出来るし、もっとこんなブッキングを増やしてほしいなと思った…GENKI SESSIONの翌日のこの場所もそんな感じだったようなんよね~。あれの翌日じゃなかったら行きたかったのにな~。

 もう一つ書いておくと、後半ベテラン組は全てキーボードがいて、じょんタマさん、辻ジョージさん、akkoさんという実力派ばかりだったのに、最初に出たCHIZちゃんがそれに聴き劣りしなかったのは良かったと思う。彼女なら葵ちゃんにも負けないくらいの注目を集められるんじゃない?どうかまた他のバンドに持っていかれることが無いようにつなぎ止めて頂きたいなと。きっと彼女は、3月のクラブチッタのプログレフェスでの船越由佳さんと同じ心境だったんじゃないかな~。あの時も厚見玲衣さんをはじめ、難波さんやら永川さんやらという大物ばかりで半端じゃない重圧があったと思うけど、そこは実力でカバーしてたし、それと同じことを感じた。

 今月は(特に後半)予定が詰まってるけど、大丈夫かな~?今回くらい満足出来る内容のばかりならいいんだが。

 さーお待たせしました、1週間前のレポ、ようやく今から書き始めます!

 オルセー美術館展&DIAMOND MOONの話は前回書いたのでさっさと本題からになるけど、ゴーゴーカレー行ってから鴬谷に到着、さて宿はどうしようと思って、前回この場所に来た時に泊まった入谷のホテルまで歩き、どうにか部屋も空いてたので飛び込むことが出来た。道すがらスカイツリーも見えたけど…写真撮ってくるの忘れた…まあいい、また機会もあるでしょう。なお、今回は入谷と言えばの鬼子母神様にもお参りしてきたよ。
 
 というわけで、会場のキネマ倶楽部です。

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 一昨年にも来たんだよね~。KRUBERABLINKAに三宅庸介、足立祐二というTERRA ROSA歴代のギタリストたちを迎え、更には岡垣正志御大も加えてのTERRA ROSA楽曲の数々…選曲が渋すぎてちょっと戸惑ったけど、「もの言わぬ顔」での赤尾さんの絶唱は涙ものだった。それから2年、教習所通いに私自身の度重なる体調不良、そして親父の容体悪化と逝去で東京に出てくる機会はめっきり減ってしまった。
 でも、今年に入ってからはクラブチッタでのプログレフェス(MOON DANCER出演)に高円寺HIGHでのCASINO DRIVEと、厚見玲衣さん関係のライブで2回上京したんだっけ。大阪からはそう何回も来れるわけじゃなし、今年はこれが最後やで!(多分)との思いを胸に、中間決算で忙しい中を都合つけて来たのだった。

 そんなこんなで知った顔がちらほら見えてくる。やがて入場が開始され、チケット入手がやや遅れた私の順番は後の方になった。まあ、どっちにせよそんな前の方に行こうとも思わなかったが。
 で、今回はスタンディング。長丁場だし、せっかく3階席まであるんだから、そこまで開放して座らせてくれた方が有難いんだけどな~と思いつつ、でも一昨年も長丁場を立ちっ放しで我慢してたからまあいいか、ということに。

 そして定刻を10分くらい過ぎて開演!メンバーが続々登場、主役の時には一際大きな歓声!

 まずはお馴染み「HALLELUJAH I LOVE HER SO」。ここで既に元基さんの渋い歌声に惹き込まれる。先述の事情により、彼の生歌を聴けるのはもう3年ぶりなんだけど、相変わらずのパワフルでソウルフルで深みも増した歌声には一発でやられた。そして2曲目が始まる前に「さあいよいよ第1部最後の曲になりました」って、おいおい米米かよ?あいつら、本編2曲で残りはアンコールってのをやったことがあるらしいけど、あんなくだらない連中(おいおい)と同じことなんかやってほしくないのに…って、実はわかってたんです、最初2曲くらいは「肩慣らし」だって。5年前の京都RAGでも「ジャズのコーナー」だったし、今回は「ソウルのコーナー」ということでの「TRY A LITTLE TENDERNESS」。これがねえ、エンディングを引っ張る引っ張る。元基さんが幕の向こうに引っ込んだら演奏を再開、引っ込まずにテラスの階段に腰かけたら本当の終わりという仕掛けになってたというのは、その後のMCで知った話。

 さあ、渋い「ソウルのコーナー」の後はいよいよロックな曲を連発!ってことで、まずはこれもお馴染み「I GOT THE FIRE」!久しぶりに聴くからということもあるけど、3年前にはそれまでにも増して歌声に凄味が増しており、特に渋谷でNANIWA EXPとやった時に聴けた歌声は私がこれまで聴いてきた中でも最高と言えるほどのもので、今回もまさしくそれに匹敵するくらいの凄さで、久しぶりにこの人の歌声に鳥肌が立った。そのまま(またもやお馴染みの)「MOVE OVER」…これもまた凄まじく、もうすっかりこの人の歌として認識されてしまい、原曲を歌ったジャニスは別にしても、他の人が歌ったものは聴けなくなってしまったくらい。そして令文さんのギターもいつもに増して壮絶に歌いまくり泣きまくり雄叫びを上げ、これまでいろんなギタリストが彼の歌のバックで弾いてきた…山本恭司、森園勝敏、岩見和彦…が、個人的に一番だと思ってた恭司さん(ひいき目もあるけど)にも負けないくらいだった。ちなみに一番ショボイと感じたのは、唯一レコーディング作品として残されてるバージョンで弾いたあの人のものです。

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 おっとっと。でもマジな話、先程までに名前の挙がった人たちに比べたら全然色気が感じられないんだよね~。

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 と言いつつ、このアルバムあたりでやってることは好きなんだけど、創作者としては優れててもギタリストとしてはね~。好みの問題かも知れないけど、やっぱり何か足りないように思うんです。

 …あんまり書くと、信者の多いあの人だから石や槍やミサイルが飛んできそうなのでこの辺にしとくけど、それでもどうですか、演奏陣の凄い顔ぶれ。ギター:大谷令文、キーボード:難波弘之、ベース:水野雅章、ドラム:ロジャー高橋…いつも言ってるけど、演奏陣も凄い人たちを集めないとあの人の歌声は支えられないってことですよ。だからVOW WOW以降きちんとした「バンド」をやりたくなかったのもわかるってもんで。その辺を理解せずに「恭司ウザい」とかぬかすバカもいるけど…って、いつまで根に持つのやら。

 この後、「今日はいつもと違ってヘヴィ・メタルな曲もやります。歴史に埋もれた名曲にスポットを当てるコーナーです」…常々「メタル嫌い」って言ってるのに。そんで難波さんのオルガンをバックに歌われたのは…「THIS TIME AROUND」。DEEP PURPLE第4期…そう、リッチーが抜けてトミー・ボーリンがギターを弾いてた時期の曲ですよ?でもこの曲バラードやし、どこがメタルやねん?それにしても元基さんの歌声は渋くて深くて、もう最高!原曲通りにそのままインストの「OWED TO ‘G’」に続いたけど、これがまた凄い演奏で…特に令文さんのギター、鬼気迫るものがあった。
 その後はNOIZの「樹の唄」…83年のアルバムには入ってないけど…から「いつものように」へ続く。緊張感漂うVOWと違って、NOIZの曲では楽しんで歌ってる様子がありありと伺える。

 この辺で1時間くらい経ったし、「我々もお客さんも平均年齢高いので、一旦休憩入れます」ってことで休憩。でも、ここからが長いんだよね…

 そして再び「歴史に埋もれた名曲にスポットを当てるコーナー」。またもや第4期パープルの「LOVE CHILD」。エンディングに原曲にはないギターソロも入って聴き応えあったけど、いやはや元基さんの表現力の素晴らしさも格別。ロバート・プラントやスティーヴ・マリオットを歌わせたら天下一品だけど、パープルの歌はもひとつしっくりこないかな?と思ってたけど、しっかりデビカバやグレンの歌った曲も自分のスタイルで歌い切っていた。要は何でも歌えるんですよ、この人は。それをパープル&レインボー絶対主義を掲げるあまりに彼らと同列に語るななんて言う人もいますが、そういうのはほっときましょう。
 それからパープルの曲を幾つか「さわりだけ」やってみせるんだけど、「MISTREATED」はマジでリハを積んでフルでやったら凄いことになってたと思うよ。なお、「STRANGE KIND OF WOMAN」もちょっとだけ歌って「この曲、何だった?」…トリビュート・アルバムで歌ってたでしょ?

 続いては珍しく難波さんが歌うGSの名曲ってことでPYGの「花・太陽・雨」、ロジャーさんが歌う「痛風」(スパイダース「バンバンバン」の替え歌)と続くんだけど…ロジャーさんの方はともかく、難波さんの方はロマンティックな曲だから、元基さんのコーラスは入れないでほしかった。カラオケで人が歌ってる時にデカい声でハモッて主役より目立つ人みたいで(あ、俺か)…ここは「俺ちょっと引っ込むから、2人の素晴らしい歌を楽しんで下さい」でも良かったような。そして「GSのコーナー」?ラストは主役による「好きさ好きさ好きさ」。これもお馴染みだけど、ほんま素晴らしかった。

 さあいよいよ終盤。渋い「CRY ME A RIVER」から「30 DAYS IN A HOLE」で盛り上げ、「GIMME SOME LOVIN'」…おいおい、この曲って京都では20分くらい延々やって、バックの長い演奏の間に元基さん、自分だけトイレに行ってたんだよ(あ、書いたらまずかった?)。今回はトイレには行かなかったけど(笑)各メンバーのソロも挟んでやっぱり20分くらいになり、それに続く「ALL OR NOTHING」も約15分…そりゃあライブが長丁場になるはずですわ。で、サビを客席との掛け合いやったりして盛り上げ、長い長い本編は終わった。

 さあアンコール。「あの曲とあの曲とあの曲か?」という私の予想は大きく裏切られ、まずは「IMAGINE」。こういう曲をじっくり聴かせるのもこの人の魅力。続く「SWEET SWEET SURRENDER」も引き続いての「聴かせる曲」。同じ曲を恭司さんもよく歌ってるけど、やっぱりケタが違うというか、比べちゃいけません。いや恭司さんのも味があるんだけどね。そして最後の最後にまたまたお馴染み、「すきすきソング」。元基さんが客席に降りてきてその辺のお客さんにマイクを向けて、♪好き、好き、好き好き~を歌わすんだけど、私のとこまで来なかったので、仕込んでたネタの♪好き、好き、スキトキメキトキス…は披露出来なかった(笑)。
 ということで、最後の最後で大いに弾けて全編終了!しめて4時間近く!\(゜ロ\)(/ロ゜)/

 途中で休憩もあったから実質3時間半くらいかな?でもその長時間を歌い切る強靭な声帯か肺か腹筋かわかんないけど、あれだけ酒かっくらいながら歌い続けられるってのは驚嘆に値する。VOW WOWだったら2時間が精一杯なのに。これは両者の性質が全く異なるからで、各曲がきっちり構成されてて緊張感ピリピリなVOWに対し、こっちは全体的にダラダラした、良く言えばリラックスした雰囲気だから。しかし、3時間オーバーの長丁場のライブで「トイレ行きたい」というような生理現象を止めてしまうというのは、やはり歌声、そして演奏に惹きつける力があるからだろう。同じことは山下達郎や水樹奈々、陰陽座、GALNERYUS(TERRA ROSA再結成ライブも)にも言えるけど、彼らとの決定的な違いはライブ全体の構成が整ってなくて、MCもダラダラ、皆さんが好き勝手にやってるということだろう。曲目も半分以上はいつも同じようなもんだし。それでも終始ステージに目と耳が持っていかれるのはやはり各人の力量ゆえ。特に今回は元基さん自身の歌声が今まで聴いた中でも屈指の凄さだった上に、令文さんのギターが強烈にその力を発揮していたからだろう。
 なお、同じ長丁場でも浜省の歌声には生理現象を止める力が無かったようで…あれはドラムによるとこも大きかったと思うけど。そう考えたら、あのドラマーと違ってずっと熱気に満ちたプレイを聴かせたロジャーさんは凄いな、と。
 あ、VOWでの新美さんが2時間しか叩けないとか、だから劣ってるとか言うんじゃないんですよ。あの人は構成のはっきりした曲の中で複雑なリズムもこなすし、重く叩くことも可能だし、その辺は持ち味の違いってことです。情熱を感じさせない某・小田原さんと一緒にしてもらったら困ります(あ、言っちゃった)。

おまけ1

 途中のMCで、ロジャーさんが翌日の晩から山に登るという話になって、「山登りの好きな人はいるか?どこの山に登る?」と訊かれて「奈良の大峰山!」と答えたのは私です(笑)。

おまけ2

 終演後はいつもの面々で飲みに行ったんだけど、結局いつも通り夜通しになり、お開きになったのが5時。そのまま始発で帰ろうか思ったけど、宿に払った金が風呂代だけになるのは勿体ないからひとまず寝たんだけど、起きたらチェックアウトの10時ギリギリ。だから帰りが遅くなって、その日の内にレポが書けなかったのです。
 そして、飲んでる時に危ないネタもいろいろ口にして、それをそのまま文章にしそうだったからクールダウンさせるために1週間寝かせてみたんだけど、結局暴走しまくりだからあんまり意味なかったな(笑)。

おまけ3

イメージ 4

 JR大阪駅にて。サービスショット?

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