カテゴリ: LIVE!2013

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 昨年末のライブを今頃レポします。皆さんご存知の通り、心身ともに疲れきってスランプが続いてたんだけど、完全復活には程遠いとは言え、かなりマシになってきたから今の内に書いておこうかなと。

 実はこの前の週から体調が悪く、月曜にいきなり突発性ストレス熱で仕事を休んでしまい、にも関わらず3連休で2回のライブ、それが祟ったのか週明けに風邪をひいてまたもや1日休み、その翌日に性懲りも無くこのライブへ。無理せずに休養したら良かったのに?いやあ、既にチケット取ってたし、これは是が非でも観ておきたかったから強行したのよ。

 会場はアメ村のBIGCAT。昔の彼らを知る身からすれば、このハコちょっと小さいんじゃない?と思った…そう、私が高校生の頃に彼らの人気は凄くって、野呂一生(Gt.)・向谷実(Key.)・櫻井哲夫(Ba.)・神保彰(Dr.)の4人による超絶技巧の演奏はいまだに伝説と言われている。それが90年代を迎えようとする頃にリズム隊が脱退、ベースにはベテランの鳴瀬喜博、ドラムは若手が何人も入れ替わるという状態になって音楽性も変わり(実際には黄金の4人衆末期から変わってきてたが)人気も低下傾向にあったが、ドラムに神保さんが(あくまでサポートとしてだけど)復帰したあたりから盛り返す。だが今世紀に入ってからバンド自体の活動を休止、メンバー個々の活動が活発になってバンドは解散か?と思ってたところにまさかの復活…但し向谷さんは脱退、代わりに入ったのはソロや数々のセッションで既にその名を知られていた大高清美という女性だった。それまでこのバンドのライブに行ったことが無いのに今になって行こうと思ったのは、彼女が入ったからというのがかなり大きいんだが(笑)。
 ただ、これには期待と不安が複雑に入り組んだ思いがありましてねえ…シンセやピアノ中心だった向谷さんの後任がオルガン中心の大高さん?女性キーボード好きな私だけど、音の面では大きく変わることが予想されたので、まずはそのメンバーでのライブDVD、そして新作アルバムを購入して聴いてみた。確かに鍵盤の音色が変わっているのとベースのスタイルが前任と全く違うためにかつて聴き馴染んだ彼らの音とはほぼ別物だったが、昔から不変の部分と途中参加2人が変えた部分がうまくミックスされ、なかなか聴き応えのあるものになっていた。
 これはライブも期待して良いのでは?と思って開演時間を迎えたが…結果とても良かった!

 まずは「LOOKING UP」からスタートするが、元はピアノだった主旋律がオルガンで奏でられ、いきなりぶったまげることになる。だが、これはこれで良い…その後「GALACTIC FUNK」「TAKE ME」「DOMINO LINE」という懐かしい名曲が続くが、どれもが全く違う感触でありながら新たな息吹を吹き込まれ、新バンドと考えれば実に素晴らしいものであった。

 もう記憶も定かでないので、この辺で各メンバーについての感想をグダグダと。

 野呂一生:昔はもっと丁寧で繊細な印象があったけど、思いのほか荒々しくパワフルな演奏。それでも超絶技巧は相変わらずで、全く衰えていないのが素晴らしかった。

 神保彰:一昨年の紅白での舘ひろし「嵐を呼ぶ男」のバックでも凄腕の片鱗は見せていたが、初めて生で観るドラミングは「凄い」の一言。上半身はほとんど動いていないのに両腕の動きは尋常ではなく、その上に重量感・熱気とも感じさせるのだから恐れ入りました。

 鳴瀬喜博:この人を観るのはもう3回目なんだが、さすが最年長でキャリアも最も長いだけに技術・迫力とも別格。ステージを降りて客席を一周してのベースソロも観応え・聴き応えともにバッチリ。

 大高清美:とにかくどういう形であれ1度は生で観たいと思ってたこの人の演奏は本当に見事で、女性らしからぬ迫力と女性らしい繊細さを兼ね備え、その上に技術水準も非常に高いのだから大したもの。実は私、ライブ中の半分くらいは彼女をガン見でした(笑)。

 …野呂さんと大高さんの漫才のような掛け合いMCも面白く、ナルチョさんのMCが爆笑なのはもういろんなところでお馴染みだが、こういうインストのバンドでこれだけ「話」が楽しめるというのはあんまし例が無いかも。

 昔はもっとシャープな疾走感が売りだったように思うが、ナルチョさんが持ち込んだと思われる重量感に大高さんのオルガンがマッチし、ジャズっぽいイメージの強かったこのバンドがかなりロック寄りにシフトさせたように思う。

 というわけで話は戻るが、新曲も挟みながら昔の曲も披露され、終盤の「DAZZLING」なんかもまるで別の曲になってたけど、本編最後の「朝焼け」で「ああ、やっぱりあのCASIOPEAだ」と思わせてくれた。

 それからアンコールになるんだけど、すんまへん、もう覚えてません(苦笑)。

 既に何度も観てるナルチョさんは別にして、他のメンバーがそれぞれどんな凄い演奏をしてくれるのか興味津々だったから1度に観れて美味しいだろうという期待はしてたけど、いやー期待以上の素晴らしさだった。
 出来ればかつての「黄金の4人衆」の頃にも観ておきたかったけど、今の彼らもそれに劣らず素晴らしい。ほんま、行って良かった。おかげで年末年始の体調は更にガタガタだったけど、これだけ素晴らしいライブの代償としてはチョロいもんでしょう(笑)。

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 いやー、凄く中身の濃い、そして素晴らしいライブだった。いつものように無駄話してたらすぐ字数制限に引っかかるのでサクサクと。

 昨日はそれまでの行動や食べた物にも目ぼしいものが無いので前振り無しでライブの話に行くけど、会場のCLUB ALIVE!に到着したら既にかなりの人数が。もう開演前から溢れんばかりの人、人、人。いかに今回のライブに期待してる人が多いか、そしてこのジャンルの音楽を愛する人が多いかってこと。
 岡垣さんが仕切る今回出演の2バンド共演を観る大阪の人は去年の5月以来という人が多いようだが、私はその年の8月に目黒LIVE STATIONでの「様式美大作戦」第1回にも行ってるので3回目だ。いやー、あの時も大阪から遠征した甲斐のあった素晴らしい内容だったんだよな~。

APHRODEITE

岡垣正志:Keyboards
荒木真為:Vocals
関勝美:Bass
堀江睦男:Drums
西村守:Guitars
 予定時刻を少し過ぎて開演したんだけど、序曲に導かれてメンバーが続々登場、それぞれの位置に付く。今回の主役である岡垣さんのセットはいつものデカいハモンドにシンセを乗っけたものが1組。会場によってはもう1組置かれることもあるが、今回はステージも広くないし(つーかこの会場は入場者数に対して狭い。去年のLIVE STATIONもそうだったけど)必要な音はこの機材数で賄えるということか。
 まずは「紅蓮の炎」で始まり、「HOLY,UNHOLY」に続く…のは今年の5月と同じというかライブアルバム「RENAISSANCE」の通りなんだけど、マイさんの「今日は天一のスープを煮込んだくらい濃い一夜になります」のMCに続いたのは「AGAIN」。ここでちょっとパターンを変えてきた。その後は「エウリュノメ」「FEAR」「人形愛」「DAY DREAM」といつも通りの曲順だったんだけど、2曲目くらいから岡垣さんのオルガン揺らし&乗りかかっての膝グリグリが連発。いつもながら、出音と相まって凄い迫力。マイさんの声も「マイクの通りがイマイチかな?」思ったけどよく伸びてたし、堀江さんはじめ他のメンバーの演奏もさすがだった。

 予定通りの曲数が終わったら一旦幕が閉じられるんだけど、しばらく待ってたら意外なタイミングで再び幕が開く。マイさんは「Tシャツの宣伝用」なんて言ってたけど、ここで披露されたのはDEEP PURPLEの「BURN」!そしてギタリストが交替してて、それは…

三宅庸介!

 マイさんが1人で歌いきった以外はほぼ原曲と同じアレンジながら、やはりこの手の音楽をやらせたら抜群の人たちだけに素晴らしい演奏だった。
 さて、ここで三宅さんの紹介、マイさんが一旦退場。岡垣さんが「このメンバー、何か予感するものがあるでしょ?何が起こるかはお楽しみってことで」と言った後、残った演奏陣で披露されたのは「FATIMA」…そう、TERRA ROSAの1stアルバム「THE ENDLESS BASIS」収録のインスト曲だった。そう、ベース以外は元と同じメンバー、というか5年前(もうそんなに前?)のTERRA ROSA再結成の時と同じメンバーなのだ。そして、そうなったらその後どうなるかはわかりそうなもので…聴き覚えのあるイントロが始まって、見慣れた女性が登場。それは…

赤尾和重!

 そして披露された曲は「もの言わぬ顔」!もう歌い出しから迫力が桁違い、私は全身の肌が総毛立ち、ひたすら呆気に取られて立ちつくした。最近はこの人の歌声もKRUBERABLINKAで慣れてきているとは言え、毎回圧倒されてるわけだし、そんな中でもこの歌はやっぱり別格と言うべき。
 ド迫力で場内の空気を一変させた後はいつものお笑いMC…でも今回はそれも少なめ、すぐに次の曲「THE ENDLESS BASIS」をこれまたド迫力で歌い、赤尾さんの最初の出番は一旦終了。これらの楽曲の制作時から解散まで在籍したベーシスト・山口宏二さんの命日が数日前だったので追悼の意味を込めてだったそうだが、去年の目黒では最後の最後に4曲ぶっ続けで歌った赤尾さんがこのタイミングで登場というのはちょっと意外だったかも。しかし凄いものを聴いてしまった…

JILL'S PROJECT-EX

岡垣正志:Keyboards
関勝美:Bass
出原卓:Drums
千田忠彦:Vocals
島紀史:Guitars
 再度転換のための待ち時間の後、場内が暗転、序曲が流れる。そして幕が開き、聴き馴染んだイントロが。それに続いたのは、そう…「REACH OUT FOR SOMETHING」だった。オリジナルを歌っていた祇上(養一)さんのクリーンなハイトーンに馴染んだ耳には、千田さんの野太い声は最初違和感があったが、3回目ともなればすっかり慣れたというか、よりバンドに溶け込んできたように思える。そして今回の目玉はギターが島紀史…そう、CONCERTO MOONのあの人だということ。いつもはバーニー(日下部正則)さんをメインに複数が入れ替わるこのバンドのギターだけど、これまた強い個性の持ち主で90年代以降の日本の様式美HRを引っ張ってきた島さんの存在感はまた別格。岡垣さんとのバトルも鬼気迫るものがあった。よく考えてみたら、岡垣×島という組み合わせは昨年末に同じ会場で観てるんだけど、あの時はパープルとX-RAYの曲が中心だったし、彼が弾くジルプロというのもまた新鮮だった。
 次は「I HAVE THE SHAKES」を挟んで、「NAKED EARTH」と紹介されたように記憶してるが、この曲はジルプロ関連の作品の中でその曲名が見当たらないのだが…新曲?ひょっとして曲名勘違いで既発曲かも知れないので、そうだとしたら追い追い修正します。
 岡垣さんの激しいソロに続いて「CRAZY ME」、これまた島さんのソロがバッチリ決まって、10分オーバーの長さも感じさせずに最後まで聴き応え十分だった。
 ここで祇上さんが呼び込まれ、千田さんは一旦退場、祇上さんのみが歌う「CRUMBLE」。最近は本業の方が忙しくて人前で歌う機会もあまり無いようだが、ハイトーンが全く衰えてないのが驚き。
 再びヴォーカルが千田さんに交替、パープルの「SOLDIER OF FORTUNE」をキーボードのみをバックにさわりだけ歌った後、パープルの別の曲に続くかと思いきや「HEAVY RAIN SHEDS BLOOD」へ。この展開は意外だったがなかなか良かった。ここで本編最後の曲「UPSURGE.UNCONSCIOUS.」を千田&祇上のツインで披露、一旦「中締め」となった。

アンコール?

 それで終わるわけもなく、アンコールとなるわけだが、むしろセッション・タイム第2部と言うべきだろう。まずは先程までのジルプロ演奏陣に加え、祇上さんとマイさんが登場、このコンビで歌われるのはお馴染みになった「RELEASE OF THE FAR WEST OCEAN ~ I'M HERE FOR YOU ~」。ジルプロには珍しい日本語詞だが、2人の歌唱はバッチリ!
 
 ここで幕が閉じられ、しばしのセットチェンジの後に幕が開いた時にはまたもやギターが替わっていた。その人は…

足立祐二!

 説明も不要と思うけど、デビューに至る前のTERRA ROSAを支え、デモテープの作曲や演奏で活躍(当時のベースは現・浪漫座の浜田勝徳)、DEAD ENDで名を挙げた彼だ。ヴォーカルが千田さんに戻って「DEFEND OUR BOAST」…個性的なギタリストが次々登場した中でもこの人のギターは音色からして魅せられる。

 さて、ここで千田さんが退場、その後意外な展開になってくるわけですよ…

 赤尾さんが再び登場というのはある程度想定内だったから驚きはしなかったが、そこで披露されたのはTERRA ROSAの曲ではなく、RAINBOWの「STARGAZER」だった!元を歌ったロニーが超人的に高くてしかも太い声の持ち主だったから、これを歌う男性は大抵キーの高さに苦労し、女性だと声が細くて苦労するんだけど、赤尾さんはその両方を見事にクリア、しかも強烈な存在感まで放つのだから恐れ入る。壮大な物語を歌ったこの曲、終盤はロニーも結構テキトーに思いつきで歌ったものと思うんだけど、赤尾さんも見事にそれを自分なりに歌いこなしていた。さすが!なお、MCでRAINBOW初来日を観に行った時の話とかもあって、京都だけ「A LIGHT IN THE BLACK」やって反則やとか、当時のOAが四人囃子だったとか、リアルタイムを知らない身としては興味深い話も。
 ここでギターが島さんに交替しての「KILL THE KING」。ロニーですらライブではフェイクしていたこの曲、赤尾さんもスタジオ盤みたいな超絶な声は辛いようで転調後のフェイクはやむなしだが、それでも他にこの曲を歌ってきた男性たちに全く負けていないド迫力は圧巻だった。

 ここでまたもや全員が退場するが、またもやアンコールの呼び出し。それに応えて岡垣・関・出原の3人と千田さんが登場、そしてギターは足立・三宅・島の3人が!最後の最後ということで「BLACK NIGHT」。間奏は足立&岡垣で掛け合い、エンディングは足立→三宅→島というキャリア順(年齢順とも言う)でソロバトル。3人の個性の違いがよくわかり、実に凄い共演となった。そしてこれで本当の本当にライブ全編が終了した。

 始まってからしめて4時間、それでも「皆さんのおかげで」(by岡垣さん)押すこともなくスムーズに流れてこの時間だそうで…MCが全体的に少なめだったからかも(笑)。それにしてもずっと出ずっぱりだった岡垣さんとアニカツ(関)さんは本当にお疲れ様でしたとしか言いようがない。
 4時間と言えば、5年前のTERRA ROSAの時もそのくらいやってたし、今回出ずっぱりの2人はその時も出ずっぱりだったよな…でも、場内ぎゅうぎゅう詰めで最後は脚が痛くて仕方なかったあの時に比べ、今回は休憩でホールから出る余裕もあったからか、私は肉体的にも精神的にもそれほど疲れを感じなかった。まだまだ聴けるぞ、みたいな。ステージの上はそれどころじゃないと思うけど。でも、心地良い余韻を残してライブ会場を後にすることが出来た。いやあ、今日はこのレポ書くのも大変だろうと予測してたけど、指がスムーズに動いてるので書いてて疲労感もそんなに無い。むしろ今日この後の予定の方がよっぽど大変であろうから。

 今回このために同じ日の矢沢永吉@大阪城ホール(with山本恭司)を断念したわけだけど(その分は先週名古屋へ行ってきた)、その甲斐は十分にあった、本当に素晴らしいライブだった。私にとってもっと身近な皆さんが「MELODIC METAL FESTIVAL」を開催してるように、日本人の感性にピッタリなこのジャンルは無くしちゃいかんですよ。これからもその継続のために今回出演の皆さんには大いに期待してます。来年もまた開催されること、そして千田さんも含めたメンバーでの音源作成もよろしくお願いします!

 久しぶりに書きますが、サボってたのは忙しかったからなんです。まだまだ年内は忙しいから平日にはあんまり書けないと思う。

 さて今回のツアーは例年になくチケット争奪戦が激戦で、去年なら1週間前に取ってもこちらに近づいてきた本人を10m先くらいで観れるような感じだったが、今年はそうはいかなかった。そもそも大阪の日は両方別件で埋まってるから、じゃあ名古屋にしようと思ってたらソッコー完売。じゃあ東京かなと思って先行予約に申し込んだら落選。そして本予約の日も瞬殺。どこの会場も軒並みそんな具合だったから、じゃあ今年は諦めて来年まで待つか思ってたら、山本恭司さんのスケジュールの不自然な空き方。それはもしや?思ったらやっぱりその予想が当たったようで、余計に悔しくなった。あー、こんな時に限って行けないとは…と悶々としていたが、そこに「30日のガイシ1枚あります」の知らせが!すぐに飛びつきましたよ。結果、交渉の上に譲り受けることが出来(もちろん正規の値段で)、一転して行けることになったわけ。いやー、ほんま大助かり…
 なぜ今年はこんな激戦になったか?まずはツアー本数の少なさ。それゆえに地方の人が都市部に流れてきたことは間違いない。また今年はオールタイム・ベストアルバムの発表もあったので、常連さんのみならず新しい人たちも多く申し込んだに違いない。そんな年になぜ少ない本数?これは私の想像だが、本来はもっと多かったんじゃないだろうか?そこに3月末の恭司さんの右手首骨折。それゆえ仕方なく本数を減らしたんじゃないかと。

 さ、そんなこんなで当日の話。

 このところの激務で、ひょっとしたら昨日も午前中くらいは仕事しなきゃいけないかと思ったが、ひと山越えたのでそれをしなくて済みそうな感じになった。というわけで、さすがに疲れも溜まってるから起きてから少しゆっくりして、朝の内に近鉄特急に乗って名古屋へ向かったわけ。

 名古屋に着いたら昼飯時。食べたいものはいくらでもあったのよね~。味噌煮込み、きしめん、あんかけスパ、ひつまぶし…でも昨日の気分は「味噌カツ」だった。

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 というわけで「矢場とん」。

 それから例によってCDショップ行脚してたらいい時間になったので、ガイシホールのある笠寺に向かった。
 到着したら既に多くの人が。グッズ販売も長蛇の列。でも2ヶ所あったおかげですんなり目当てのツアーパンフを購入出来た。それは後の話にするとして、まずは恒例のメモリアルチケット。

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 年々注意事項が増えていって、おかげでライブ中は平和そのものなんだけど、「永ちゃんコール」のやり方にまで規制が入ったのには参った。私が率先して扇動することはないけど、あれも先陣切って煽る人がいるから盛り上がるし、それも楽しみなのに、後ろを向いてやっちゃいかんとか、細かいったらありゃしない。それでもあちこちで「永ちゃん!永ちゃん!」は聞こえてたけど。
 ちなみに私の席は「フリージア」って、何だそりゃ?これはスタンド席からアリーナに降りる階段状の場所で、まあ言ってみれば結構中途半端なポジションなんだけど、大阪城ホールでは毎回スタンドのみ、武道館ではほぼ天井近く、日産スタジアムではステージから遥か遠くのスタンド後方だったのと比べたら今までで一番の良席ではなかろうか?しかしガイシ狭いな~。大阪城ホールとは比べるべくもなく、神戸ワールド記念ホールよりも更に少し狭いくらいだから、わかる人にはわかるでしょう。こりゃあソッコー完売もやむなしかなと。

 そんなこんなで定刻には開演となった!

 まだ広島・大阪・東京が残ってるから何の曲をやったとかのネタバレは避けるけど、今回の選曲は美味しい、というか非常に「わかりやすい」。ベストアルバムから入った新規のファンにもとっつきやすく、古くからのファンには懐かしい、そんな感じだった。代表作のリマスター再発があったにも関わらず渋めの選曲できた山下達郎とは好対照。
 MCもいろいろ面白い話があって、ファンからのメッセージでサイン色紙に新年の言葉をほしいという要望に結局変わり映えのしない言葉を書いたとか、イヤーモニターの話とか、ある本に書かれた「矢沢の車の変遷」の話とか、「時間よ止まれ」が「ザ・ベストテン」にランクインされたにも関わらず出演しなかったことに関してとか、まあこの辺の詳細は実際現場で確認して下さい。

 で、もう一つの楽しみだった恭司さん、というかバックのメンバーなんだけど、基本は去年の日産スタジアムとほぼ同じ。コーラス隊の女性陣が新しくなったという変化はあったけど、ギターが山本恭司&トシ・ヤナギ、リズム隊はジェフ・ダグモア&エド・プール、サックスはスネイク・デイヴィス、キーボードは秋田慎治。まあ、演奏陣は全く一緒です。
 でねえ…恭司さんは随所で彼らしいソロを聴かせてくれたけど、心なしかその出番が少なかったような。何曲かステージからその姿を消してた曲もあったし。この辺はやはり手首骨折があったことを配慮したんだろうか?でも逆にその分トシさんの技量を再認識出来た。レスポールのイメージが強いけど、テレキャスターやストラト(これは記憶が定かでない)、しまいにフライングVまで持ち出して、HRカスタム1本の恭司さんとは対照的。そしてまた上手い!恭司さんと比べたら見劣りするかと思ったがそんなことはなく、単独でも素晴らしいソロを聴かせてくれたし、ハモる場面でも息ピッタリ。それに野暮ったかった外見も垢ぬけてきたような気がした。

 美味しい選曲でやってきた本編が終わってアンコールになるんだけど、これがまた意外な選曲で、1回目は3曲やったんだけど、ド定番2曲の内の「止まらないHa~Ha」をやらなかった!「トラベリン・バス」はやったしそこでは場内にタオルが舞って紙吹雪も舞ってといつも通りの光景だったんだけど、この辺はちょっと変化もつけたかったんだろうか?まあ、逆にHa~Haやってトラバスやんなかったこともあるから、それはそれでいいでしょう。2回目のアンコールでもついにHa~Haやらずじまいだったんだが、そっちでは2曲やって本当の最後はバラードでしんみり。ここで特筆しとくけど、この時の照明の演出は美しくて良かったよ。いつもステージ演出にはそんなに凝らない人だけど、これは本当に息を呑むくらいだった。

 いやしかし、毎年のことながらこの人のライブには満足させられる。結局今回は2時間20分に及んだけど、「もうちょっと聴きたい」ってとこでダレさせずに終わるのもいいとこだし、東京・大阪に劣らず名古屋のお客さんも熱い!まあ、ライブ中以外に気になることはあったけど(別に揉め事があったわけではない。近年はその心配は全く無用)、それはまた別の機会に。

 そして帰途に就いたんだけど、まー列車の本数も少なくて往生した。おかげで帰りも遅くなり、部屋に着いたのが日付の変わる頃、寝たのが12時半だったんだけど、心地良い疲れですぐに寝つけましたとさ。

おまけ

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 今年のパンフ。立派と言えば立派だけど、なかなか面白い作り。「取り扱い注意」とだけ書いておきます。

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 ライブ最後には恒例の「美味いビール飲んで帰ってね~」に従って、帰りののぞみ車中で飲んだくれました。そのために昨日は朝からアルコール抜きだったのよ。他の人のライブの日だったら朝からビール3本くらい飲んで適当に酔っ払って行くけど、ここ10年くらいこの人のライブは飲酒しての入場禁止だからね~。

 まあ、年末恒例の永ちゃんも今年4回目の恭司さんも1度に観れて美味しいライブで満足して帰れましたとさ。

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 こっちもこっちで独立したレポに仕上げるけど、前の℃-uteと併せて読んで頂けたらより深いと思うよ…というのはあっちでも書いたけど、とにかくこっちも始めてみます。

 ℃-uteが終わったら谷町四丁目から心斎橋まで移動、JANUSに到着したら既に開場時間を過ぎてて入場が始まっており、私の整理番号が丁度間に合うくらいだった。つっても今回の番号は数が大きめで、つまり結構な人数が入るということ。やはり場内は既に結構入っており、ステージ前というのは絶望的に埋められていた。

 さて、℃-uteの方でGacharic Spin(以下「ガチャピン」)とは縁もゆかりも無いと書いたが、実はビミョーにあるわけで、まずガチャピンの途中参加組であるTOMO-ZO(Gt.)&オレオレオナ(Key.)が以前所属したバンド「EU PHORIA」がシャ乱Qの「シングルベッド」カバーでデビューしたこと(つんく&はたけの作だし)、ガチャピンとしては℃-uteの矢島が出演したDVD「ブラックエンジェルズ」の主題歌を担当したこと…なんや、浅からぬ縁やん。その割にはハロプロ組とライバル関係であるAKBのバンド企画で演奏の指導をしてるし、その辺はどっちでもええんかな?
 ガチャピンの強みは、全員がアイドル並みの容姿に恵まれながら(実際リーダーでベースのFチョッパーKOGAはグラビアアイドル出身)そこらの男性バンドを吹っ飛ばすくらいの卓越した演奏力を持ってること。これは以前のレポでも書いてるが、それにLIGHT BRINGERのヴォーカル・Fukiを加えた「DOLL$BOXX」も、いわばサイドワークでありながら今のDESTROSEと並んで若い女性バンドの中では最強と言えるくらいの実力を持っている。純粋なメタルであるDESTROSEと違って、ガチャピンの音楽性は一言で表現するのが難しい(事実上不可能)なくらい独特なもので、オリジナル・メンバーであるKOGA&はな(Dr.)の90年代モダン・へヴィネスからの影響と途中参加2人の70年代ハード・ロックからの影響がうまく溶け合い、その上に様々な要素が加わって実にユニークなものが出来上がっている。
 昨年初頭に初代Vo.が脱退、既に決まっていたツアーは何人ものゲストを迎えて乗り切るという危機はあったが、その中からオレオが正式メンバーとして加入、FukiとはDOLL$BOXXとして不定期ながら共に活動することになるんだし、マイナス要素でさえ結果的にプラスに転向させるのだから、やはりその辺はメンバー自身の持つ底力の強さだろう。

 じゃ、本題行きます!

 予定をちょっと押して開演となったのだが、まずはダンサー2人がまだ閉じられていた幕の前に登場、各メンバーへのコールの練習をさせるが、「チョッパー!はな兄さん!TOMO-ZO!まい!ありさ!」で終わらせ、「あれ?1人忘れてた」言って…「50kg!50kg!」…観客が笑いながら一緒にコールする中でオレオが顔を出し、「ちょっと!今は(50kgを)切ったんだからね」の後に自ら「可愛いオレオ!素敵なオレオ!セクシーオレオ!」と煽るが…無反応…前振りとしては上々だったようで(笑)。そして幕が開いていよいよ本当のスタートとなった。

 まずはいきなり意外な「Ben-Jan-Dan」から。歌詞も無く擬音ばかりのこの曲では、オレオが自分のセットを離れてフロントで煽る煽る。まるでダンサーが3人になったかの如く踊って、あんた本職は何?みたいな。歌は擬音ばかりだが、その分演奏を大きくフィーチャーしており、リズム隊のパワフルさ、TOMO-ZOの派手なプレイが光った。ライブでは現在、はながメインで歌うのが普通なんだが、今回の前半は「NEXT STAGE」以外(もう1曲くらいあったかな?)ほぼオレオが歌っており、それもセッティングされたものを弾きながらだったりショルキー弾きながら前でだったりと、かなり目立っていた。
 それでも彼女のワンマンショーにならないのは、他のメンバーもそれぞれ個性的だからで、特にMCはいつもKOGAが担当するんだが…いつもならそれに合いの手を入れて「一番後に入ったのに出しゃばるんじゃない!」と突っ込まれるオレオ、今回はほとんどKOGAとの漫才みたいになってた。KOGAが「今回は4周年記念のワンマンツアー、よくここまでやってきました」言ったら、オレオ「4周年って何だか中途半端じゃない?私たちが呼ばれるライブハウスも6周年とか、どうしてキリのいい数字じゃないのよ?」。KOGA「そんなこと言ってて呼ばれなくなったらどうすんのよ?」…押しの強いKOGAに負けず劣らずオレオも口が立つから、まるで2人がステージの上で口喧嘩してるみたい。
 そんなオレオは韓国でのライブやファンミーティングでは現地のファンに一番人気だったらしく、その割には日本からわざわざ行ったファンで「好きなメンバーは?」言われてオレオに手を挙げた人が誰もいなかったことにすねて「もう私、韓国住もうかな」と言ってみたり。写真写りの良い時とそうでない時の差が大きい彼女だけど、実物を間近で見たらむっちゃ可愛いですよ、念のため。

 そんなこんなの後に新曲(タイトル忘れた)が披露されるが、これもオレオが(自分のセットを弾きながら)歌い、フルアルバムで唯一メインで歌った「GS★PLANET」では前に出てきてダンサー(まい)の背中に背負わせた鍵盤を間奏で弾く…のは既にお馴染み。
 続いてはTOMO-ZOが歌う「メロメロファンタジー」。この曲の前か後に彼女のMCもあったけど、バンドの「かわいい担当」だけにさっきまでの殺気立った(あ、ダジャレになっとるわ)KOGAとオレオのやり合いと強烈な演奏の合間にほんわかさせてくれた…この段階ではね。

 その後にはなのドラムソロ。これがまた強力!音もデカいし手数も多いし、ほんまその辺の男性ドラマーにも全く負けていない。その後のMCで「心も体もたくましくなりました」言ってる通りに…以下割愛。
 それからロッド・スチュワート「DO YA THINK I'M SEXY」に乗せて、はなの「コマネチ!」やらオレオのセクシーポーズ(あくまで自称)。そして単なるネタ用の曲じゃなく、オレオとTOMO-ZOのソロバトルもあったりして、これがまた格好いいんだな~。7月の東京でのワンマンの様子がDVDになって発売されたが、外国人の曲であることやら「コマネチ!」がビートたけしのネタ(元は湯原昌幸→せんだみつおらしいけど)であることで権利関係がややこしくて収録出来なかったとKOGAが言っていた。DVDはオリコンのデイリーチャートで11位だったそうだが、ここでもオレオ「10位だったらトップテン入りだったのに、中途半端だよね~。アルバムも31位だったし」…いちいち余計な一言が多い(笑)。

 続いてはKOGAが「私はこのコーナーやりたくなかったんだけど」と言ってからのTOMO-ZOによるメンバー紹介。愛嬌たっぷりに毒舌かましまくり。覚えてないのと、覚えてても内容が危なかったので割愛します。

 ここから終盤になり、はなの歌う曲が続く。「爆弾娘(ボンバーガール)」では例によってオレオが鍵盤に乗っかってソロを弾く。前で踊ったりいらんこと言ってみたりで「本職は何?」と思わせてきたが、やはり本職になるとその技量が一際輝く。あれだけ動きながらあれだけの演奏が出来るって、ほんま凄いですよ彼女は。
 そしてKOGAのぶっといベースが引っ張る「LOCK ON!!」はステージ電飾だらけ、フロアはサイリウムで光りまくって盛り上がりまくり。そしてもう1曲やって本編終了。

 アンコールの掛け声は「4周年!4周年!」。で、再びメンバーがステージに出てくるが、KOGAが4周年、今回のワンマンについての思い入れを語り出す。熱血ぶりで知られる彼女はまた涙もろく、途中でやっぱり涙声になるし。そして「一緒に歌いましょう!」ということで「虹」。ここでしんみりした後は「今を生きてる」で盛り上げ、本当に全編終了した。あ、そうそう。ツアータイトルの「ガチ4」にちなんでの「ガチョーン!」をKOGAの唱和でやったのもあったわさ(笑)。

 いやー、やっぱり演奏がカラオケの℃-uteの後で(あっちはあっちで良かったけど)これだけ強烈な生演奏を体感するとやっぱり燃えるわ~。MCが面白かったりいろいろ見せ場があったりと音楽以外の部分でも楽しめるが、それも演奏と歌、そして楽曲が優れてるからこそ引き立つというもの。場内の一体感も半端じゃなかったし、やはりそれだけの求心力があるってこと。
 今回オレオがかなり目立ってたし、私は一瞬「はなじゃなくてオレオがメインで歌うことにしても良かったのでは?」と思ったが、やはり歌でもMCでも二番手として独自の存在であるのがいいのかも知れない。

 いやしかし、濃い~ハシゴだった。ちょっと寝て夜中から書き始めてもう外が明るくなってきてる。
 今回、曲目を部分的にしか書いてないのは別にネタバレ防止のためではなく(毎回違うことをすると言ってたし)、ライブ前にシングルもアルバムも全部聴いて予習したにも関わらず覚えられなかっただけのことです。
 以上、おしまい!

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 さーて、昨日は久しぶりにやっちゃいました、ライブのハシゴ。それもアイドル→テクニカルなガールズバンドって、めっちゃギャップ大きくて頭の切り替えが大変…だからレポも大変になりそうだけど、とにかく書いてみます。
 やってることは全く違うし、両者に縁もゆかりも無いから片方ずつだけ読んでも楽しめるようにするつもりだけど、ちょっとは関連づけていろいろ書いてみるので、併せて読んだらより深く味わえると思うよ。
 そんなわけで、まずは℃-uteから。

 そもそも私がアイドルのライブなんか行くのは、生まれて初めてだ…この年になって。ええ年こいたおっさんが何をとち狂った?頭大丈夫か?言われそうだけど、ここに至るまではいろいろあったわけで。

 まず、℃-uteの名を知ったのは…はい、2年前「ブラックエンジェルズ」実写版がDVDで制作されると聞いた時、ヒロインの麗羅役にそのメンバーである矢島舞美がキャスティングされた時だった。
 ヒロインが麗羅?あの漫画でヒロインと呼ぶべき存在は、強いて言えばジュディじゃなかったか?確かに麗羅も重要な登場人物ではあったが…それを当時19歳の少女が?ということに不安はあったのだが、とりあえず宣伝用の写真や動画を見てみたら、意外にはまっていた。年の割に大人びた雰囲気が良いと思われたのかも知れないし、ひょっとしたら当初はジュディ役を予定していたが、実際の矢島を目にした制作側が麗羅に変更したのかも知れないし。まあ、雪藤役が貧弱に思えて「こりゃあんまり期待出来んな」ってなわけでいまだにそのDVDは観ていないが。

 その時は「そんなアイドルいるんだ」くらいにしか思ってなかったが、朝のニュースで武道館公演を取り上げられた時…そう、森高千里がゲストで出た時。口パクもせず、生歌で結構いい感じに聴けるやん思って、なぜかしばらくして最新アルバム「QUEEN OF J-POP」を買っていた。やはりハロプロだからかバックの音はシンセと打ち込み中心で、たまに恥ずかしくなる歌もあるが、奇をてらったとこも無く真っ向勝負といった感じで、歌唱力も低くはない。というか今時のアイドルにしては上々だと思った。私好みの哀感のある曲も多く、そしてこれまた気が付けば今回のチケットを買っていた…というわけ。その時点で「残席わずか」で直後に完売したので、これはラッキーと言うべきか?その日は夕方から次の記事で書くGacharic Spinもあるんだが、こっちは「昼の部」で15時スタートだから、終演後にダッシュしたらハシゴは不可能じゃない。かくしてこの強行スケジュールが決定した。

 しかし…「昼の部」って、演歌じゃないんだから。そして会場はNHKホール…ここに来るのは3回目で、過去2回は岡本真夜と岩崎宏美だった。アイドル性もある実力派としてデビューした人と、アイドルとしてデビューして実力派に大きく羽ばたいた人。だからどちらさんもその時点では全く「アイドル」ではなかったし、現役のアイドルのライブなんて初めてだから、当然戸惑いもあった。でも決めてしまったからには行くしかない、ってなわけでここしばらくの仕事疲れのために何度も寝たり起きたりを繰り返して昼頃に起きて会場へ。
 どうせオタク率高いんだろうな…まあ、私もジャンルは違うけど立派なオタクだから別にそれは構わんけど。で、実際開場前の会場に到着したら、確かにそれっぽい客は目立ったが、意外に普通っぽい人が多い。意外に私みたいなおっさんもいたし、まあこれなら私が浮くこともないか。

 そして場内に入れば、私の席は最後列。ほんまにチケット取れたのギリギリだったんやね…でも前の方でめっちゃ盛り上がってる中だったらそれこそ浮いてたろうし、ひっそり後方で観るのが正解だろうな。

 続いてグッズ販売の売り場に向かうが、やっぱり長蛇の列。それでも意外にスムーズに流れており、すぐに買える状態だったので、とりあえずツアーパンフ…と普通は言うんだけど、確か「フォトブック」だった?(上の写真がそう)それと矢島の生写真を買ったのだが、さすがにパンフと呼べないだけのことはあり?わずか16頁で中身はほんまの写真のみ、それで1500円。水樹奈々のも3000円で中身はただの写真集だったけど、あっちは40頁以上あったし、それと比べても割高すぎる。おまけに生写真が2枚で500円って、この値段設定はなあ…それでもまんまと釣られた自分が悲しい(笑)。

 さて、ここからが本題になるわけです(前振り長すぎ)。

 開演10分前からハロプロ研修生による歌とダンスが始まっていた。おいおい、北島三郎が途中に事務所の新人数名を出していたのと被るなあ…そして5分前には諸注意のアナウンスが流れ、定刻にはスタートした。

 CDは先述の最新アルバムしか持ってないから他の歌は知らない状態で臨んだけど、あのアルバムからの曲がわりかし多めだったので、「知らん曲ばっかりや」ということはなくて済んだ。肝心の歌の方は、やはり全員がしっかりしたものを持ってるので生の声でズッコケることもなく聴き通せた。それにしても衣装替え多いな…それに驚くべきはその衣装替えの早さ。まるで歌舞伎やん…と言いつつ、私は歌舞伎を生で観たことは無いが。

 でねえ、やっぱり周囲は盛り上がってて、皆がサイリウムを手にしてそれを振りかざしてるわけなんだけど、最近はアイドルやアニソン歌手のライブであれも必需品なんやね。TVではよく見る光景なんだけど。既に水樹奈々のライブで目にしてるから、今改めて驚くようなことじゃなかったし。
 でも、奈々ちゃんの時との決定的な違い…あちらさんでは曲によって皆が一斉に光の色を変えるものだから、場内は青一色からオレンジ一色にってな具合に、ほぼ統一されてるわけ。それに対してこちらはバラバラ…
 そして光の色だけじゃなく、こちらはあちらに比べたら場内の一体感がやや(かなり)弱いかな~ということ。もう30過ぎの、おばさん言われてもおかしくない人があの広い大阪城ホールに集まった大人数の意識を全てステージに向けさせるのはキャリアゆえか声そのものの持つ求心力ゆえか?それに比べたらまだ20歳そこそこの彼女たちにそれが弱いのは仕方ないのかも知れない。あ、いわゆる「オタ芸」やってる奴は見かけなかったよ。
 それに決定的なのは、バックの演奏が生バンドでなく全てカラオケ…これは私にとってはむっちゃ重要なことで、やはり演奏が生でないとイマイチ気分が高揚しないんですわ。奈々ちゃんの場合は生演奏特有のズッシリした感じがあるから私も弾けられるようだし、こっちではそれが無いから知ってる曲以外はほぼ腕組みしたままだったもんね。それでも歌がしっかりしてるから聴き入ることは出来たけど、ここはやはり生バンドを付けた方がより強力になるんじゃない?まあ、ステージを広く使うためかも知れないし、モー娘。ほど経費を掛けられないからかも知れないし(あっちも演奏はカラオケだろうけど)。経費のことを言い出したら、演出もそんな派手なものは無かったな。逆にその分、歌の方に意識が向けられたという気もするが。

 で、開始1時間くらいでまた研修生のコーナーが。あの若さでいちいち休憩タイム?いや、衣装替えの時間稼ぎでしょう。研修生たちはほとんど中学生で、考えてみれば今回の主役の皆さんもそっち出身で、そこから抜擢されたメンバーが「Berryz工房」になって、残ったメンバーを元に「℃-ute」が出来たらしい。

 その後に再び主役の5人が出てくるんだけど、ここで意外な展開。何と、5人だけによるアカペラ。これが意外に良かったのよね。さすがにそれ専門にやってるドゥーワップの人たちに比べたらところどころ怪しい部分もあったけど、それでもなかなかの出来だった。
 が…その後ちょっとね…「生歌じゃないんじゃ?」ってのが1~2曲あったけど、あんまり深く追求すると問題ありそうなので私の勘違いということにしておきます。

 その後は盛り上がる曲を数曲やって本編終わり、アンコールに入ってトータル2時間弱で終わったんだけど、「わりかし良かったな」というのが最終的な感想。これは歌の方がしっかりしてて、聴くに堪えうるレベルだったからと言うのに尽きるだろう。今後もっと名前が売れてくればいろいろ凝ったステージ演出もされるだろうし、それはそれでいいんだろうけど、やっぱり歌の方に更に磨きをかけて、そっちで注目されてほしいと思う。ダンスの方は私にはわからんが、つんく♂談では結構レベル高いらしい。
 で、欲を言えばやっぱり演奏は生バンドの方がより良いんじゃないかな。演奏もカラオケで歌も口パクな某人気グループと比べたら今でも断然いいんだし(つーか歌も演奏も生でなければ「本人たちがいるCD鑑賞会」やん。それにドーム規模だったら本人たちは小さくしか見えないから「大規模なフィルムコンサート」)、彼女たちなら歌声が生演奏に負けることも無いと思う。それこそGacharic Spinが演奏してたら強力でっせ~…って、あっちは各メンバーの個性が強すぎてそれに食われるかも知れないけど。

 というわけで?こっちはこっちで一応完結するけど、出来れば次のGacharic Spinの方も続けて読んで頂けたら更に面白いと思うので、是非是非。

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 さて、昨日は奈良・般若寺のコスモス観てから大阪市内へ出て、CDあれこれ購入で時間食ったんだけど、それ以上にオムライスやらトンカツ定食やらをガッツリ食って腹パンパン…なんて無駄話してたら字数制限に引っ掛かるので例によってさっさと行きます。

 開場時間より早くに到着したらそんなにお客さんは多くなかったが、開演が迫ってきたら結構な人数が入っていた。
 しかしまあ、出演者リスト見たらかなり無茶と言うか何と言うか…これならもうちょっと開演も早くした方が良かったんじゃあ?でも、リハで時間食うからそれも仕方なしかな?それに途中1回抜けるとは言え、それ以外はずっと出ずっぱりで本人の体力持つのか?2年前にロジャー(高橋)さんが東京で同じく50歳記念ライブやったけど、その時もほぼ同じように4時間くらい出ずっぱり。まああの人は長時間耐久ライブがお手の物だからサクサク進んだけど、ろまんさんはいつも短時間のが多いからこれは大変だぞ…という心配をしつつ、定刻には開演した。

KISS?

Paul Stanleizo:Vocals,Guitars
Gene Simomons:Bass,Vocals
Ace Kaoruley:Guitars,Vocals
Peter Kuri:Drums,Vocals
 私が観るのは3年ぶりくらいになるんだろうか?のキッス・トリビュート。勿論「ピーター・栗」というのがろまんさん。本物さながらのフルメイクにギミック連発で本当に楽しいから、これはかなり「待望」だった。もうじき来日する「本物」を観れないからここでその気分を少しでも味わえるのも美味しい。
 「DETROIT ROCK CITY」でスタートしてから場内は既に大盛り上がり。続いて「DEUCE」、そして「FIREHOUSE」。終盤でジーンの「火吹き」があるんだが、松明の消火が不完全であわやこのハコがFIREHOUSEになるとこだった(冷汗)。「DO YOU LOVE ME」では女性ダンサーが出てきてセクシーなダンスを披露、「男は誰も俺ら観てへんかったやろ。ま、ええけど」なんて話の後にろまんさんが歌う「BLACK DIAMOND」。高い技術を持ってる上に叩きながら歌えるんだから奥が深い。そしてラストは「ROCK AND ROLL ALL NITE」。場内大合唱でこのセクションは終わり。

LAメタルやるかもしれないユニット

HISAYOSHI:Vocals
RICH:Guitars
貫井義正:Guitars
NAOTO:Bass
SATOSHI:Drums
 ここだけドラマーが違うが、それはろまんさんがメイクを落とす時間が必要だから。ただ、ドラムのセッティングに時間がかかってスタートが押してしまった。
 スキッド・ロウを中心に4曲やったけど、私はそっちに詳しくないので何の曲をやったかわかりません。でも、そっち方面のカバーも得意な面々だけにコンビネーションはバッチリ。サトシさんのドラミングは「関西一デカい音のドラマー」と言われるのも伊達ではなく非常に豪快で、ろまんさんとの個性の違いがよくわかった。

インストやるかもしれないユニット

akko:Keyboards
NAOTO:Bass
村中♪ろまん♪暁生:Drums
 「インストのバンドはやらない」と明言してるろまんさんには珍しいことだが、ドラムソロをたっぷりフィーチャーするために設けられたコーナー。2曲だけだったけど、曲が長めだしこの後もまだまだあるのでそれも仕方なし。まーしかし、ソロやらそれ以外のところでも、ろまんさんの高い技術がまざまざと。NAOTOさんも実は引き出しの多い人で、タッピングやら何やら小難しい技を披露してたし、特筆したいのは1つ前のコーナーで好き放題言われてた(笑)akkoさん。ビンテージのオルガンではなくてデジタルな機材を使ってるにも関わらず、その音色には「体温」が感じられる。勿論、指さばきは言うことなしだし、打ち込みは一切使わずに2本の腕だけで表情豊かなプレイを繰り広げてるのだから、これは可愛いだけでほとんど打ち込み頼り&技術の伴わない若い人にも大いに見習って頂きたいと思った。あ、葵ちゃんは違いますよ。彼女も打ち込みなんか使わずに速い曲やら変拍子やらを弾きこなすし、熱のこもった演奏をしてくれるから。

昭和歌謡やるかもしれないユニット

カッチン:Vocals
天太総帥:Guitars
mi-ya:Guitars
akko:Keyboards
TAKU:Bass
村中♪ろまん♪暁生:Drums
 実は今回、このコーナーがある意味一番面白かったかも。フィンガー5、西城秀樹、桜田淳子の歌をやったのだが、メンバーがメンバーだけに出てくる音はメタリック。
 しかし…天太さんのコスプレが…キノコ…あの姿が可笑しくて、場内は爆笑で私も涙流しながら笑ってしまった。ろまんさんも「後ろから見てたらキノコがギター弾いてるみたいで叩きながら笑ってしもうたわ」…その姿で泣きのギターを弾くギャップもまた可笑し。DEATH☆LANDのライブでバラードをやることはほぼ無いが、いつも胸の熱くなるギターを弾く天太さんだけに、「泣き」も形だけじゃなくて本当に魂がこもってた。しかしあの姿じゃあ…(笑)また、カッチンさんのMCもそれに輪をかけて笑いを呼んで、1粒で2度美味しいステージだった。

HR/HMやるかもしれないユニット

吉田隆:Vocals
金谷幸久:Guitars
大久保寿太郎:Bass
青木彰一:Keyboards
村中♪ろまん♪暁生:Drums
 関西メタル(&プログレ)界でも名うてのメンバーで、レインボーの曲を3曲。「KILL THE KING」「STARGAZER」「MAN ON THE SILVER MOUNTAIN」という、ロニー時代の曲ばかりで、レオ(吉田)さんのキーではキツいんでは?と思ったが、確かに高音がかなりキツいながらもそこは「熱唱」でカバー。金谷さんは後でご本人がおっしゃった通りの「狂ったリッチー」ぶりを披露、寿太郎さん&あおぷ(青木)さんは手堅い演奏でガッチリ支えてた。「STARGAZER」やると言われながらも「GATES OF BABYLON」のイントロを弾き、「曲違うやろ」と突っ込まれたあおぷさんはお茶目だったが。
 そんな中、ろまんさんはコージーのオカズの入れ方を見事に再現、さすがにあんなバカデカい音ではないものの、迫力もあることを見せつけた。

フライング3

アキヒサ:Vocals
戸田孝之:Guitars
岡野圭三:Bass
村中伸一:Keyboards
村中♪ろまん♪暁生:Drums
 幕間でアキヒサさんとろまんさんのトークで始まったこのバンド、ろまんさんの実兄である伸一さんも在籍の、この中では一番長いことやってるバンドとのこと。最初の曲は80年代初頭のシティ・ポップ風?と思ったが、その後はバラードありサンバありと、非常にバラエティに富んでいた。
 実はろまんさん、「あの」菅沼孝三さんに師事していたらしく、「ドラマーは何でも叩けなきゃいけない」と教わったそうだが、まさにこの人はその通り、どんな音楽にでも対応出来るのが凄いとこだ。メタルやプログレのイメージが強いけど、特にバラードでのタメを効かせたプレイは見事で、サビでの「煽り」が歌の持つ感動的なところを更に強調していたのが本当に素晴らしかった。

Go To HongKong

森川健司:Vocals
中嶋一晃:Guitars
松井博樹:Keyboards
森田タカシ:Bass
村中♪ろまん♪暁生:Drums
 ページェントのセルフカバーとしては「浪漫座(本館)」が復活した今、まさかこのバンドが出てくるとは思わなかった。これを最後に持ってきたのは「ドラムが休みになる曲が多いから」だとか?まあ確かに曲の途中で叩かない部分は多いけど、その間にもしっかり次に叩き出すタイミングなんかは計算してるはず。
 「エピローグ」終盤のみから始まって、「螺鈿幻想」「人形地獄」「木霊」と続くが、本物の女性であり(ってわざわざ書くなよって?)本家・永井博子さんに迫るばかりの月本美香さんと違って、もりけんさんは歌い方もかなり激しめ。でもそれがこのバンド独自の個性になってるんだよな。一晃さんのギターの味わい深さは言わずもがな。音色だけで切なくなるギターをこれだけ弾ける人って多くないし、ろまんさんのドラミングもそれを見事にバックアップしてるのも言うまでも無い。そして、ろまんさんにとっては「一晃さんのライブを初めて観た時に感動した」曲で、一晃さんからは「いつ?フロマージュ?ヴォーカル誰やった?」…誰だったかろまんさんも覚えてないようで…「夜笑う」で一旦終わりとなった。

 アンコールではゲストの(本来ドラマーだけど)パーカッションと、まさかの!ひなさんを迎えての「奈落の舞踏会」。この曲が終わった後、ろまんさんから感謝の言葉が述べられ、最後オチがあるのにちょっと間が悪いとのことだったが、バースデーケーキが持ち込まれてローソクの火を吹き消し、とても感動的な大団円となった。

 進行は押しまくりで全部終わってみたら11時過ぎ。体力的にハードで「祝われてる感じがしない」とも言われてたが、とても楽しい内容だったし、ろまんさんの高い技術、音楽性の広さ、熱い魂のこもったプレイが改めて思い知らされた。
 改めまして、50歳おめでとうございます。長時間お疲れ様でした。これからも変わらぬご活躍を期待しております。

おまけ

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 「大阪ロマン」この日だけのスペシャル・バージョン。「買いすぎた」らしくてどうしようか?とのことだったけどめでたく完売。これも併せてめでたしめでたし…お後がよろしいようで。

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 まずは一言お願いを。

このツアー中に1度でも行かれる予定の方は読まないで下さい!

 終演後にご本人が「ブログ等に書かれる際はご配慮お願いします」と厳命してたので…だって、この人のライブのセットリストって、ツアー中ほとんど変更ないし、そりゃ私みたいに何の曲やるか前もって知ってても楽しめる人ならともかく、「教えないで!」って人には何の曲やったか、何の話したか教えられてしまったら「テメーコノヤロ!」ってなるでしょ?それでも書かずにいられないから書くけどさ…セトリだけ抜き出してコピペされるのも嫌なんで、いつも通り文章の中に埋め込む方式にします。

 さて、フェスティバルホールが新しくなってからこの会場に行くのは2回目、達郎ライブも2回目。でも「1回目」ってのは「新フェスで」「達郎」じゃないんだよね。私の達郎1回目は3年前の米子だったし、新フェス1回目は井上陽水だったわけで。で、達郎としては5月の連休中にも新フェスのオープン記念ライブがあったんだけど、それは残念ながら先行で落とされ、本予約でも取れずに涙をのんだわけ。だから今回はリベンジになるわけなんだが…大阪と神戸を申し込んで、神戸が落選、大阪が当選という珍しい?結果になった。

 無駄話が長くなると1回で終わらないのでさっさと行くけど、例によって立派な(これは本当に文字通り)パンフを開場前の受付のとこで購入、それからグッズ販売の行列へ。結構並んで「カレンダー完売しました」…まあそれは買わないからいいけど、ファンクラブ限定販売(HP通販でも買える)のCDを4枚とも購入して、自分の席へ。1階の最後列近く。まあ、この人の場合は別に前でなくていい(笑)。というか、後方の方が楽しめるコーナーもあるわけで。それは後述。

 定刻が近づいて諸注意のアナウンス。それが終わったらメンバーがゾロゾロ出てくる。難波弘之(Key.)、伊藤広規(Ba.)他、ほとんどは長いこと同じメンバーだが、ドラムは私が行ったツアーからの小笠原拓海、サックスは前回ツアーからの宮里陽太。徐々に若返りが図られてるんだろうけど、やっぱりサックスは土岐(英史)さんがいいんだけどなあ…
 などと思ってる間に「新・東京ラプソディー」が始まった。歌に入った途端、その声に背筋がゾクゾク。あー、やっぱりこの人の「声の力」も凄いわ。一部で歌詞の「東京」を「大阪」に替えて歌う場面で大きく盛り上がる。やしきたかじんも同じことやってたけど、まあ地名の出てくる歌でそこをご当地の地名に替えるのは珍しいことではない。そしてお馴染み「SPARKLE」。達郎自身によるギターのカッティングの切れ味が素晴らしい。やっぱり今回も短縮バージョンだったけど。続くは「LOVE SPACE」…何だか渋い選曲だなあ…

 さて、ここでようやくMCが入る。長いぞ…「今年とうとう還暦を迎えました。役所から年金の前倒しに関する書類が来まして…」などという話で笑いを取って掴みはバッチリ。「今回は曲数多いです。そして長いです」…はい、それはよく知ってます。その覚悟で来ました。というわけで次は新しめの「ずっと一緒さ」が披露された。
 「皆さんご存知の通り、『MELODIES』30周年、『SEASON'S GREETINGS』20周年のリマスター盤が出ました。何と、『MELODIES』はオリコン6位、『SEASON'S GREETINGS』は11位ですよ」…それだけ最近の人の新譜には魅力ないのね…じゃなくてこの人の底力を見せつけられた気がした。「というわけで、『MELODIES』から何曲かやります」で、「あしおと」「ひととき」と続く。ほんま今回の選曲は渋いとこやってくれるねえ…そしてほぼ同時期のシングル曲「スプリンクラー」、そしてこれまた古い曲「PAPER DOLL」って、どうですかこの選曲。この曲では達郎のギターソロが披露され、その後は佐橋佳幸のギターと難波・柴田(俊文)のキーボード2人が順繰りでソロバトルを。これがまた格好いいんだなあ…
 その後、達郎の姿が中央から消えたと思ったら、難波さんの前にセットされたエレピの前に座ってて、次に聴かせてくれたのが「ふたり」。淡々と始まるバラードだが、クライマックスでは壮大に盛り上がる。これがまた感動的。

 それが終わったら何度目かのMC(ここまでで数回入ってるけど、字数の都合や内容の危なさ等の理由で若干割愛しております)。「最近はカバーアルバムとかのブームですが、皆さん変わり映えのしない曲ばかりで…誰もが知ってるような曲やられても面白くないでしょ?だから『山下達郎にしか出来ないカバー』をやります」ってことで「GOD ONLY KNOWS」…そりゃ他にやる人もいませんわ。
 「皆さん、ツアーパンフは買われましたか?立派な内容でしょ?他の人のパンフ持ってる人ならわかるけど、誰のも大体写真ばかりでしょ?僕の場合、写真いっぱい載せても誰も喜びませんからそれ以外の内容を充実させてるんです」ここで爆笑。でも、ここから続く自虐ネタはさすがに危ないので割愛。「ここでしか読めないリマスター盤に関するインタビューも載ってます。下手な音楽雑誌以上ですよ」…その通り!この人のパンフはめっちゃ充実した内容です。これで2500円はお買い得!
 引き続いて「GROOVIN'」が終わった後は1人アカペラコーナー。「SEASON'S GREETINGS」リマスター再発記念ちゅうことだろうけど、そこからの「MY GIFT TO YOU」「BELLA NOTTE」「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」…バックの演奏無しで聴ける歌声もまた格別。面白い小道具も出してきたけど、これはほんまにその時のお楽しみってことで書きません。

 続いては、さんざん笑わせてきたこの人には珍しく真剣な話。「今まで政治的な発言とかは避けてきましたが、昨今の世間の情勢からはそうも言ってられなくて…」でも、内容は割愛。さすがに全部は覚えてないし、中途半端に書いて間違った情報を流されても嫌だから。そしてそんな話にふさわしい歌として「DANCER」を。

 さあ、その後はいよいよ終盤のクライマックス。「希望という名の光」(途中で「蒼氓」が織り込まれる)をしみじみ聴かせ、「メリー・ゴー・ラウンド」で盛り上げる。そして、「LET'S DANCE BABY」。場内は総立ち、間奏後の♪心臓に指鉄砲~では場内で一斉にクラッカーが。私は今回買ってなくて、会場に到着した時「しまった!」思ったけど、まあいいか。さんざん引っ張られるエンディングの中で「ボーナストラック!」として歌われたのは「硝子の少年」。いやー、作者自身の歌声によるこの曲もいいねえ。続いて「アトムの子」(途中でなぜか「アンパンマン」の一節も)、そして「LOVELAND,ISLAND」で最高潮に達した後、本編は終了した。

 当然ここでアンコールなんだけど、既に2時間45分…私はトイレにダッシュ(同じような人も多かった)、戻ってきたらいい具合にステージ上には達郎とバンドのメンバーが戻ってきた。それにやや遅れて戻った前の方のお客さんに「お帰りなさい。間に合って良かったですね」…はい、こういう「客いじり」もこの人の得意技で。
 「僕は昔から、武道館やらない、TV出ない、本出さないをモットーにやってきましたけど、武道館のパイプ椅子なんか自分が座るの嫌ですからね。ここは立派な椅子があっていいでしょ?」その後のドームの話はまた危ないから割愛するとして(ほんま喋る内容も豊富なら割愛せざるを得ない内容も多い)、奥さんのライブのサポートでなら武道館か大阪城ホールだけど、自身のライブならこの規模の会場にこだわるのは音への強いこだわりからであって、ほんまこの会場の音響の良さを考えればそれも納得。
 「最近冷やかしで来たような若い人が『達郎のライブはジジイ・ババア比率が高い』なんて言ってますけどね、そう言ってる自分だって30年すればそうなるんですよ」…あーあ、書いちゃった。でも、この人や永ちゃんは若い客も増えてるからまだいいよ。井上陽水なんかほんまに…(以下割愛)。
 そして超定番、春でも夏でも歌わざるを得なくなった「クリスマス・イブ」。名曲には違いないが、私はそんなに思い入れも無いのでこれは別にいいとして、次の「RIDE ON TIME」でたまげることになる。立派な脚立(と呼んでいいのか?)の上に上ってマイク無しで生の声を轟かせた!これは最後列近くの席だからこそその凄さが実感出来るわけで。
 「愛を描いて-LET'S KISS THE SUN-」でまたまた盛り上げ、バンドのメンバーが全員引っ込んでもまだアンコールの手拍子は続く。そして1人で「ぶっつけ本番」と言いながらギターをかき鳴らして「LAST STEP」。続く「YOUR EYES」ほぼアカペラ、途中サックス入りバージョンで本当の本当に終わった。

 しめて3時間20分。3年前の米子の時もこんなもんだったかな?途中休憩も無しで、本人も歌いっ放しの喋りっ放しでよく声が持つなあと思うけど、この長時間で私が本編終了までトイレを我慢出来るって、やっぱりそれだけこの人のライブには生理現象を止めてしまうくらいの力があるってこと。水樹奈々の時もそうだったけど、彼女のライブはいろんな「見せる」要素もあるのが強みだが、この人はほとんど(というか全編)歌と話だけ。それで全く退屈させないのは、楽曲・歌声・演奏の素晴らしさ、そして話の面白さゆえだろう。
 途中のMCで言ってたけど、「僕はプロンプターも見なければ口パクもやりません。だから事前に必死で覚えてくるんです」また「今でも原曲のキーを落とさずに歌えてます」これ本当に凄いんですよ。3年前よりも声がよく出てるように思えたし、特に近年はファルセットが濁っててキレが悪いと思ったけど、それも問題なかった。
 そして大阪のお客さんは熱い!米子の時と何が違ったって、あっちは全体的に皆さんおとなしかったけど、こっちはほんま盛り上がり方が半端じゃなかった。かと言って地方で手を抜いてるというわけではなく、米子でもステージ上の熱演ぶりはこちらと変わらなかったんだが…

 さて!途中割愛した話の中で来年の展望もあったんだけど、これがまたムフフな話でしてねえ…これはここで書くとほんまにまずいのでやっぱり書かないけど、直接会う機会のある人ならまたじっくり他の割愛した話と一緒に聞かせてあげましょう(笑)。

 というわけで、長かったけど非常に充実した内容で、「MELODIES」リマスター再発記念でもありながら「JODY」も「高気圧ガール」もやらなかったけど、とても満足出来たライブでありました!

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 実は今回、元々行ける予定じゃなかった。来週が親父の百箇日法要で、それまであれこれ忙しいし、昨日も甲子園まで行く予定が入ってたから無理!のはずだった。と言うか、2回の3連休の間に美味しいライブが幾つもあるんだけど、どれも断念してた。が、ご存知の通り台風接近の影響で強い風雨。そのために昨日の予定は流れ、ここで普通は部屋籠りになるんだけど、そこは普通の発想にならないのが私。せっかく貴重なライブだし、思い切って行っちゃおう!と、帰りの足のこともあるので直前まで悩みながらも、アライブへ向けて出発した。まあね、行き帰りは近鉄1本だし。

 で、アライブに到着したら既に開場を待つ人の群れ。開場時間になって、まずはチケットを持った人からの入場。当日券の私はその後に。それからも続々入ってくる人、人、人。おかげで狭いホールは溢れんばかり。やがて開演前の諸注意のアナウンスの流れ、通常のステージの前に設けられた増設ステージの上にチャイナドレスの見慣れた女性が。はい、浪漫座「別館」の歌姫・ひなさんだった。
 「3日前に座長から司会をやってくれと依頼がありました。座長も一緒にやってくれるということだったんですが…いませんね。その辺に趣味の悪いベスト着たおっちゃんいませんか?」
 そこで慌てて入ってきた座長・中嶋一晃さん。ひなさんとの掛け合いトークが始まる。この2人が一緒のステージに立つって、「浪漫座祭り」以来だから3年ぶり?いやー、でもなんかこのコンビが並んでるの見てるとホッとするわ。
 「遠方から来られたお客さんおられます?」の問いかけに「東京から」という答えが出る中、「前の方に異国の方がおられるようですが」と、その謎のアラブ人をステージに上げる。もうここでそれが誰かは誰もがわかっていたんだが、「日本語での」やりとりの中「スターレスってバンド知ってますか?」「そんなマイナーなバンド知りません」と言いながら、一晃さんと「銀の翼」を掛け合いで歌う…もうおわかり、堀江仙人だった。そして時間になり、いよいよ開演となった。

CLOUD FOREST

 まずはずっしりヘヴィな音楽を聴かせるこのバンドから。ドラムが板倉さんちゃうやん思ってたら、実は私が知らん間に脱退してたようで、サポートドラマーが叩いてた。重々しい演奏に乗るクリーンなK.JUNOさんのヴォーカルと派手なアクションが意外な調和を見せるのはいつもの通り。今回のイベントの他の出演者を考えたらちょっと浮くかな?と思ったが、約40分とても聴き応えあったからそれはそれで良し。

JUN&J☆Jamyla

 今回の目玉の1つ、ベリーダンス・チーム。ロックファンが観る機会はあまり無いだろうと一晃さんの呼びかけで出演することとなったのだが、浪漫座別館の時に1度(この人たちかどうかは知らないが)ベリーダンスとの共演というのはやってて、私はそれに行けなかったがDVD持ってるのよね。ただあの時は別館の歌の横で踊ってたし、ベリーダンスのみというのは今回初めて。音楽がトルコの民族音楽そのものでなく、リズムが打ち込みなのに違和感はあったが、5人のダンサーによる妖艶な踊りはとても魅力的だった。

月禿の騎士

 東京のジェネシス・トリビュート・バンド。元々今回のイベントは、一晃さんがこのバンドを関西でも観てほしいと思ったところから企画されたらしいが、特にキーボードの永澤杏奈さんはそのテクニックが見もの!なので是非注目あれ、とのことだった。これで今回、ベリーダンスを除けば3バンドともキーボードは女性ということになる(笑)。実は彼女、「浪漫座祭り」の時にも出演してたのだが、その時にはじょんタマさん&松井さん&北白川さんという大物たちの中でそんなに目立たなかった印象がある。が…この後でいろいろ驚かせてくれるんですわ。
 結成当時のメンバーからは大きく変わってるようで、だってドラムが堀江さんだし、ヴォーカルも「宇宙征服」のゴンザレスさんだし。そんな中、杏奈さんのキーボードは…見事じゃないっすか。音の押し出しも強いし、指さばきもかなりのもの。一晃さんが喜ぶからと着てきたチャイナドレスもポイント高し(^-^)その上に途中でドラムまで叩くのだからこれまた驚き。さすがに堀江さんの音のデカさと手数、そして圧倒的な存在感には及ばないながらも結構な腕前。その間にベースの人はキーボードを、ゴンザレスさんはベースをというパート入れ替えがあったが、それでもしっかり聴かせてしまうのだから凄い。
 終盤で一晃さんが呼び込まれてツイン・ギター体制になるが、ここで一晃さんは自身の作ったオリジナルでもないのに(と言うか元々影響を受けたバンドだから)見事なプレイを聴かせた。珍しくスライドバーを使う場面もあったし、いやー、素晴らしかった。ラストの曲で再びパート入れ替え、ツイン・ドラムのソロバトルもあって聴き応えは満点。そして1時間近い熱演が終わった。
 話は前後するけど、杏奈さんはその演奏力とは裏腹な天然ぶりも面白くて、一晃さんいわく「御堂筋線を『ごどうきん』って読んだのは彼女だけやで」とか。

浪漫座

 さあいよいよ今回の主役、一晃さん率いる浪漫座の登場。まずは前回(7月)同様、「螺鈿幻想」で始まる。ページェントでオリジナルを歌った永井博子さんという人は、力強さと繊細さを非常に高いレベルで併せ持った稀代の名シンガーなのだが、こちらの月本美香さんはやや「力強さ」の方にウエイトが寄っていながらも繊細さもあり、再現度はなかなかのもの。オリジナル発表時のメンバーは一晃さんのみながら、リアルで体験出来なかったページェントそのものを観てるかのような錯覚に陥った。
 続くは「ヴェクサシオン」。序盤では浜田さんがベースじゃなくてギターを弾くんだが、一晃さんとの2人でのアルペジオをバックにした千秋久子さんのフルートが素晴らしい。前回はフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」のコスプレだったが、今回はマネの「笛吹きの少年」。世界の名画シリーズです(笑)。
 「次は夜来香時代の曲」と紹介されたのは「遠い約束」。別館時代にもステージでは演奏されてたが、音源にはなっていない。複雑な展開のスリリングな曲だった。
 それから「木霊」。ややヒネリを加えたハードなシャッフルのこの曲で場内は盛り上がる。終盤のじょんタマさんのソロも見事。彼女も前回同様、一晃さん好みのチャイナドレス。
 そしてその次は一晃さんの台詞で「あれか?」と思った通りの「セルロイドの空」。別館時代はほぼインストに近く、歌は終盤で一晃さんの弟・秀行さんが歌ってたんだが、今回も終盤のみながらオリジナル同様に一晃さんが歌った。実は「ほぼインストに近い」ってのが大きなポイントでしてねえ…この曲を始める前に杏奈さんと堀江さんが呼び込まれたんですわ。そして杏奈さんはショルキーを弾き、堀江さんはろまんさんとのツイン・ドラムを構成するんだけど、2人のソロバトルがこれまた物凄くって…やや堀江さん優勢かな?と思ったけど、ろまんさんも凄腕の持ち主だけに負けてはいなかった。
 そして「いよいよ最後の曲です」と紹介された「エピローグ」。これがまた忙しい曲でねえ…イントロでフルートがハモるところがあるが、そこは一晃さんがキーボードで再現していた。オリジナルを聴けばわかるが、ページェントの曲というのはキーボードも全て永井さんが弾いていたんだが、ライブでは夢幻の林克彦さんをサポートに迎えていた通り、1人で歌と兼任するのは非常に難しいし、他のパートもいろんな音が入り組んでて、だから6人でもギリギリになるわけ。しかし、歌も演奏もさすがの完成度で、特に歌は今までひなさん・もりけんさんの歌ったのを聴いたが(永井さんの生歌はいまだに聴く機会がないが)、美香さんがこれまで歌った人の中で最高!と思った。
 さて、この曲が終わったらそれで終わりとならず、間髪入れずに「奈落の舞踏会」。ひなさんも出てきて、美香さんとツインで歌い、場内はまたもや盛り上がる。これで本編は終了した。

 で、アンコールの手拍子が始まるが、ここで「人形地獄」や「夜笑う」をやっても違和感あるなあ思ったら、一晃さんが出演者全員をステージに上げ、「皆さんで歌って下さい」と言って「セルロイドの空」終盤を再度。一晃さんからの感謝の言葉、客席から出演者への花束…大きな感動を呼んで大団円を迎えた。

 実に盛りだくさんの楽しいイベントで、非常に満足出来た。浪漫座は前回がいろいろミスもあったのに今回はそれもほとんどなく無事に終わったとのことだが、前回だってそんなこと気にせずに楽しめたし、一晃さん以外のメンバーは違ってもオリジナルに近い(そして技術的には全く引けを取らない)再現度でページェントの曲を聴けるって、それだけで嬉しいじゃないっすか。永井さんも少しは歌ってるみたいだけど、ピアノ弾き語りだから全く違ったものになってるだろうし…
 それに改めて強調しておきたいのは、一晃さんのギターの魅力。「木霊」や「エピローグ」で長めのソロが聴けるが、音数は少ないしそんなに難しいことはやってないように思える。だが、まるで歌い上げてむせび泣くようなフレーズ、そして音色は他のギタリストではなかなか出せないと思う。○'zの松○さんが「トーン(音色)で聴かせるギタリスト」と言われるが(私には色気が全く足りないと思えるけど)、その称号は一晃さんにこそふさわしいんじゃない?そしてあれだけ素晴らしい曲ばかり作れるんだから、長いキャリアの中で出した作品数は少ないが、まさに「量より質」と言えるだろう。

 そんなこんなで、終演後は電車が動かなくなったら大変だしと思ってさっさと退散したが、やはり外は大雨。まあどうにかこうにか帰れたけど、楽しい夢の世界の後には厳しい現実が待ってたのだった。

追記

 このレポを書いてる最中は外が豪雨で、書き終えて雨も止んだと思って外に出ようとしたら部屋の前がビショビショ。玄関の段差がほとんどないから、下手すりゃ部屋の中まで浸水してたんじゃないかと思えばゾッとする。レポも大事だけど、自分ちの心配もせえよなってこと。

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 さてさて。日曜にライブがあって、その後平日ずっと仕事して今になってレポ書くわけですが、どうなりますことやら。そもそも最近日曜のレポを翌日に仕上げるってのが難しくなってきてましてね~、土曜だったら寝て起きて興奮冷めやらぬ勢いのままに書けばいいんだけど、日曜だったら翌日は月曜で昼間は普通に仕事なわけで、仕事中もノリノリのテンションのままいるわけにもいかず(そういう時もあるけど)、帰ってから前日のことを思い出しながら書くわけだけど、部屋に帰ってから寝るまでの間に(風呂に入る時間も含むから)2時間くらいで仕上げなければならないという制約が出てくる。残業が続くと持ち越し&持ち越しでどんどん書く日が後になるし、いざ書こう!と意気込んで書き始めると、そういう時に限ってかかってくる間の悪い電話…「いよいよクライマックス!」って時にかかってきて中断させられた時には心が折れましたわ…

 というわけで今回も「今日はレポのことを忘れて、ひたすらはじける!」と決めていたんだけど、週末を迎えて「やっぱり書く!」となったという次第で…とは言え、もう日数もかなり経ってるからどこまで当日のテンションを伝えられるかわかんないけど、とにかく書きます!

 この日は美味しい3バンドの組み合わせってことで楽しみだったんだけど、日々の疲れが溜まってたせいか、途中で休憩タイムが出来てしまうことが避けられないのは予想されていた。まあそれも出演順次第か…というわけで開演前には珍しく物販コーナーに座ってた広美さんたちと雑談してたわけだけど、他の常連さんの「前で待ってますよ」の呼びかけで前に行ったのだった。

VRAIN

 かれこれ4年間で何度も観てるこのバンド、自分たちが主催でトリを張ってのイベントの開催も可能なくらいの力量はあるんだけど、キャリアや人気のあるバンドのOAに起用されることも多く、今回もそのパターン。後方で激しいビートを叩き出すMIYAと、ショルダーキーボードを弾きながら歌うHIROの2枚看板が売りなんだけど、6年ぶり?の新作も出たばかりとあって勢いが強く感じられた。現ラインナップはギターが2人だが、それもかなり馴染んできたようで一体感が強く感じられた。新作の出来が良かったこともあってそこからの曲が中心で、恒例の「BELIEVER」も無かったが、場内の盛り上がりは既にかなりのもの。続く2バンドを前にして会場を温めるには十分な働きを務めた。なお、11月には東京で初のワンマンをするとのことで、結成して日も浅く音源も少ないままワンマンをやるバンドが多い中、これはまさに「待望の」と言うしかない。まあ、私は行けませんが(笑)。

BLINDMAN

 実はこのバンド観るのはようやく3回目くらいかな?その間にもメンバーが目まぐるしく移り変わり、今はキーボードの松井さん以外1stアルバムと同じラインナップに戻っている。続くKRUBERABLINKAの初ライブだった目黒鹿鳴館ではトリだったんだけど、今回は出演順が前の方。まあ、メンバーのキャリアとバンドとしてのキャリアを比較したら立場的には対等だし、どちらが先になっても不思議ではない。ただ、こちらが先と知らされてたから、今回は私、このバンドの時は座って観てた。体力的な問題もあったわけで。
 座ってたと言ってもですねえ…決して「退屈な時間を座って過ごした」ってことにはならないのがこのバンドの凄いところで、意識はずっとステージに向けられた。あんな歌い方で喉の方は大丈夫?と余計な心配をさせられてしまう高谷さんの熱唱、テクニカルでありながらも味わいも感じる中村さんのギター、そして松井さんのオルガンの響きが効果的に入ってくる…こりゃあ目が離せませんわ。最新作はセルフカバー・アルバムってことで古い曲が多めだったが、最後の「LIVING A LIE」はやっぱり燃えるなあ…初出が2ndアルバムで、あれが98年だっけ?その格好良さにはほんま惹かれたもんね。

KRUBERABLINKA

 さあ、いよいよトリ。私は前の方へ…最前は確保出来なかったが、それでも今回はレポのことも忘れてはじける気構えでその時を迎えた。
 そして場内が暗転してスタート!まずは「海図」。前回の浪漫座とのツーマンと同じパターンだが、この重厚な曲で始まるというのは意外性もあり、じらされた分は続く「Don't be so mad」での爆発につながるのであった。
 赤尾さんのMCも毎度お馴染みのことながらウケたり滑ったり(笑)。「ズールースーツ」の後は「乗れない新曲」こと「ピエロの心臓」。確かにリズムが複雑で反応に困ったのは事実。良い曲ではあったのだが…まあ、これも回数を重ねたら慣れてくるのだろう。そして「メロン」の後でメンバー紹介に移ったと思う。この辺は記憶があやふや。でもこれまた毎度のことながら面白い話の連発で笑わせてもらえるんだよね。
 「砂山」でシリアスに聴かせた後は広美さんのソロから「帳」へ続き、本編最後の「単細胞」へ。疾走するこの曲でボルテージは最高潮!後方へ目を向けたら、ボンさんの激しいドラミングに惹かれる。この人もやっぱり凄いわ。というわけで本編は終了した。

 で、アンコールになるわけだが、今回は「宇宙は滾れ」。すっかり定番となったこの曲、やっぱり燃えるなあ…というわけで、これで全編が終了した。

 「業火」もやってないし、私の好きな「太陽」もやってない!でも、約1時間という限られた時間じゃ毎回同じ選曲というわけにもいかないし、毎回やられても逆に有難みが無くなるか?まあ、次に聴ける時には更なる凄味を聴かせてくれることを期待してます。

 あー、やっぱり1週間も経過すると文章に勢いが無くなってしまうのは致し方なしかなあ…別に今、精神的に落ちてるわけじゃないし(7月の時は落ちてたけど)、元気なことは元気なんだけどね。今回はこんな感じですが、単に日数が経過したことでそうなってしまっただけで、ライブそのものは勢いに満ちた素晴らしいものであったことだけは強く言っておきます。

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 さあさ、無駄話してたらそれだけで字数食うのでさっさと行きます。

 とは言っても今回のライブが4月に予定されてたのの延期されたものであることは書いておかねばなるまい。ご存知の通り、恭司さんは3月末の札幌でスノーモービルを運転中に木に激突、右手首を骨折して全治2ヶ月の診断を下された。予定されていたライブも可能な限り左手のフィンガリングのみでこなしたが、WILD FLAGはコード・リフ主体の激しい曲が中心なのでその状態では不可能。なので予定されていた公演は全て延期となった。つーか、対バンの都合もあるので一旦中止扱い、名古屋はひとまず中止→仕切り直し、大阪はチケットのみ生かすやり方となった。とは言え、多くの方が一旦キャンセルして新たにチケットを取り直したようだが。
 で、大阪はGUNBRIDGEとMARY'S BLOODという若いバンドが予定されており、そっちも楽しみだったのだがそれは流れ、私の仲良しさんのバンドたちにも声がかかったが都合がつかず、結局こういうことになったらしい。

 というわけで盆の帰省から既にこちらに戻っていた私は開場時間少し過ぎくらいに到着したが既に行列が入場を始めており、客席の前の方は占領されていた。まあどうせ途中でトイレ行くだろうし、後方でいいやということに。そして知った顔もいくつか見かけつつ、定刻にはライブが始まった。

Python Blade

 知らない名前だなあと思ってたが、メンバーは知った顔がいくつか。ギターは某・島田さんだし、ベースの女の人も某・島田さん。ヴォーカルの人も知ってる顔だったような。そして始まったのは「COMIN' HOME」。第4期ディープ・パープル唯一のアルバム「COME TASTE THE BAND」からという渋い選曲。曲自体は渋くなくて曲の半分以上(歌のバックでも)ギターソロ弾きまくりなんだけど、島田さんは見事なトミー・ボーリンぶりだった。恭司さんもリッチーもこなす上にこれだから、ほんま大したもんだ。続くは「LADY LUCK」。あらら、第4期特集?「パープルを4曲やります」とのことだったが、残りの曲も「LOVE CHILD」「GETTIN' TIGHTER」と、結局全て第4期の曲だった。まあ、有名曲は昨年末のX-RAYメンバーや岡垣さんや金谷さんたちもやってたから、たまにはこういうのも珍しくていいだろう。でもヴォーカルのデスボイス寸前のガラガラ声はどうしたもんか…^_^; とは言え、演奏の方はさすがの貫録で聴き応えがあった。

GROOVE LINE

 このバンドも随分久しぶりだねえ。MARINOの吉田‘レオ’隆(Vo.)&鎌田学(Ba.)と44MAGNUMの広瀬‘Jimmy’さとし(Gt.)によって結成されたバンドで、3~4年前はよく行ったもんだが、山口‘PON’昌人(Dr.)が筋肉少女帯のサポート他のために多忙となって脱退、後任は迎えたものの活動は停滞していた。なのでほんまに久しぶりに拝見することになる。
 既にアルバム1枚作れるくらいのオリジナル曲があるはずなのだが、まずはレッド・ツェッペリンの「NOBODY'S FAULT BUT MINE」で始まった。えらい渋いカバーで来るなあと思ったら次もZEPの、今度はベタな「IMMIGRANT SONG」。何を歌っても自分のスタイルで自分の歌にしてしまうレオさんと、たたずまいはジミー・ペイジを意識した?と思わせながらもやはり自分のスタイルを崩さないJimmy、毎度のことながら面白い組み合わせだ。
 ここで片岡祥典(Key.)を迎え、GROOVE LINEとしてのオリジナルを2曲やった後、「ツェッペリンのマニアックな曲をやります」とのことで、ほんまにその通りの「NO QUARTER」、元基さんもナニワエキスプレスとのライブでよく歌ってる「SINCE I'VE BEEN LOVING YOU」と、まあ少なくともベタな曲ではない。レオさんいわく、ZEPは若い頃には避けてたが年をとってからその面白さがわかってきたそうで。
 さあその後は44MAGNUMの新しめの曲とMARINOの「BREAK」。Jimmyの右手の動きが、私が高校生の頃にTVで観たのとまるで変わらないのが驚きと言うか何と言うか…ついでにこの人、見た目も若々しいし。
 そして最後はこれまた驚きの「長い夜」、つっても松山千春じゃござんせん。シカゴの「25 OR 6 TO 4」の方です。80年代のシカゴしか知らない人にはそりゃ驚きだろうけど、初期シカゴのやってた音楽を知ってればそれほど驚くことではない。実際、そんなに違和感も無かった。というわけで、かつてお馴染みだったレオ&Jimmyの漫才コーナーも無く(笑)約1時間のこのバンドのステージは終わった。

WILD FLAG

 さあいよいよお待ちかね、トリのこのバンド。待ち焦がれたぜ~。一昨年名古屋で観てるけど、大阪では5年ぶり。但し恭司さんはそのことを忘れてたようで(笑)。一昨年はジミヘンを3曲やったし、最初のバンドがパープルで次がZEPで、じゃあこちらはジミヘン大会?と思ったがそうでもなかった。
 まずは「SHE'S SO HOT」。言わずと知れた?1stアルバムからの曲。ここで既に場内は熱気に包まれる。心配してた恭司さんの右腕も以前と同じように動いている。そしてリズム隊である満園兄弟のパワフルなこと。かつてはライブごとにヘッドを壊してたという英二(Dr.)、弦を4本とも切ってたという庄太郎(Ba.)だが、確かにそれぞれドカドカ激しいドラミングと走り回るベースラインにその面影はあるものの、年齢を重ねて無駄な力を使わない技術を身に付けたようで、最後まで先述のようなアクシデントは無かった。
 「DON'T THINK ABOUT YESTERDAY」「WILD STREET'S CORNER」と1stの曲を続けた後、恭司さんがギターで蒸気機関車の音を。それに続いて出てきたのは2ndからの「ROCK'N'ROLL TRAIN」だった。
 「次の曲は庄太郎が歌います」と紹介されたのは、お馴染み「FIRE」。はい、ジミヘンです(笑)。でも次は「WILD FLAGのバラード」こと「I AM A BOY」。しかし毎回思うんだけど、やっぱりこのバンドのライブでは2ndアルバムの曲は少なめだねえ。まあ、変化を求めてひねりを加えてみた分、ライブ向きではない曲が多くなってしまったからとも言えるが。
 次はこれまたお馴染みの、即興で曲を作るコーナー。観客に好きな数字を言わせ、それが3つ揃ったところでリフを作り、それを発展させて曲にする…実は私も5年前に適当な数字を叫んで採用され、その時にはヘヴィで不気味な曲が出来たという経緯がある。一昨年の名古屋では明るめの曲だったと思うが、この前日の名古屋では綺麗なバラードになったそうで。だが今回はストレートな速い曲だった。歌詞もアドリブで適当に歌ってると思われるが、こんなことが出来てしまうあたりにも3人の力量の高さを実感させられる。
 続いては「HUNTER」。英二をフィーチャーとのことで、確かにドラムが前面に出ていた。私はこの曲、どちらかと言えば1stの中では落ち着いた部類に思ってたのだが、激しく叩きまくるドラミングには圧倒された。
 さていよいよ終盤。ミニアルバム「THREE FACES」からの「GOING ON」なんだけど…この曲では旗を振り回すのが恒例なんだが、その旗を東京に忘れてきたそうで…仕方ないので庄太郎が上着を脱いで振り回していた。そして「COUNT DOWN」で激しく突っ走って本編は終了した。

アンコール

 まだまだ曲はいくつもあるし、あの曲もこの曲もやってない、やってほしいってのが頭をよぎるけど、結局ジミヘンの「PURPLE HAZE」。まあ、この曲も重要なレパートリーだしね。
 さて!それで終わりとはならず、勢いでやると決めたセッションが始まる。レオ&Jimmyを呼び込み、再び「IMMIGRANT SONG」を。今度は恭司さんとレオさんがツインで歌い、間奏は恭司さんとJimmyのバトル…これがまた凄くってねえ…もう凄すぎて鼻血出そうやったわ。
 場内は熱狂の渦で、ここでようやく全編が終了した。

おまけ

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 庄太郎宅から発見されたカセットテープをCD化したものなんだけど、1stアルバム制作直前の新宿LOFTでのライブを収録したもの。今回のツアーの会場のみの限定販売なんだけど、東京で一旦完売してしまい、慌てて追加プレスしたという経緯あり。元が元なので音は悪いけど、バンドのスタート当時の「勢い」がパックされてます。字数の関係もあるので、内容は後日レビューの予定(予定は未定)。
 なお、本作を購入したらもれなくサインがもらえるのでご覧の通り頂いたんだけど、元Tで現KのA女史までが並んでサインもらってる光景は何だか不思議な感覚だったなあ…

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 いつも通りのレポ書こうと思ったけど、そもそも曲名あんまり知らないし、詳細に書けるほど冷静になれなかった。なので、論文形式で話を進めてみようと思う。

 行ってきましたよ、この前の日曜日、被ってたREGULUSを断念して。あらかじめ予定時間がロビーに貼り出されていたが、休憩を挟んでの2部構成とのこと。今年78歳と言えば、後期高齢者なわけですよ。そりゃ2時間ぶっ通しはしんどいだろうからなあと思ってたら、それにはちゃんと意味があって、前半は日常をテーマにしたオリジナル、後半はシャンソンを中心にした古今東西の名曲(カバー曲って言いにくい)を中心にした構成だからということ。
 思ったより若い人の姿が目立つ…それに1000人オーバーくらいのホールもほぼ満席。こりゃ去年の紅白効果だな…
 で、第1部の終盤で「ヨイトマケの唄」が披露される。もう1曲歌って休憩時間になり、これで「目的は果たした」ということで帰っちゃう人も多いのかと思いきや、そんな奴の姿はほぼ見かけなかったと思う。
 ステージセットは凝ってたが、別にそれが動いたり派手な照明が飛び交うこともなく、どちらかと言えばシンプルに歌と語りだけでステージは進められた。第2部最後の曲?で演劇的とも言える鬼気迫るものを披露した後、アンコールとして「愛の讃歌」を歌い、客席は多くの人が立ち上がっての満場の拍手。皆が神妙に聴き入っていただけに、これはまた大きな驚きだった。

 とまあ、大まかな流れはこんな感じなんだけど、ここから私の感想やら何やらを書いていきます。

 とにかく歌が素晴らしいというか凄いというか「とんでもない」代物だった。演劇もやってるだけあって芝居がかった歌い回し・台詞回しが目立つんだけど、これが否応なしに惹きつけられる。途中の語り(MCって言いにくいな)も面白いだけじゃなく、それまでに歩んできた壮絶な人生ゆえか、独特の重みも感じられる。TVの画面越しに観てさえ「凄い!」思った「ヨイトマケの唄」も生だと一段と凄味が増している。そして後半のシャンソン他もまた味わいたっぷり。こりゃ途中で抜け出すなんて出来へんわ…

 そう、この人の歌というかステージの上のこの人を表現するなら、「神々しい」「神がかってる」を超越して「神そのもの」に思えてきたんですわ。最近は若い人が「あのバンドは神だな」「あのセットリストは神だ」とか、しまいに「ネ申」とか、「神」って言葉を軽々しく連発するけど、そんな生易しいものではない(マイケル・シェンカーを「神」と呼ぶことの是非は別にして)、「日本の音楽界で神と呼ぶにふさわしいのは美輪明宏ただ1人」とさえ言いたくなる凄さだった。私は通常、とんでもない歌や演奏を表現する際には「バケモノ」「キチ○イ」を褒め言葉として使うけど、この人には素直にこういう表現をするしかないようだ。
 以前、この感覚に近いものと言えばカルメン・マキのソロのステージで味わうことが出来たんだけど、もうスケールが桁違い。集客数の話ではなく、美輪さんを神とすればマキさんが巫女さんに思えてしまうくらいのものだった。勿論、巫女さんつってもシャーマンとしての力を強く持った人って意味なんだけど、それでいけば鬼束ちひろはマキさんの後継者を目指してるくらいの若いながらそこそこ力のある巫女さん(但し現在は変なトランス状態長期化から抜け出せてない)、ならばそれに及ばない自己吐露型シンガーはバイトの巫女さん?真似しようとしてもなりきれない連中は巫女さんのコスプレしたギャル程度…と感じた。

 それに、紅白で興味を持って聴きに来たと思われる若い人たちが「ヨイトマケ」で会場を後にせずに最後までいたのも、やはり歌と言うか声の持つ魔力に惹きつけられたからに他ならないと思う。それが証拠に「愛の讃歌」終了後の割れんばかりの拍手。ありゃもう、「来て良かった」「凄いものを観た」というのがビシバシ伝わってきたな。
 だから…それまでお気軽なJ-POPやアイドルの歌ばかり聞き流してた連中があの場にいたとしたら、コペルニクス的に世界観が変わるほどの衝撃を受けたのではなかろうか?あんな凄いものを観て(聴いて)しまったら、二度とそれまで適当に聞き流してたものは聴けなくなるのではなかろうか?

 でもねえ…そこで言って欲しくないのは「美輪さんに比べたら矢沢も達郎も子供じゃん」…彼らの歌を聴き馴染んだ人ならまだしも、それまで子供だましなものしか聴いてないような連中に言われると猛烈に腹が立ってぶん殴りたくなるので、まずはこの人に行く前に矢沢永吉、山下達郎、井上陽水といった「本物」はしっかり聴いてもらいたい。彼らのファンである私でさえ「やはりあの人たちも『神』と言うような存在じゃないな」と思ったけど、逆に「美輪さんの歌は凄すぎだが、やはり私がいるべき場所はいつものあの人たちやハード・ロック/ヘヴィ・メタル&プログレの会場だ」というのを改めて思った。そう、根っからの美輪さんのファンは何度も来てることだろうけど、やはり私には刺激が強すぎて、このままじゃ日常に戻れない、いつも聴いてる人たちこそ私が追うべきものなんだと思い直すことにした。だもんで…終演後に西九条まで行ってハシゴしたWINDZORのステージでいつもの感覚に戻せたのは正解だったと思う。

 この人の音楽会にたびたび来てる人ってのは、普段からオペラやシャンソンを聴いてるとか、でなければこの人の歌しか聴けなくなった人なんだろうなあ…

 だから私はとりあえずこの1回で満足、これからはいつも通りの音楽生活に戻ります、ということ。ほんま、何度も行くと人生観・世界観が大きく変わってしまうことは間違いないんだから。そのくらいはまってしまう可能性が大きいものだった。

 あ、そうそう。「ヨイトマケの唄」で両親のことやら自分のことを思ったら聴きながら泣けてくるんじゃあ?と思ったが、そういう喜怒哀楽の感情すら超越して、ひたすら呆気にとられた感じだった。
 この感覚、どこかで体験したような?と思ったら、去年のUKだった。あの演奏に美輪さんの歌声を載せたら、まさに無敵の唯一神ですよ…なんて想像はもういいから、いつも通りに恭司さんのギターに心打たれる日常に戻ろうっと。

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 さーて、今回も書けるかどうかわかんなかったけど、前回の水樹奈々レポでようやく復調してきたようなので、やっぱり書いちゃいます!

 昨日はね~、朝から仕事してきたんですわ。別に平日やってやれんことは無かったんだけど、周りがドタバタしてるとこじゃ落ち着いて出来ないからと、わざわざ出勤して片づけた。そして昼には終えて部屋に戻った、と。
 途中少し昏睡したみたいだけど、そのおかげで?疲れを引きずらずにライブ会場まで行くことが出来た。

 さて、開場時間ピッタリくらいに会場のSOMAに到着したら、えらい多くの人が。同じようなアコースティックでも、去年の恭司&光浩コンビとシャケの時より随分多い。これ、ひょっとしてACE効果ですかね?テーブルもいつもより多めに出されており、つまり前の方はぎゅうぎゅうで、そっちに行ってたら途中でトイレに立つのも一苦労だったわけですよ。ま、今回はおかげで後ろの方の席になって正解だったかな?というわけで、予定時刻を少し回って開演した。

ACE

 元・聖飢魔Ⅱのエース清水長官なんだけど、勿論あのメイクはしておりません(笑)。デーモン小暮閣下がおっしゃるには「あれが素顔」なんだそうだけど、解散後に「素顔」で活動してるのは閣下だけなんですが(笑)。で、聖飢魔Ⅱは解散後も節目節目には期間限定で復活ライブをやってるけど、近年の長官…ACEは自身の「face to ace」での活動が多忙なために前回の再集結には不参加、よってあちらのギターはジェイル大橋代官とルーク篁参謀の前任・後任コンビという珍しい組み合わせになった。

 さて!そんなこんなで「世を忍ぶ仮の姿」でのACEの登場。まずはインストを2曲披露するんだけど、これがまた穏やかで心洗われる感じ。1曲目が終わった時に「別に緊張なんかしてませんから」と言いながら緊張してる様子が笑いを誘う。3曲目でようやく歌が入る。オリジナル曲だけど、これもなかなかいい感じ。そしてジョン・レノンの「IMAGINE」。おいおい、悪魔が「愛と平和」を歌っちゃいけません(笑)。
 「いやね、僕がどのくらい緊張してるかわかりますか?皆さんも一度恭司さんとライブやってみなさいよ。僕の気持がわかるから」…そりゃあドリチェの皆さんも緊張したろうね。
 その後再びオリジナルの歌入り曲を披露。凄く上手いと言うではなく朴訥な感じの歌声だけど、なかなか味わいがある。今までいろんな人とアコースティックのライブをやったという話もして、元THE GOOD-BYEの曽我泰久ともやった…というのは私も知ってた通り。
 続いてはボズ・スキャッグスの「WE'RE ALL ALONE」。実はねちっこくてくどいボズの歌声(それこそが魅力なんだけど)とは違い、素直な感じに好感が持てる。それから再びオリジナルを2曲。
 「こういうアコースティックのライブは、face to aceの出先機関みたいなもんでして、こういう機会に『あ、いいな』と思ってくれたらそっちのライブにも足を運んで頂けたら嬉しいです」とのこと。
 で、彼のコーナーの最後は「外が暑いから、涼しくなるようにというか季節外れの歌なんだけど、『雪化粧』を歌います」
 今までオリジナルの曲名を全く入れずに書いてきたのは、曲が終わるごとに紹介はしてたんだけど、書き漏らしてたからまあいいや思ってのことなんだけど、このクソ暑い中で敢えて冬の歌を歌ったのが可笑しくて、この曲だけ紹介してみたんです。なかなか私好みの歌だったと思う。そしてACEのコーナーは終わった。

山本恭司

 このレポのために書き書きしたセトリを眺めると、「いつもの『弾き語り・弾きまくり』の前半で毎度お馴染みの曲ばかりだなあ」思って、ほんま変わり映えがしない…なんて言っちゃいけないんか(笑)。
 でも、いきなり「極楽トンボ」ですよ?これももう何回聴いたことやら。次はインストじゃない歌入りの同名異曲「ALONE」。この曲とか(今回はやらなかったけど)「選択」とかは今制作中のアコースティック・アルバムに入れるそうで、年末か年明けにはお目見えするとのこと。
 それからACEについての話になるが「彼は僕に会うのが今回初めてって言ってたけど、僕がVOW WOWやってて彼が聖飢魔Ⅱの時にステージで一緒になってるんですよ。ただあのメイクだったから、『やあエース』『恭司さん、どうも』なんてやるわけにはいかなかったしね」で場内に笑いが。その後、デーモン閣下に関する面白い話があったけど、本人(本悪魔?)の沽券に関わるだろうから割愛(笑)。
 続くはこれまたお馴染みの「I'LL WAIT A LIFETIME」。イントロに長いソロを加えてたのがいつもと違ってたかな?「お酒が美味しくなる歌」ことルイ・アームストロングの「WHAT A BEAUTIFUL WORLD」これもまたお馴染みだな。次は私が聴いたのは1回くらいだったかな?の「MOONCHILD」。キング・クリムゾンのではなく、日本語バージョンの「また君に恋してる」(笑)でもなく、恭司さんのオリジナル。
 続いてはFacebookで紹介してるいろんな写真の話になり、「調子に乗ってフォトブックも出しました」と紹介。終演後に販売する旨も案内してた。
 それからまたお馴染みBBAの「SUPERSTITION」。今回はいつもとアレンジが少し違ってた。それから来月のWILD FLAGのライブの案内もするんだけど、「会場が心斎橋のクラブ…えーっと…」と思いだせなかったようなので、すかさず「アライブ!」と合いの手を入れたのは私です(笑)。
 「風のように生きる歌」の後、「僕は普段BOWWOWとかWILD FLAGとか、ハード・ロックのバンドをやってるんだけど、そっちに来てくれたことのある人はいるかな?」の問いに挙手した人は…少ない…やっぱり今回はACE目当ての人が多かったか。「じゃあ僕が井上陽水や吉田拓郎みたいなイメージで刷り込まれる人が多いかもね」…そんなことは無いと思いますが。
 フラメンコ調のソロに続いて歌入りの「AMAZING GRACE」を披露した後、「VOW WOWの曲で今回初挑戦の歌をやります」と言って歌われたのは…まさかの「ROCK ME NOW」!当然キーは目いっぱい下げてるが、これはこれで良し。ようやく「今まで恭司さんがライブで歌わなかった曲」が登場したことで「同じような曲ばかりで終わってもうた」ということもなく、場内も盛り上がって恭司さんのコーナーも終わった。

セッション

 それから場内は暗転するんだけど、2人のセッションがあることは皆わかってたのでアンコールの手拍子も無し。そんな中で2人が再び登場、まずはこれまたBBAの「SWEET SWEET SURRENDER」。これは2人が交替で歌った。ギターもソロとバッキングを交替で弾いてた。次はACEが歌ったんだけど、「皆さんご存知だろうから説明も不要でしょう」って、確かに聴いたことはあるんだけど、さすがの私にも曲名はわからなかった。誰か知ってる人、教えて下さい。
 で、次も敢えて曲名言わずにやるとのことだったけど、これはさすがにまるわかりの「卒業写真」。そう、ユーミン(しかも荒井由実時代)の曲ですよ。でもこれがなかなかいい感じでねえ…更に笑ったのは、ACEが「僕の声を1音半上げるとユーミンの声になるんです」と、携帯に録音してたアプリを聴かせ、場内爆笑。
 そして2人が歌う「STAND BY ME」で盛り上がってセッションのコーナーも終了した。

 …と思いきや、盛大なアンコールの手拍子。リハの時に盛り上がっていろんな曲をやったので引き出しはあるっちゅうことで、結局「BORN TO BE WILD」で盛り上げて本当の本当に終わったのだった。

 全部終わったら9時半を少し過ぎたくらいで、その後はサイン会とかいろいろあって、私はいつもより多めに恭司さんと話をさせてもらった。前々からお願いしてた話や新たなお願いを強調して。で、先述のフォトブックを買ってサイン貰ったんだけど、これがまた見事な写真ばかりでねえ…さすがに最近連発してるイモムシの写真は無かった。あれはどうにも苦手です。

 ハードでヘヴィなイメージの強い2人だけど、アコースティックを弾かせても見事なのが実感出来た。私にとって「主食」にはなり得ないけど、こういうライブもたまにはいいでしょ。特に今みたいな気分の時にはね。

 涼しくなるまでは書けないだろう言うてたのにもう書くんかい!?言われそうやけど、今夜が妙に涼しいからかも知れないし、私の「書きたいという内なる衝動(別名:言霊)」は時間帯に関係なく降りてくるんです。今回も夜中にトイレに起きた時にいきなり降りてきました。今回「行きたい!」と強烈に願いつつも叶わなかった後輩君のために、かも知れません。
 というわけで必殺の「勢いレポ」書きます!但し、この1週間ちょっと前のKRUBERABLINKA&浪漫座のレポは書けません。内容は文句なしに素晴らしかったんだけど、もうかなり記憶が上書きされてるし、新鮮味が無くなってきてるしね。
 そんで!今回のレポもネタバレ多数あります。曲目は公演ごとに少しずつ変わるけど、大筋は大体同じようなので、まだツアー中ということも考え…

これから西武ドームやガイシホールに行く!という方は読まないで下さい!

 こう書いておかないと後で文句が来そうなので…

 ほんじゃ、レポ行きます!

 今回、先行予約の申込は見事に外れた。ところが、某所で「外れた」とぼやいたらそれに「ダブって取れたので譲ります」のメッセージが。いろいろ心配しつつ、コンビニで発券処理したら普通に取れた。感謝、感謝。が…2枚…私、1人。もう1枚をさばくために手を尽くしたが全く反応は無く、頼みの綱の後輩君(現役大学生)も「風邪ひいて喉をやられたので大声で声援出来ないし、試験も近いし、そんな状態では行けない」と。何て真面目なんだろう…私なんか学生時代には試験中でも行ってたし、今でも体調不良で仕事休んだ翌日に東京遠征とかやるってのに。そんなわけで1人参戦、もう1枚がさばけなかった分、約15000円の高い入場料になってしまった。

 そんで、当日。

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 去年は長蛇の列を避けて並ばず、何も買わなかったツアーグッズなんだけど、今回はせめてパンフくらいは買おうと並んでみた。まあ、開場時間が迫ってたからかそんなに並ばずに買えたんだけど、これが単なる「写真集」。3000円でこの内容はどんなもんか?まあ、矢沢永吉@日産スタジアムの時のペラペラなやつとか、別にどうでもいい歌詞の書かれた浜田省吾(しかも3500円)のと比べても大差ないからいいか。でも、2500円にしては充実してた山下達郎のに比べたらなあ…

 そんなこんなでパンフのみ買ったら早速入場、自分の席に。スタンド席だが、ステージは観やすくてまあまあの席。でも、前2列10人分くらいガラ空きだったのは何なのさ?

 で、定刻を5分?10分?過ぎたくらいで諸注意のアナウンス。それからいよいよ開演となるのだが、前年同様、照明が落ちた瞬間にアリーナを見降ろすとサイリウムの光の海の美しいこと。これもまた感動的な光景なんだよね。

 さあ、ツアータイトルの「LIVE CIRCUS」にちなんでか、まずはピエロと他数人が登場、アクロバットを披露していよいよ主役の奈々ちゃんが!まずは「Gimmick Game」で始まり、煽り文句の後「Lovely Fruit」「ミラクル☆フライト」と続く。最初から場内のボルテージは最高潮、皆が手に持ったサイリウムを振り、強い一体感が感じられる。前年同様、私はそんなもの持ってないから逆に浮いてしまったが、ええ年こいたおっさんがこのためにそれを買うのもどうか?というためらいもあるわけで。

 冒頭3曲が終わった後に長いツアータイトル…へようこそ!の挨拶と、雨が降ったり止んだりで私の晴れ女パワーも弱まったか?という話。他にも前日の同じ場所での公演終了後に行ったカフェバーでお好み焼きを食べた話とか、相変わらず饒舌と言えば饒舌。
 で、観客を煽った後にアリーナ中央に設置された花道を歩みながら「You have a dream」、後方ステージに移動して「FEARLESS HERO」を披露。

 さてその後は、サポートバンド(最近は「バックバンド」って言わなくなったね)の「チェリーボーイズ」のメンバー紹介。まずは戦隊ヒーローものを模したショート・ムービーが流れ、各メンバーに「初めて会った有名人は?というネタ振りでマイクが向けられる。メンバー中で最も知名度の高いであろうギターのケニーこと北島健二は「初めて一緒に仕事した、舘ひろしさん」と答えてた。
 それから「Get my drift?」と、私には嬉しい驚きだった「UNBREAKABLE」が歌われ、ショート・ムービーの簡単な?解説へ。悪の総統を演じていたのは、ハカイダー等の声でお馴染みの飯塚昭三…私の年代的には何だか嬉しかったりして。で、奈々ちゃん本人が初めて会った有名人は、太平サブロー・シローだったそうな。

 「夏恋模様」「STAR ROAD」と続いて、ダンス・チームの「チーム・ヨーダ」の見せ場が。今回は中近東の民族衣装を身にまとい、それらしいダンスを披露。その間に奈々ちゃんは同じく中近東風の衣装にチェンジ、後方ステージに登場した象(勿論作り物)に乗っかって…「POP MASTER」を!この場面でこの曲とはちょっと意外だった。しかし、本人が後方に行けばそっちに向かってサイリウムを振りかざす観客たち…しかも曲や場面によって色を変えるのもまたピッタリ息が合ってるし、さすがファンの心が一つになってるライブってのは気持ちええな。バブル時代~90年代あたりには「気持ち悪い」言われて迫害されてたオタクたちのパワーをなめたらいかんぜ!愛すべき対象に向ける熱い思い、そしてそれが一体になるってのがどんなに素晴らしいか。永ちゃんのファン、ハード・ロック/ヘヴィ・メタルやプログレのファンもその辺はわかるはず。音楽=ファッションのスカした奴らにわかってたまるか!へへーんだ!
 それに続く「Happy☆Go-Round」では皆がタオルを振り回し、ここでも強い一体感が。うーん、か・い・か・ん!…って、何の話だよ。

 場内でタオルがぐるぐる回った後は恒例の、本人に向けての「回って!回って!」コール。それに応えてステージ上で回る奈々ちゃん。毎度のことながらお茶目(笑)。
 それから「NAKED FEELS」「Trickster」「Crescent Child」と続いて、ややホラーでファンタジー仕立てのショート・ムービーが始まるんだけど、これに関しては書きません。ここまで書いちゃうとほんまに残りの公演に行く人の楽しみが無くなるからね。
 「Naked Soldier」、そしてTM REVOLUTIONとのデュエット曲である「Preserved Roses」はTMの声をサンプリングで(観客が歌ってフォローしたが)奈々ちゃん単独バージョンで披露した。

 それからTV出演情報とかの案内があり、今月末に発売される新曲「Vitalization」、続いては超定番の「ETERNAL BLAZE」で火柱がバンバン上がり、「LINK AGE」で盛り上がりは最高潮!

 「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので…次が最後の曲になりました」ってな感じだったかな?「約束」で本編が終了、バンドのメンバーやダンサーたちと一緒に一旦退場となった。

 さあ当然アンコール。まずはいきなりの「Synchrogazer」。これがまたどんどん高くせり上がる櫓?の上に立って歌うもんだから、高所恐怖症の私はハラハラしながら観ていた。
 続いては恒例の「シャッス!」の掛け合い。何かの罰ゲームの話もしてたけど、これも詳しく書くと今後に差し支えるので割愛。「POWER GATE」「Love Brick」と続いてようやく全編終了…という流れになり、バンド「チェリーボーイズ」、ダンサー「チーム・ヨーダ」を改めて紹介後、花道を「ありがとー!ありがとー!」と言いながら往復、SEとして流されてた「Happy☆Go-Round」をさわりだけ歌って退場、これで本当に全て終了した。往生際の悪い観客はまだアンコールの声援を送ってたけど、終演のアナウンスが流れたらそれも治まった。その辺が陰陽座のファンと違うところかも(笑)。

 開場が15時で開演が16時、終演が19時なので、外はまだ少し明るかった。

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 こんな具合に。

 しかし、彼女のライブは1年ぶり2回目なんだけど、ほんま満足度の高さは大したもの。歌う曲数も多いがバンドやダンサーの見せ場もあり、ステージ・セットも大仕掛けでショート・ムービーなんかもあって、3時間に渡る長丁場ながら全く退屈しない。
 私は本来、「音楽やるなら歌と演奏で勝負してほしい」という信念の持ち主で、音楽以外の要素が大きすぎるライブをやる人たちって好きじゃないんだけど(だから某※※なんかは大っ嫌い…彼らの場合は「大がかりなオチャラケが嫌い」ってのも大きいけど。サンホラはシリアスだからOK)、このくらいがギリギリのバランスだろうな。まあ、バンドの紹介やダンスやショート・ムービーなんかをカットすれば2時間少しに収まりそうな内容だとは思うが。そうなったらそうなったでまた良いかも知れないが、こういう「盛り沢山」なら大歓迎!
 本人の歌唱も素晴らしく、あの長丁場でも全く声も嗄れなければ歌詞も忘れないって、ほんま凄いことですよ。バンドもギターが3人いる上にドラム2人だからかなりの大音量なのに、それにも全く負けていないし。特にあの北島さんのギターと互角に張り合えるって、アニソン歌手だからって馬鹿にしちゃいかんどころかその実力の高さを推して知るべし、だ。
 ほんま、また来年も行きたくなった。そのために熾烈なチケット争奪戦にまた挑戦すんの?いやあ、それだけの価値は大ありでっせ!

おまけ

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 さばけなかったチケット。わかる人にはわかるけど、結構いい席でしょ?ほんま勿体ないよ。いやあ、今回の誘いに乗らなかった人がって意味で。私にとっては高い入場料になったけど、その値段に匹敵するだけの価値は十分にあったと思う。ほんまに最初から15000円って言われてたら怒ってたろうけど(笑)、最近の大物外国人のチケット代ってそのくらいするのも珍しくないし、それにしちゃあ「え?この内容で?」ってこともあるみたいだから、それを思えば十分元は取れたと思う。本来の値段の7000円であの内容ならほんま安いもんだよ。

 やはり親父を亡くしてしまったことによる精神的なダメージは大きく、こちらの方にも大きく影響してしまってます。
 昨日も喪中に関わらずクルベラブリンカ&浪漫座のツーマン行ってきたんだけど、ライブそのものはほんまに良かった。歌も演奏も素晴らしいものだったし、浪漫座→クルベラという出演順も、まずは浪漫座が私の悲しい気持ちと同化してやわらげ、クルベラで元気になるという効果があって、やはり行って良かったなという思いはある。

 でも…強烈に「書きたい!」という内なる衝動(人はこれを「言霊」と呼ぶ)がしょぼくれたままで、ゴッドフィンガーが唸りを上げるに至らないのです。

 そもそもライブ自体が先月は2回だけだったし、当初予定してたGacharic Spinもチケット取ってたに関わらず朝から「親父が危ない」の知らせを受けて、翌日(結果その日が命日になってしまった)田舎の病院に行くために断念した。あんな状態で行っても楽しくないし、もしもライブ中に「事切れた」なんて知らせが入ったら一生後悔することになるからね…
 そんなわけで、既に結構な数のチケットを取ってしまってるけど、7・8月は各3回ずつ(7月は昨日で1回終わったので残り2回)を消化するので手一杯でしょう。9月も今のところ山下達郎が1回、これは見逃すわけにはいかないから行くけど、あと2回行きたいやつ、どうしようかなあ…その2回は行くとして、他はよほどのことが無ければちょっと難しいかも。

 ライブ参戦自体がこんな感じだし、レポの方も先述の通りにいいものが書ける状態ではない。なので、恐らく初盆を済ませてあれこれやって…で、8月一杯は書けないのではないかと思います。私の「内なる衝動」(別名:言霊)が突き動かしてくれたら話は別ですが。

 その代わりと言っちゃ何ですが、VOW WOW出身者たちの参加アルバムの購入もまた少しずつ増えてきてるので、そちらのレビューを…そうやねえ、今週末の忌明けの法事が終わったくらいから書き始めようかねえ…
 こちらも作品を聴いた感想次第でのテンションの差はあるけど、「現場の雰囲気をリアルに思い起こさせる」ことに神経を尖らせない分、まだ書きやすいんじゃないか?(実際はこっちも結構労力を要するけど)これを精神的なリハビリにしつつ、徐々にライブレポを書くための「内なる衝動」が蘇ってくれたらと思ってます。

 これだけの量の文章が書けるんならライブレポもいけるんじゃないかって?いやあ、やっぱりあれには「勢い」が必要だからね。こういう淡々とした文章ならいくらでも書けるけど、しょぼくれたまま書いた私のライブレポなんて、気の抜けたビールみたいなもんじゃないっすか。それじゃ読む人にとっても楽しくないでしょ?私のレポを楽しみにしてる人って、一般の音楽ファンからプロのミュージシャンまで数多いようだけど、だからこそ余計に熱い魂のこもったレポをお届けしたいわけなんです。

 というわけで、とりあえず暑さがひと段落する頃を目安にしばらくお待ち下さいm(__)m

 今回の東京行きはかなりビミョーだった。なんせここしばらく体のしんどさやら微熱やらが続いていて、火曜にはそれが高熱になって休んでその上金曜にもだから、仕事休んだ翌日に東京行きってのは(またもや)後ろめたさがあってねえ…でも、熱自体は金曜の夕方には下がってたし、今回はほんまにスペシャルなライブだから「次」があるのかわからない。現地で歩き回りさえしなければ大丈夫?という勝手な判断で強行することに。

 というわけで朝早く出発したのだが…まずは大阪駅で東海道線に遅れ。5分くらいで済んだけど、のぞみで(勿論車中ではほぼ爆睡)東京に到着したら「山手線は人身事故の影響で運転を見合わせております」…最近多くないっすか?「人身事故」…ほんまに「人身事故」なん?

 そこで本来3ヶ所ハシゴする予定だった美術館の特別展、1ヶ所に絞ろうというつもりにしてて、東京国立博物館の「大神社展」か国立新美術館の「貴婦人と一角獣展」のどっちかだなあ…と思ってたのが、ここで後者に決定したのだった。前者は博物館自体がむちゃ広くて歩き回るのが大変なのは何度も行っててわかってるし、後者はパリで観れなかったから実際にまた現地へ行く金と労力を考えたら…ね。

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 というわけでこっちを観るために乃木坂へ。念のため、パリのクリュニー美術館の目玉商品の国内初展示なんだからその貴重度は高い。その目玉中の目玉である「貴婦人と一角獣」のタピスリー6枚セットは凄い観応えだった。他はまあまあ、だったけど。

 さて、次は恒例のCDショップあさりのために新宿へ。

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 昼飯はいつものこれですが、いつもとの決定的な違いは「御茶ノ水じゃなくて新宿」ということ。これは単に移動距離を少しでも減らすためだったわけで。
 その後は渋谷へ移動、道玄坂のカプセルに飛び込んだのが午後2時。えらい早いって?そこは正午からチェックイン出来るから、早めに入ってゆっくりしたかっただけ。いつもの五反田のホテルじゃそこまで早く入れないし、予約も入れてなかったから飛び込みで入れるのはここくらいでしょうってことで、2時間くらい横になってゆっくりしてた。

 さあ、4時になって出発、吉祥寺へ向かう。私が上京する時はいつも山手線圏内で、そこから外へ出るのは2年前の沼袋以来。その上、吉祥寺は初めての場所で土地勘が全く無い。それでもどうにかこうにか駅に到着、今回の会場であるROCK JOINT GBにも無事にたどり着けた。

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 あー、やれやれ。

 でも実は、晩飯らしい晩飯を食べてない。大食漢の私がそれで大丈夫?いやあ、昼のカレーがまだ消化しきれなかったみたいでそんなに腹も減っておらず、コンビニのフランクフルトで十分だった。やっぱり体の方がしんどいからだろう。

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 ライブハウス前のこういうのって、普通はもっと愛想のない書き方がされてるもんだけど、何か力が入ってるなあ。
 そんなこんなで開場時間の6時が近づくころには人も増え、入場が始まったのだった。

 今回は元々、60席のみの予定だったんだけど瞬く間にチケットは売り切れ(なんせ即日完売で私の番号も後ろの方)、あまりの好評ぶりに立見を追加したという経緯があった。結果、椅子席と変わらない(いや、それ以上?)の立見客が入っていた。

 さあ、定刻の7時。いよいよ開演です!

 ステージの幕が開いたら、まず驚かされたのは玲衣さんの「鍵盤の要塞」がステージ真ん中にデデーンと陣取ってたこと。VOW WOWとかその他各種セッションでの前歴を考えたら、恐らく下手側だろうと思って私は下手側に座ってたんだけど、いくら「今回は俺が主役」だからってこれは露骨でしょ…同じ「鍵盤&ヴォーカル」だったオフコース時代の小田和正だって、ステージ下手側にセットしてたよ。
 その上、ステージ狭いのに遠慮なく「要塞」を持ち込んだもんで…まあご覧なさい、と言っても文章で伝えるしかないが、上手側にハモンドオルガンとミニモーグ、中央に黒メロトロンと(新しめの?)シンセとモーグもう1台、下手側に(電子)ピアノと古めのシンセ2台、更に白メロトロンが玲衣さんに背中を向ける形で下手側にもう1つ。白メロトロンはどうやって弾くねん?という疑問が頭に浮かんだが、それ以上に他のメンバーの立つ場所が…ほんまに身動きとれないくらいの狭さ。おまけにドラムは私の方からは要塞の陰に隠れて完全に見えません(T_T)

 そうしてる内にメンバーが続々登場、それぞれの位置に着く。さあ、今回の主役である玲衣さんが登場、短いソロの後に聴き馴染んだオルガンのイントロを…いつもさわりだけお遊びで弾くから、今回も同じパターンだろうと思ったら違ってて、その曲…「MASK OF FLESH(MASQUERADE)」…VOW WOW時代の曲ですよ?今回のMOON DANCERやTACHYONより後でしょ?思ったら、何と歌詞が日本語。一体どうなってんの?歌メロがVバージョンとは少し違い、元基さんほどの強烈なシャウトこそ無いものの、曲の構成はほぼ同じだし…

 で、曲が終わって玲衣さんのMCに。「何でVOW WOWの『MASK OF FLESH』やるんだって思うでしょ。この曲はMOON DANCERがまだSIRENという名前だった頃からの曲で、ライブの1発目にやってたんです」という説明。なるほど、光浩さんの脱退で「B」が終わり、元基さんと玲衣さんが入って「V」になってアルバム出るまで早かったけど、恭司さんがBの次回作用にストックしてたであろう曲も使ったのが見受けられたのと同様、玲衣さんもその手を使ってたんだ…

 それからメンバー紹介。ドラムはオリジナルメンバーだった佐藤芳樹が連絡つかなかったため、PANGAEA等のレコーディングで一緒だった縁で呼んだという土屋敏寛。私の席からはほとんど見えないが(笑)。ベースはこのためにわざわざ神戸から呼んだ、この人がいないとMOON DANCERにならないという下田展久。ギターはこれまた無くてはならない沢村拓。そしてこの人がいないと始まらない、私・厚見玲衣…そんな感じだったと思う。

 さあ、そこからはMOON DANCERの唯一のアルバムでお馴染みの曲が続く。「Fly Up!今」「ダディ・マイケルの犯罪」「鏡の中の少女」…しかしまあ、これらの曲を鍵盤弾きながら歌う玲衣さん、手を忙しく動かしながらメロディを崩すことも歌詞を飛ばすこともなく歌うって、なかなか出来る芸当じゃないっすよ。ほんまこの人は超人というか変態というか…

 3曲でひと段落付けて、次はギターの沢村さんを褒め殺し。「とにかくブリティッシュを弾かせたら○○から△△まで、この人の右に出る人はいない!」って、恭司さんにも同じような褒め殺しやってたような(笑)。そこで沢村さんがガットギターでアイルランドのトラッドソングである「オキャロランズ・ドロート」?を弾き始め、そのまま「哀しみのキャンドル」へと続く。で、この歌のヴォーカルは沢村さん。あのアルバムでこの曲と「銀色の波」が沢村さんの作曲で、玲衣さんとはちょっと声が違うかなあ?という気はしてたが、やっぱり沢村さんが歌ってたんだ。玲衣さんと比べたら声量は負けるかもだし、長いこと歌ってなかったようだから若干頼りなく聞こえる部分もあったが、それでも歌いながらガットとエレクトリックを持ち替えて弾き分ける…凄いなあ。

 さあその後は「薔薇心中」。あのテンポの速い曲を弾きながら歌う玲衣さん、とんでもないです、ほんま。そして「アラベスク」で第1部・MOON DANCERのコーナーは終わった。

 「セットチェンジで休憩しますが、5分か10分で出てくるのでトイレ行ってる時間は無いですよ」…でもトイレの前には行列が。そして私も並んで済ませて、席に戻ったらいい具合に次が始まった。

 ドラムがそのまま土屋さんなので、さっきとの違いはベースのみ。「この人がいるからこそのTACHYONです、カリフォルニアから呼びました、グレッグ・リー!」と紹介されてグレッグが出てきたが…この人、日本に住んでるんじゃ?まあ、その辺は追い追い(笑)。

 まずは「HYPER IMAGINATION」「ISLAND」と続き、再び沢村さんヴォーカルで「ただいま」。続いては近年いろんなとこで披露されてる「中近東幻想」。現在、TACHYONのアルバムは1度もCDになっておらず、玲衣さん自身も(今のところ)CD化する予定は無いと言ってるけど、これだけ聴き応えのある曲ばかりなんだから、是非その辺考え直してほしいと思う。

 ここでMCになり、グレッグの紹介が中心になるんだけど、とにかく彼のテクニック、そして熱いプレイには最初から驚かされ、オーディションの最後の方に現れたにも関わらずそこで彼に決めたという話、日本人の奥さんをもらい、日本国籍も取得、日本名も持ってるという話。ね?でなきゃ去年の大晦日の紅白で矢沢永吉のバックになんかいるもんですか(笑)。ちなみに、玲衣さん・沢村さん・グレッグはそれぞれ永ちゃんのツアーに参加したこともあり、3人一緒にというのは無かったものの、2人ずつというのが結構あったようだ。
 その後、オリジナルのドラマーと玲衣さんは最近連絡し合ってるという話になったが、バンド解散に至るそのドラマーの事情とか、グレッグの凄さを紹介するための例え話は危ないので割愛します(笑)。…ったく、最近ベテランの方々が揃いも揃って割愛しなきゃならない話をしてるように思うんですが。

 続いてはそのグレッグをフィーチャーして、と紹介された「GEIGER COUNTER」。いやほんま、グレッグのベースは凄かった。まるで歌うようなその演奏、さすが永ちゃんにも認められてるだけのことはある。
 その後「神話」に続いて、アルバムには入らなかった「IT ENDED AS FRIENDS」。この演奏が圧巻でねえ…最後はギターも鍵盤も同じフレーズを延々繰り返し…だったんだけど、それだけで熱くさせるって、そんな芸当の出来る人がそうそういますかっての。玲衣さんの凄さはよくわかってるけど、沢村さんもやっぱり凄い人だと実感。

 ここで第2部・TACHYONのコーナーも終わり、アンコール。曲がもう無いとのことで(本当はまだあることを知ってるが)、玲衣さんがカラオケで得意にしてるという、ザ・タイガースの「美しき愛の掟」。ベースはグレッグが弾き、下田さんは…そう、背中向いてた白メロトロンを弾いたのです。元がGSとは思えない壮大な演奏が展開され、玲衣さんの熱唱で深い感動を呼んで2時間強のステージは全て終わった。

 その後お茶して宿に戻って風呂入って日付が変わるまでには寝て、今朝は早々と出発、ちょっと昼寝してから書き始めたんだけど、何だかパワーをもらえたようで、この調子なら明日からは出勤出来そう(ほんまかいな)。

 いやしかし、ほんま凄いステージだった。あれだけ多くの鍵盤群を駆使しながら、しかも歌まで歌う玲衣さん、とんでもなさすぎ。他のメンバーの演奏も見事だったし、満足満足。

 1週間前が岡垣さんで今回が玲衣さんで、次は永川さん?無理無理。2週連続で東京なんかとてもとても…ほんまは行きたいんだけどね(笑)。

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