2019年09月

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さて、昨日のSHOW-YAレポです。

SHOW-YAは2年ぶり6回目になるんだけど、再結成してからしか行ってないものの、毎回その圧倒的なステージングに感服させられる。若い女性バンドが多く出ている昨今、その先駆者として他を寄せ付けない技量と存在感が味わえるから、毎年とはいかなくても都合が合えば行ってきたものだ。
さて今回、新作を制作中っていうことで新曲も披露されるというのが楽しみだった。三連休中日だし、他に見たいのも被ってたりしたけど、やはりしばらくぶりに見たくなったということで。

近年ちょっと納得のいかないことがあって、VIP席12000円、スタンディング6800円という設定。VIP席は椅子ありでフロア前方なんだけど、どうもこの設定は金持った中高年を狙ったものと思えるが、金持ってない中高年だっているんだぜ。でもSHOW-YAのライブっていつも2時間ピッタリくらいだから、迷わずスタンディングを選んだ。
場内は結構な入りで、やはり年齢層は高め、というか本当はそこまで気にしてないのだが、私は例によってキャプテンがよく見える下手側に陣取った。

さて時間通りに場内が暗転、「移民の歌」のSEが流れてメンバーが続々登場。やっぱり恵子さんが最後に出てきたらひときわ大きな歓声。そして開演となった。

まず意外な「奪いとれ!」から始まり、その後も新しめの曲やこれまでライブであまりやってこなかったであろう曲が続いて、だからここに「何の曲をやった」というのがあまり書けなくて、途中「叫び」「何故?」があったのはわかったが、いつもと違う展開にちょっと驚き。でも私は毎回「OUTERLIMITS」からの曲が要所要所を固めるという構成はそろそろ変えた方がいいと思っていたので、これはこれで良い。

そしてMCに入って、いつもの如く恵子さんのおもろい話は絶好調なのだが、今回のツアーは特別なものという。それは…
キャプテンの還暦記念ということ!
キャプテン2

え?と思う人も多いと思う。今まで知られてきた情報では、キャプテンの生年月日は1961年9月27日、だからもうじき来る誕生日になっても58歳でしょ?となるはずだが、実は私、ちょっと前から知ってたんです。本人のブログのプロフィール欄に「1959年9月27日」って書いてあったし、2年前のMCでも61年生まれとするには辻褄の合わない話があったりして、「やっぱりサバ読んでたん?」となったのだ。でもそれを知らない皆さんがほとんどの手前、知らないそぶりを見せていたんです。

そっかあ…ずっと松田聖子や岩崎良美や藤あや子と同学年という認識だったのだが、実は永川さんはじめEARTHSHAKERのメンバー、二井原さん、令文さんと同じ学年で、タッカンや岡垣さんや赤尾さんより1つ上だったのか…
でも女性有名人で同学年を探してみれば、田中美佐子と石川ひとみが浮かんだし、お二人の今の姿を思い浮かべれば、なんだまだまだ若いじゃない?と思った。
きっとSHOW-YAデビューの時に一人だけ26歳じゃあ若くないじゃん、ということで2つ下げて24歳ということにしたんだろうな。

だから今回はキャプテンが主役という感じで進行、そこでキャプテン作曲でGソロもなくKeyがリフを奏でソロも独壇場の「魔性」が。そこから数曲やって、恵子さんが「こんなエロい歌詞の歌、キャプテンが本当にやったら不倫じゃん」と笑いを取る。ご存知の方も多いかな?このバンド唯一の既婚者がキャプテンだってこと。
「キャプテンは最年長なのにこのバンドで一番乙女なキャラじゃない?でもガチ怒りしたら一番怖いんだよ。怒ったとこは2回くらいしか見たことないけどさ」
いつもはSUN-GOがよくいじられるけど、今回はキャプテンをいじりますってことで、まさにその通りの展開に。

それから今制作中のアルバムからの新曲を披露ということだったが、今度のアルバムは海外発売を視野に入れて全曲英語詞とのこと。実は私、これにちょっと不安を抱いていた。だって恵子さんって、日本語で意味の伝わる歌を歌ったら超強力だけど、英語のカバー曲を歌ったらイマイチその威力を発揮出来ないから。結構前にそういうライブがあって、しかも前の週に赤尾さんの「歌詞が乗らないスキャットでも圧倒させる声そのものの凄み」を味わった後だから、申し訳ないが聴き劣りしてしまったのだ。
だが実際聴いてみればそれは杞憂だった。確かに元基さんみたいに発音も良くなきゃ恭司さんみたいに単語が聴きとれる歌い方でもない。でも声そのもので惹きつけられる、それでカバーして余りあるものだった。もともとハイトーンが凄いとか声量で圧倒するタイプではないけれど、ここにきてキャリア相応に「声そのものの旨み」が増したんだなあと思った。
でもやっぱりその後に歌われた日本語のバラードの方が持ち味を発揮出来てたんだけどね。

それから演奏陣の話のコーナーで、いつもはミッタン→サトちゃん→キャプテン→SUN-GOの順番なんだけど、今回はキャプテンが最後。20代でデビューした頃はこんな年までやってるとは思わなかったけど、今こうしてやってるのが感慨深いという話でジーンとくる。サトちゃんの「最近たまにキャプテンがぜんまいで動いてるように思える時がある」には笑ったけど。

キャプテン、ミッタンのソロのコーナーが続くが、つくづくその演奏力の高さには舌を巻く。全員女性でしかも皆さんもう若くないのに、男のバンドにも全く負けていないこの迫力は何なんだ?SUN-GOのギターも、そしてサトちゃんのベースもそうなんだけど、とにかく音圧が凄い。見た感じ誰も女子プロレスラーみたいなメンバーいないのに(笑)。やっぱり迫力のある音を出すには性別とか体格とか関係ないんだね。

さて終盤はおなじみ「私は嵐」「BATTLE EXPRESS」と続き、長いことアンコールの定番だった「FAIRY」で本編が終わった。

アンコールはまずちょっとなじみのない曲をやって、これもおなじみ「限界LOVERS」に続く。そしてSE「地下水道の月」が流れて全編終了となった。終わってみればいつもより10分くらい長かったので、ちょっと得した気分。

それにしても、いつもライブのたびに感服させられるバンドだ。このところギターに関しては、今時の速弾きの人は綺麗に弾くけど迫力が足りないなという話題がよく出てきて、最近ようやくスウィープがどういうものかわかってきた程度の私なんだが、ああいう撫でるような弾き方よりもがっつりピッキングした方が迫力があるのは当たり前なんだなというのはわかった。SUN-GOにしてもそうで、女性で(いや男でも)あれだけ太い音を出してる人はなかなかいないよ。そしてそれは単に握力とかによるものでもあるまい。手が小さくても握力なくても弦のテンション緩くても迫力って出るもんだし、それはどれだけ情熱を込めて弾くか、なんだろうね。

今回はキャプテンが主役なので最後は彼女について書くけど、オルガンの迫力とピアノやシンセの繊細さの絶妙な同居が魅力と言っていいだろう。そしてコーラスでもその貢献ぶりは見事で、もともとアマチュア時代にはヴォーカルもやってたこともあってか、たまに恵子さんより高いパートを破綻なく歌ってしまうこともある。厚見さんみたいに並みのヴォーカルだったら食ってしまうというでもないが、ANTHEMにおける柴田さんくらい不可欠な声であると言えよう。
もう還暦ということだけど、いつまでも若々しくて可愛らしく、優しいお姉さんといった雰囲気はまるで変わらない。いつまでそういられるかは想像もつかないが、まだまだ元気に「女性がロックをやるというのはこういうこと」という手本を示し続けてほしいものだ。

SHOW-YA190922-3


NAKED MACHINE レコ発010915

えー、今回は撮影禁止だったため、写真はありません。
でもいいのさ、私は書いてなんぼのスタイルだから。

今回はNAKED MACHINEのレコ発ということで、来月発売の1stアルバムが先行販売されるのが楽しみだった。ドラムにあの!本間大嗣…そう、元FLATBACKER(E.Z.O.)~浜田麻里~ANTHEMの本間さんが加わってのフルアルバムだし、本間さん自体もANTHEM脱退以来になるんか?私は特にANTHEMでのプレイが好きだったので、それがどういう効果をもたらしているか、そこに期待!だった。

じゃあ早速。

ALEISTER

こちらは京都のバンドで、もう何回か見てるんだけど、パワフルな女性Voが売り。あ、今回は3バンドとも女性Vo。見るたびに一体感が増してる感じで、若い女性ドラマーも更なる進化が見受けられた。
これからに大きく期待!である。

APHRODITE

今回は真ん中の出演。「ANCIEN REGEME」「人形愛」「LONG LIVE THE DEAD」というおなじみの曲の後、新曲を披露。これがなかなかカッコよく、今制作中という新作への期待が高まった。
次に芝居がかった「FEAR」を挟んでまた新曲やったんだけど、いやあ、いい感じじゃないっすか?これまでライブ仕様のバンドでのアルバムがなかったんだけど、もう長いことやってるんだし、そろそろ出してもいいんじゃない?というか今まで出てなかったのが不思議なくらい。フルサイズなのかミニアルバムなのかまだわからないけど、これは大きく期待していいと思う。
続いてまた定番の「EDGE OF THE WORLD」。終盤のインプロ部分もまた違った展開で、いつもこれが楽しみなんだが、これはやはりライブでないと味わえないものだ。
そうそう、マイさんの歌はさすがの安定感で、高い部分でも声が細くならず、またメロディを崩すこともなく歌いきるのが凄い。岡垣さんたちの演奏はもう、言うことないです(新たに何を書こうかボキャブラリーが尽きてきてるとも言う)。テクニックも超一流なら、もうその「音」自体が私の生活必需品になってるもんね。特に岡垣さんのオルガンは、恭司さんのギターと同じくらい、しばらく聴かないと禁断症状が起きてしまうから。
そして「紅蓮の炎」で1時間に及んだステージは終わった。

NAKED MACHINE

さあそして今夜の主役。前に見た時のドラムは本間さんじゃない若者だった。ギターのゲンタローさんもベースの峯村さんも優れた腕の持ち主だが、ここに本間さんが入るとどうなるか…いや凄かった!
ANTHEM時代はツーバスだったのがワンバスにツインペダルになってるんだけど、そうなるとやはり通常は音圧の点で物足りなさを感じてしまうのだが、本間さんはそれを感じさせないパワフルさ!堀江仙人も年齢を感じさせない迫力のドラミングを聴かせる人だけど、それに勝るとも劣らぬものだった。
CONCERTO MOONに入った元・陰陽座の河塚氏もそうなんだけど、大きな会場を主戦場にしてきた人がメンバーに加わると、バンドのスケール感が格段にアップするね。
KANさんの歌も前の2人に負けない力量で、最後まで歌い抜いたのだった。

セッション

そして転換の時間を置いて、NAKED MACHINEのメンバーに前2バンドから数名ずつ加えて「BURN」を。もちろん鍵盤は必要だから岡垣さんも加わる。実力者ばかりだから歌も演奏も文句なし…ってか、ステージの上は凄い音の渦だったろうなあ。

それからそんなに長居はせずに帰ったんだけど、NAKED MACHINEのアルバムも期待通り良かった。今後の活動にも大きく期待が持てるところである。

山本恭司 20190901
それではお待たせしました、9/1(日)のレポートに取り掛かります。

よく考えてみたら、私はまたもや恭司さんのライブにブランクが空いてしまった。まあ、元基さんなんて3年くらい見てないが、あの人は近年東京でしかやらず関西には来てないし、私も金とか体の問題とかあって今は遠征が難しい。
それはいいとして、恭司さんも昨年末の姫路での八雲以来だ。2月にも神戸で八雲やったんだけど、あの時も諸事情で断念したんだっけ?それから大阪でひっそりやったことはあったけど、何かと重なって行けず、だから今年はこれが初恭司さんになる。年内にもう1度くらい見たいが、大和郡山の方は先約があるし、だから下手すりゃこれが今年最初で最後になるかもしれないってことで、翌日仕事だけど、寝カフェ(私は仮眠にしか使わないから「寝カフェ」と呼ぶ)
で少し寝てから臨むことに。

ロイヤルホース 010901

そして目を覚ましたら開場時間ギリギリで、前には多くの人が。見慣れた顔も並んでいる。そして開場となって、中に入った。

今回の席から見たステージ…つっても段差ないけど。

山本恭司 010901ステージ2

間にテーブル1つだけという、この会場では今までで最高の良席。キーボードのまゆみさんの真ん前!(←そこ?)
そして料理(一番安上がりの唐揚&ポテト)とビールを平らげて、開演時間となった。

まずは店長さんの挨拶で、「今まで全部来られた人」に挙手したのは…私だけ?これで確か7回目になるんだけど、実は凄い記録なのかも。
そして恭司さんと千里ちゃんのバンドのメンバーが登場、位置についてスタートとなった。

まずは静かな序曲から「SPANISH PIRATES」へ。千里ちゃんがこの曲をコピーした動画を上げていたことから恭司さんとの縁が出来た曲だ。脇を固める他のメンバー(誰かベム、ベラ、ベロと言ってたらしい)の演奏もさることながら、やはり恭司さん独特の音色とフレーズ、そして千里ちゃんの迫力のドラミングは圧巻。
そう、いつも書いてることなんだけど、本当に小柄で細身の彼女なのに、いったいどこからあんなデカい音が出るのだろう?D_DriveのChiikoちゃんにしてもGacharic Spinのはなちゃんにしても、小柄だったりスリムだったりするのに、やっぱりドラムと言うか楽器に性別や体格は関係ないんだね。スポーツマンを集めたら最強バンドが出来ると思ってる人もいるようだけど、そんなムキムキマッチョの集まったバンドなんて、MANOWARくらいしか存在を知らないんだけど( ̄▽ ̄)

恭司さんのギターが泣きまくり、途中でまゆみさんのKeyソロの入る「RIVER OF TIME」に続いて、女性陣2人の活躍する「STRATUS」。ビリー・コブハムのソロアルバムの曲で、トミー・ボーリンやヤン・ハマーが参加してたことはご存知の方もいらっしゃるかと。その後は恭司さんが歌う「GUITAR MAN」。いまだに恭司さんの歌をどうこう言う人も少なくないが、一度でいいから生で聴いてごらん。そこらの専業ヴォーカルより上手いから。

そして少し前に堀江哲也氏と再会したという話を挟んで、新生BOW WOW時代のインスト「DOG BITE」で疾走、対照的に穏やかな「JUPITER」で第一部は終了した。

休憩時間にいろんな人たちと談笑して、第二部へ。ここで恭司さんが今回はアコギを忘れずに持ってきていたので(笑)、短い「弾き語り」コーナーへ。
まずはおなじみ「I'LL WAIT A LIFETIME」、続くは「大阪の人ならだれもが知ってるこの曲」ということで上田正樹の「悲しい色やね」。間奏に「哀愁のヨーロッパ」を入れたのは洒落っ気ということで。そして「CANON OF MANON」をイントロに加えてまさかの「BEAT OF METAL MOTION」を!最初の多重コーラスは元が半分以上恭司さんの声だったので違和感もなく、基本となる歌メロも恭司さんが作ったからなのか、「元基さんじゃなきゃ」という心の声は全く出なかった。のみならず大きな満足を与えてくれた。

それからまゆみさんのKeyをバックに「風のように生きる歌」。この曲も恭司さん自身の音源にはまだ入ってないので、早い内にお願いします。

それからバンドのメンバー全員が出てきて、「RUNNING WITH THE WIND」。いつもは「DAYBREAK」から続く形でやるんだけど、今回はいきなりこの曲だったような。続くはSILVER STARSがカバーした「乱調五番」こと「TAKE FIVE」。あのバンドについて小室哲哉が何か言ってたらしいけど、まあほっといてやって下さい(笑)。
再び音源化されてない「STAYER」(BOW WOWのDVDには入ってる)に続くは「宇宙組曲」。もうすっかりおなじみになったので、そのぶっ飛んだ世界にももう慣れた(笑)。今回は短めで、「WARP ZONE」に続く。そこからはBOW WOW初期の名インスト「SIGNAL FIRE」。光浩さんパートを弾くアキラさん、キンさんパートを弾くテルさんもさることながら、やはり千里ちゃんのソロ部分は舌を巻く。だがそれで驚いてはいけない。続く「MARS」では長尺のドラムソロで圧倒してくれたのだ!

そして本編ラストは「MOTHER OCEAN」。恭司さんの情感たっぷりのギターが胸を打つ。それを支えるバンドの演奏も素晴らしい。ここで一旦終了。

もちろんアンコールで「ADVENTURER」、締めくくりの「HEAVENLY」でお開きとなった。

途中の休憩時間省いても正味3時間強、いつもながら本当に中味の濃いライブだった。
私が見始めた頃、千里ちゃんはまだ中学生だったんだが、今や大学も卒業して立派なプロのミュージシャン。なのでこのシリーズもそう簡単には出来なくなってるらしいが、来年はもっと多くやりたいとのこと。なんだか娘の成長を見守ってるような気分…って、私には嫁も子もいないが、姪っ子より少し上なのでそんな気分になるのもわかって下さいね。

そしていつものことながら感嘆するのは、還暦を過ぎても進化を続ける恭司さん。ギターという楽器の可能性を極限まで追求、いや極限を超えてしまってるのではないかと思えるほど。私はエレクトリック・ギターという楽器自体が好きなので、恭司さんのみならずいろんなギタリストのライブに行くが、ここまでの凄みを感じさせる人はなかなかいない。もっと速く弾ける人はいくらでもいるが、情感とか表現力となるとね…そこらの若い衆が何人束になってもかなわない、そんな凄みがあるんですよ。

これからもこのシリーズ、皆勤記録を更新していきたい、そう思った一夜であった。

山本恭司 190901集合写真

集合写真です。いつもメロイックサインの私だけど、次回からは芦屋道満の陰陽師サインにしてみようかな?

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