2017年06月

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昨日は狭いパラダイムがパンパンになるくらい大入り満員で疲れたので、簡単に。

絶叫する60度…私の好みとは少し(かなり)違うけど、元気いっぱいな様子は好感持てた。

Mardelas…歌も演奏も全く文句ないんだが、1~2時間の持ち時間に慣れてしまうと欲求不満気味。

FEEL SO BAD…あの!川島だりあさんが目の前で見れた!やってることはそれほど好みではないけど、やっぱり存在感あるな~。

TSP…ヴォーカルは44マグナムのPaulの息子・Stevie。こちらも音楽性は好みじゃないとはいえ、歌はさすが。

D_Drive…去年まるまるご無沙汰だったけど、すっかり風格を増したね~。バンド始動間もない頃は初々しかった女性メンバー2人もほんま立派になったよ。

最後のセッションも凄いことになってたし、おかげで私は燃え尽きて白い灰になりました(笑)。

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「すぎさくさんがボロクソ書いてるからどんなにひどいかと思ってセカオワ聴いたけど、まあまあ聴けるじゃないですか」という声があった。それはそれで構わない。個人の感じ方の違いだから。
逆に会社の同僚から「おっさんが好きな水樹奈々やエレカシ、どこがええんかわからんわ」という声もあった。それも個人の感じ方の違いと言えばそれまでだが…

私がボロクソ言ってるからといって、同じようにアンチになる必要はない。ほめてても好みに合わない、それもまた真なり、だろう。

だが、私が心配しているのは、ライブやCDで私が感じ取った「衝撃」というか「訴えかける何か」が伝わらないことなのだ。

いつも半寝起きノンレム睡眠のナチュラル・ハイな状態で書いてるから、その分興奮がダイレクトになって、勢いのある文章になってるであろうことは自覚している。その分、誤字脱字や事実関係の誤認も生ずるが、それは自分で気づいたり指摘があれば直すし。
いつも書いてるVOW WOWやテラ・ローザ出身の皆さん、はたまた永ちゃんに達郎、水樹奈々、エレカシ、そしてMardelasやLOUDSTORM、MUTHAS PRIDE、外道、浪漫座、金谷さんあたりの魅力がどこまで伝えられるのか…
メジャーな方々は音の方も知ってる人が多いからそれは想像つくだろうし、あとはライブの雰囲気だけなのだ。だが、VOW・テラや知名度の高くない=音の想像がつかない人たちの音楽、そしてライブの雰囲気をどこまで伝えられてるか?それがいつも悩みの種なのだ。
特に「音楽」は文章から聞こえてこないし、実際にその場にいないとわからないしね。だからその辺は雰囲気重視でワクワク感を出し、「どういう音楽をやってるんだろう?」と思わせる書き方をしてるつもり。

それで恭司さんのギター、岡垣さんのオルガン、マリナさんの歌声等に興味をもって「よし、ライブ行こう!」となってくれたら私の目論見は成功なのだが、恭司さんや厚見さんのレポなのに最初から最後まで元基さん元基さんばっかりのコメント、シェラザードのレポなのに目についた単語だけ拾ってノヴェラと曲解されるということは、結局読まれてない=文章に惹き込む力が不足しているということなのだろうか?それはそれで非常に悩み深きところである。

私はかつて(あくまで自分の周囲で)陰陽座やガチャリック・スピンのファンを増やした実績がある。だから先述の人たちばかりでなく、直子さんの歌や三谷さんのギターにももっとファンが増えてほしいと思ってるんですよ。
真剣に音楽に取り組んでる人たちがもっと報われてほしい、私のレポがその一助になれば幸いと存じます。

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「今時ギター・バンド?」などというのは別に今人気の勘違いヤローが初めて言った台詞ではなく、ビートルズもデビュー契約時に言われたことだし、そういう逆風はHR/HMが全盛だった80年代にも存在していた。
ただ、あの頃にはシンセという「代わりうるもの」が存在していた。どのバンドもシンセ(特に当時流行のDX7)を駆使し、キラキラと華やかな音を演出していたが…所詮は先駆者であるYMOが作ったレールの上を走っていたにすぎない。ただ、流行りのバンドのファンはそういう「先駆者」の存在に敬意を示すことなく「流行りだけ」を追ってたんだよね…

さて、その反動は90年頃には早くも訪れ、「イカ天」に代表されるバンドブームで出てきた連中のほとんどが(奇抜さ第一だったとはいえ)ギターがメイン、中でも「たま」は電気すら通さないアコースティック楽器で独自の音楽を展開していた。
言っておくが、私は「たま」を好きでもないし評価もしていない。が、時流に逆らって独自のスタイルを貫いたことだけは「いいんじゃない?」と思う。

ロックの歴史を顧みると、伝統破壊・初期衝動→テクニックやドラマ性の向上→様式化・洗練→伝統破壊・初期衝動…という無限ループになっているのだ。これ、見事に60年代・70年代・80年代・90年代に当てはまってるんじゃない?多少のズレはあるけどさ。

そして今のセカオワ(あーあ、言っちゃった)がその流れから逸脱していること「だけ」は評価すべきかもしれないが、ギターを否定する割にはギター持ってるし、ピアノにターンテーブル…何も新しい要素は見られない。大口叩くんなら代替えとなる楽器を使うとかして新しいものを示すのが筋じゃないか?演出ばかりに凝ってる場合じゃないよ?

話は変わるけど、ロックが成熟するにつれて「洗練」というのは避けて通れないというか意外な曲者で、これがロック本来の反骨精神とか荒々しさを削いでしまう現実があるのだ。
年取って丸くなって「成熟した」音を提示するのはいいとしよう。でも、若いのに変に小綺麗な音を出す「ロックバンド」には強烈な違和感を覚えてしまう。

だからこそ、全員が50歳を迎えた現在も尖ったままのエレカシが今、評価が高まっているのではないだろうか?
今時のフニャフニャした連中にはない反骨精神、うるさいだけの連中にはないしっかりした音楽、これらがそういう「ロックバンド」に失望した我々中高年の支持を得ていることは大きいだろう。
のみならず、若くても矢沢永吉や山下達郎といった「本物」を求めている人も少なからずいる。その辺にこの国の音楽シーンが再び健全な姿を取り戻すことを期待するばかりだ。

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これだけ有名になってきたからにはドロドロでドゥーミーでダークでヘビーな楽曲は、もはやいらない。どんどん洗練されたカッコ良いHM/HRを展開してほしい。
その意味でこのアルバムは今までで一番良質なHMアルバムだと思う。


これは陰陽座「金剛九尾」を評したある人のところに書き込まれたコメントだが、この人物、私が以前ブログで同アルバムを取り上げた時にさんざん粘着してきたのだ。
やれ「十六夜の雨」に触れてないのがどうのこうの、陰陽座は新しいものほど良くなってるに決まってる、古いファンも新しい方を気に入らなければならない云々と、延々10日間くらい…
コメントに返事して、翌日仕事から帰ってきてブログ開けたらまたこいつの粘着コメント…気が狂いそうになって、しまいに記事ごと消してしまった。

「洗練されたカッコ良いHM/HR」が好きならそれだけ聴いてればいいし、陰陽座のそういう曲が好きなら他を飛ばすか、自分で選曲したものを聴きまくればいいんじゃないか?
「ドロドロでドゥーミーでダークでヘビーな楽曲」も古いファンには魅力だし、今も(少なくなったとはいえ)作り続けてるから古いファンも根強く残っているのではないか?

バンドが自分の好みに合った曲ばかりやってほしいというのについてはまあ、「希望として」構わないだろう。だが、それを無理強いするのはかつてナイト・レンジャーをバラード中心のバンドにしようとして解散に追い込んだレコード会社と一緒だし、旧来のファンまで新しい方向性「だけ」を支持するように「全員」持っていこうとするのは、ある種の恐怖政治ではないか?

そして御多分に漏れず、この人物も自分ではブログをやっていない。そんなに主張したいのなら、自分のとこで発信すればいいんじゃないか?

私はこのアルバム、「魔王戴天」「魑魅魍魎」からの流れの一つの完成形としてそれなりに評価していたが、以来素直に聴けなくなってしまった。たとえ私が彼らのメジャーデビューからのファンで、どんなに初期4作品に思い入れがあろうとも、たった1人のゴリ押しに屈してこれを最高傑作としなければならないなんて、そんな理不尽なことがあっていいものか?

そんなこんながあって、私が彼らのアルバムに「これだ、これなんだよ!」となるのは最新作「迦陵頻伽」まで待たなければならなくなったのだ…

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昨日はとても楽しかった。今回のライブ開催が発表されてから非常に楽しみで、そもそも赤コパは2年ぶりになるし、わさびも初めて見るということで、それだけで十分期待していたのだが、出番はわさびが最初で赤コパが最後…問題は間の2つがどれだけ聴けるものであるか?だったのだが、その点も問題なく、というかそれ以上のものだった。

今回の場所は初めてなので、地図を見たら梅田方面からと南森町方面からの距離がほぼ同じ。で、後者は直線コースだったからそっちが迷わず行けると思ってそっちを選んだ。結果、迷わず時間通りに到着出来た。
会場は割に広く、テーブルもあってゆったり見れる場所。たまにはこういうのもいいだろう、というか近年こういうとこで見るのが増えてる気がするが、それは年のせいか?(笑)
知った顔もいくつか入ってくる内に開演時間となった。

わさび

既にCrystal ArrowやBEAMで何度も見てる直子さんのバンドで唯一ライブ未体験なのがこれだった。私が最後の1枚を買ったおかげで完売になったアルバムを聴く限り、既に名前を出した2バンドのような激しさはなく、ポップで非常に馴染みやすい音楽性だった。さてこれがライブでどうなるか?この辺も楽しみだったわけで。

ヴォーカル、ギター、キーボード、ベース、ドラムというよくある編成にサックスとフルートが加わった7人編成。私はあまり大人数になると音の情報量が頭のキャパを超えてしまって混乱するからクラシックのオーケストラもジャズのビッグバンドも苦手というのは以前書いたが、新●月プロジェクトは全員の役割がはっきりしていたから9人いても大丈夫だったし、まあ今回もそういう感じで構えていればいいかと思ってた。結果、あちらのような前衛性はなくてもっと親しみやすく、耳にすんなり入ってきた。
演奏力は非常に高くて安定感があるし、だから管楽器2人も他とかち合うこともなく、それでいてしっかり個性を主張している。ハードなバンドの中でも埋もれることなく伸びやかな声で言葉の伝わる歌い方で光っていた直子さんは、こちらでは更にその力量がくっきり伺えた。非常に心地良い、でも緊張感があって弛緩しない、そんな感じの音楽は非常に新鮮だった。

なお、フルートは浪漫座のコスプレ担当でおなじみの久子さんで、あちらでは世界の名画や彫刻シリーズなのがこちらではもっと自由な感じというのは既に伝え聞いていたが、今回は天平装束…何かちょっとしたデジャヴを感じたが、これもまたいいんじゃない?と思えた。

ROBBINS

こちらはわさびから管楽器を抜いた、まあよくある編成。こちらも女性ヴォーカル。つーか今回は全部女性ヴォーカル(赤コパのみ男女2人)なんだけど。
こちらは80年代によくあった、明るく元気な感じの音楽性。ポップという点ではわさびと共通してるが、あちらのメランコリックな感じとはまた違う。私はあんまり明るいものというか能天気系が苦手なんだけど、別にオチャラケた感じもなく、こういう明るさなら大丈夫、といった感じだった。
で、こちらもまた歌が上手く演奏の方も結構なレベル。特にキーボードのおっちゃんがやたら上手かったのが印象的だった。女の人しか見てないわけじゃないのよ(笑)。

paco delic

女性のサックスとトランペットを含む、今回唯一のアコースティック系。ギターの人が(ゆるゆるな)MCで、「うちは一旦箸休めみたいな位置づけだから、皆さん好きなようにして下さい」と言ってたから、以前某イベントで見てて気分良くなかった某ユニットが頭をよぎったが、いざ曲が始まると真剣そのもので、ほっこりした気分にはなるもののダレることは全くなかった。こちらもまた歌上手かったし演奏も同様。
MCじゃふざけたような話してるけど、おそらくこのギターの人、リハの時なんかは厳しく指示を出してるんじゃないかと思えた。立ち位置が反対側のピアノの方まで目を配ってる様子が伺えたし。
というわけで、こちらも楽しくそして良い意味でリラックス出来てトリへの橋渡しとなった。

赤坂タカシとニューコパカバーナ

そしてライブをやるのが2年ぶりなら私が見るのは更にもうちょっと久しぶりになるこのバンド、その間にメンバーが2人入れ替わってて、キーボードが可愛らしさと凄腕のギャップで魅了してくれたのりすさんから若手のホープ(もはやそんな年でもないか)岡田英之氏に、ギターが独特の存在感を放っていた荒牧隆さんから同じく性別不詳系のCloudBerry氏になっている。

さて、歌にも演奏にも何の心配もないこのバンドだが、やはり売りはその個性的な、という言葉だけで表現しきれない独特の音楽。以前は「プログレ+ムード歌謡、たまに演劇要素あり」というスタイルだったが、今回はいきなりメタリックとも言えるようなハードさも加わった曲から始まり、これには新鮮な驚きを感じた。更にはヴォーカルの性別が入れ替わった芝居仕立ての曲、全員の歌声が聴ける曲があったりと、以前に増して変わったこと…というか「一味も二味も違ったこと」をやってくれた。

やってることが他に類を見ない個性的なものだけに、以前はこれをどう文章で表現しようか悩んだものだが、土台になってるのは古典的なプログレ、ムード歌謡、そして今回加わったハード・ロック…一つ一つを取ってみれば実は既にやり尽くされたものばかりなのだ。なのにそれがとても斬新に聞こえるのは、組み合わせ方・打ち出し方の妙に他ならない。いわば「コロンブスの卵」とでも言うべきか。
この感覚は他にも味わったことがあるな…と思ったらガチャリック・スピンだった。もちろん性別も1.5人(え?)を除けば違うし、こちらの方が年齢も上ならキャリアも長いメンバーがそろってるだけに土台になっているものはもっと古い。ただどちらにも言えるのは、自分たちが影響されてきた音楽を他の誰もやらなかったような組み合わせ方・打ち出し方で新しいものを作り出していることに大きな意義がある。ダンサー2人を加えて視覚にも訴え、それに必然性がある点まで共通しているし。

まあ、そういう理屈を抜きにしても上手い歌と演奏で風変わりな音楽をやってるのを単純に楽しめるし、それで感慨にふけるも良し、呆気にとられるも良し…とにかく一度生で味わって!それが一番いいから。

そして最後は各バンドから出れる人がステージに上がって、まさかのABBA「DANCING QUEEN」。なんでこの曲やねん?でもとても面白いことになってたし、たとえこれが「BURN」だろうが「雨上がりの夜空に」だろうが同様だったと思う。場内総立ちで盛り上がり、見事な締めくくりとなった。

今回はここしばらく続いたHR/HM系とは全く違う音楽性のバンドばかりとはいえ、いずれも歌と演奏のレベルが高かったことはやはり力説しておきたい。たとえ激しくても静かでも、また有名でも無名でも「上手い」ということはそれだけで価値があるのだ、しつこいようだけど。やはり良い音楽をより楽しく味わうためには、それ相応の技量も必要なわけで、そのレベルが高いほど満足度は大きくなるものだ。

はあ…しかし、これだけ毎回レベルの高いものを聴くと下手なものは聴けなくなってしまうわけで(真剣にやってないのは問題外)、だからこういうとこでもそういうことははっきり書いてしまうんだな。でも、「あかんもんはあかん」と誰かが言うのは必要だし、それを目にした当事者が「これじゃいかん」とレベルアップに努めてくれたら私のやってることも無駄にはならないと思うよ。

おまけ

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やっと出た、赤コパの初音源。ライブを見ながらいつも「これ、音源に出来るのか?」と思ってたが、聴くだけでも十分聴きごたえはあった。それでもライブの面白さはまた別の部分にあったりするので、ここまで読んで興味を持った人は是非ライブにも足を運んで下さい。
あ、もちろん「わさび」もよろしくね、と追記しておきます。

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さて、今回はクルベラブリンカのライブに行ったのが久しぶりな上にライブそのものに行ったのもしばらく間が空いたわけで、だからいつもみたいに詳細な曲目を書くつもりの走り書きもしてこなかった。なので非常に大まかなレポになると思いますが、その辺は切にご容赦を。

まずは私の事情。「LOUD∞OUT FEST」に陰陽座、その間の親しい方々のライブを挟んで大体はレポも書いてきて、「今は『上手い』ということが尊敬の対象ではないが、そういうご時世だからこそこういうライブが増えて、それがいかに素晴らしいことであるかをわかってもらえるようになってほしい」ということを強くアピールして、先々週の厚見玲衣さんの還暦記念ソロライブでそのとどめとするつもりであった。
だが、まさかの神経性腸炎で何度もダウンし、その分数回仕事に穴をあけ、出勤出来た日もほぼフラフラな状態だった。そんな中で東京まで遠征出来るわけがない。どうせ前後は早退と休みになってしまったんだから行っても同じだったとは思うが、それをしてしまえば某上西議員のようになってしまう。だから涙をのんでその週は東京行きを諦め、他にこちらでお誘いのあったライブも行かずに自宅で静養、更には翌週まで余波が続いたので再び静養となり、私には珍しく2週連続で週末のライブなしということになった。

そしてバンド側の事情。ドラムのボンさんが2年前にバイクで転倒して腕を骨折したことに始まり、去年ようやくそれが治って東京でのライブはこなしたものの、その直後にまたもやバイクで転倒、今度は足を骨折ということで、そのたびに板倉さんやkegoi氏といったサポートを迎えてスケジュールの入っている分はこなしたし、皆さんそれぞれ個性的なプレイでいつもと違うクルベラを味わえたわけではあるが、やはり「別物」には違いなく、余計にボンさんの叩くクルベラが待ち遠しくなってきたのだった。

その上に昨秋から他との被りや仕事の関係で2回くらい飛んでしまったこともあり、クルベラのライブ自体も久しぶりならボンさん入りの正規体制ではかれこれ2年ぶり…ということでいつもの感覚に戻せないまま昨日を迎えてしまった。

もうこの会場もすっかりおなじみなら、「座って聴く」というのも当たり前になってしまったので、またスタンディングになった時に以前の感覚に戻せるか?という心配はあったが、まあそれはその時。とにかく本当に久しぶりの「本来のバンドの姿」を拝めるということに期待は高まった。

アルバムも4枚を数えるくらいになると、もう新しい曲を覚えることに頭が追い付かず、だから今回はその辺の詳細は割愛というか大雑把にさせて頂きたいんだけど、赤尾さんの歌声は最初から調子が良く、その点ではいつも以上に圧倒された。そう、いつもなら序盤は声の通りがイマイチで(それでもとんでもなくレベルの高いイマイチなんだけど)時間がたつにつれて調子が出てきて中盤から終盤にかけて「恐れ入りました~」となるんだが、今回は最初から「恐れ入りました~」だった。これはやはりバンドが本来あるべき姿に戻ったことと関係あるのだろうか?
そう、板倉さんもkegoi氏も凄いドラマーであったが、やはりこのバンドにはボンさんのドラミングが一番しっくりくる。ご本人はいつも謙遜しているが、実はどんな音楽にも合わせられる上に自己主張も強い凄腕であり、だからこうして相次いだアクシデントがあっても復帰を待たれたのだろう。

さて、ちょっと赤尾さんの話に戻るけど、クルベラのライブをしばらく見れなかったということは去年のテラ・ローザ以来ということになるんだが、バンドの編成もメンバーも違えば音楽性も実は大きく違うことで、同じ迫力ボイスではありながらその感触は全く異なる。金谷さんのギターがEBONY EYESやソロアルバムの曲の時とTRIBAL SOULの時で全く異なる表情を見せるのと同じくらい違うのだ。もっとわかりやすく「歌い手で」表現すると、元基さんがVOW WOWを歌う時とカバー曲を歌う時と同じくらい、もしくはアンジーさんがノヴェラやシェラザードを歌う時と自身が中心のバンドの曲を歌う時と同じくらい…テラ・ローザの時は構えた印象があるとすれば、こちらはもっと自然体で歌ってるというか。
「海図」「メロン」「ピエロの心臓」「砂山」…といったあたりはテラ・ローザにはなかったタイプの曲であり、岡垣さんというこれまた自己主張の強い鍵盤さんがいないことで、その「音」だけでなく曲の作りも全く違ってくるから、同じになるはずがないのだ。これを理解していない聴き手が多い気がするけど、そこはよくわかって頂きたい。

今回は新曲も2曲披露されたが、それぞれ転調の多い曲とそうでない曲という違いはありながらもライブで映えるカッコよさを持っており、新たな可能性を感じさせた。

そして終盤の「夜光虫」では鎌田さんのベースが、「ブランコ」では広美さんのギターが大きくクローズアップされ、その合間にも活躍するボンさん…演奏陣も本当に凄い。そしてアンコールも2曲、最後までハイテンションを保ったままライブ全編は終わった。

やはり凄い歌い手にはバックの演奏もそれにふさわしい力量を持っているべき、というのはあちこちで書いているが、このバンドは間違いなくその条件を満たしている。とにかく一人一人の力量が半端じゃなく高い上に、一体になると人数分を遥かに上回るものが出てくる…名バンドと呼ばれるものは全てそうなのだが、やはりこういう化学反応が起きるからロックという音楽は面白いのだ。

ボンさんも先月ようやく釘も抜けたばかりということでまだ心配がないというわけじゃないけど、やはりバンドが「あるべき姿」に戻ったことだし、これから再び上昇気流に乗ってくれることを願うばかりである。

皆さんにお願い!

これは赤尾さんが歌ったライブのレポですが、「クルベラブリンカの」レポです。テラ・ローザではありませんので、くれぐれもお間違いのないよう!

また、元基さんやアンジーさんの名前も出てますが、あくまで「例え」として挙げただけです。これがクルベラブリンカのレポであることを無視して、元基さんのことしか言わないコメントや、NOVELAのレポだと自分で勝手にすり替えてのコメントは言語道断!一切お断りします。見つけたら即削除!いいですね!?

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